能力が高い新外国籍選手がどこまで融合できるか
クラブ初となる外国人指揮官の招聘や長らくチームを支えてきた選手の退団など、変革の中で迎えた昨シーズンだったが、24勝36敗(東地区5位)と成績は振るわなかった。昨年12月のヘッドコーチ契約解除を受けて、アシストタントコーチから昇格した栗原貴宏氏が引き続き今シーズンも指揮を執る。
土家大輝(大阪エヴェッサへ移籍)、加藤嵩都(名古屋ダイヤモンドドルフィンズへ移籍)という若手有望ガードの退団は痛手となったが、バンビシャス奈良で先発ガードを務めていた笠井康平を獲得。フロントコートでは王偉嘉(秋田ノーザンハピネッツから移籍)、菅澤紀行(熊本ヴォルターズから移籍)ら実績のある2選手を獲得し厚みが増した。
新外国籍選手には、直近スペイン1部リーグでオールラウンドなスタッツを残したエルジン・クックが加入。さらにリバウンド力もありながら、走れるビッグマンであるミカエル・ホプキンズも獲得。継続選手と新加入選手の融合が楽しみなシーズンとなる。
スタッツ
予想スタメン
日本人トップの得点を稼いだ加藤と土家が退団した今シーズンは、日本人ウイング陣の得点力アップが求められる。昨シーズンはディフェンシブレーティングがB2ワースト2位だったことを踏まえ、強固なディフェンスの構築は急務となる。ウイングプレーヤーのクックを活かすためにいかにズレを作り、アドバンテージを取れるか注目だ。
所属選手一覧
『獲得FP(ファンタジーポイント)チーム内1位選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
ラポラス・アイヴァナーカス
昨シーズンは初めての日本でのプレーとなったが、平均24分57秒の出場で14.5得点、7.9リバウンド、2.1アシスト、0.8スティール、0.3ブロックを記録。シーズンハイの37得点を含む3試合で30得点以上を記録するなど爆発力も魅力だ。力強いインサイドプレーは今シーズンも強力な武器となるだろう。
【若手選手】
山内翼
プロ5シーズン目を迎えるが、チームの中では多田武史と並び日本人選手最年少。3ポイントシュートと果敢なドライブを武器に、今シーズンは得点面でのステップアップが望まれる。アグレッシブなディフェンスでもチームに貢献し、会場を沸かす姿がたくさん見られることに期待したい。
【新加入選手】
王偉嘉
特別指定選手も含めて秋田で4シーズンプレーし、今回が初めての移籍となったアジア枠。秋田では外国籍選手の控えとしてつなぎ役に甘んじていたが、ロスター編成上、福島ではより多くのプレータイムが見込まれる。当たり負けしないフィジカルもさることながら、スピードでもアドバンテージが取れるため、力を存分に発揮してほしい。