要所で響いたターンオーバーからの失点
バスケットボール男子日本代表(世界ランキング26位)がパリオリンピックの予選リーグ初戦でドイツ代表(同3位)と対戦した。
日本の先発は河村勇輝、渡邊雄太、吉井裕鷹、八村塁、ジョシュ・ホーキンソンの5人。日本は積極的に3ポイントシュートを狙うもなかなか当たりが来ず、デニス・シュルーダーの個人技やビッグマンの長距離砲を止められずに先行されてしまう。それでも、河村のキックアウトから渡邊が3ポイントシュートを射抜き、さらに河村もステップバックスリーを沈めて食らいつく。その後もドイツの連動したチームバスケットを防ぎきれず失点を重ねたが、吉井がコーナースリーを射抜き、富樫勇樹もプルアップスリーに成功と、高火力なオフェンスで対抗し21-28で第1クォーターを終えた。
ターンオーバー奪取から渡邊が速攻に成功し、八村がドライブから豪快なダンクを叩き込むなど、第2クォーターに入ってもオフェンスが好調な日本。しかし、イサック・ボンガに2本の3ポイントシュートを許し、さらにインサイドを強調されたことでペイントでの失点が増え、ドイツのオフェンスを止められない。日本は最大17点のビハインドを背負ったが渡邊がタフな3ポイントシュートを沈めて悪い流れを払拭すると、徐々にディフェンスに粘りが出始めて反撃を開始。河村とホーキンソンの連携プレーが連続で決まり、さらに河村がアンスポーツマン・ライク・ファウルを獲得。そして八村がフリースローで繋ぎ、44-52まで盛り返して前半を終えた。
後半に入ると、互いに3ポイントシュートを決め合う打ち合いの展開が続いた。日本は攻守ともに格上のドイツに食らいついていたが、連続でパスミスを犯してしまう時間帯が響き、このクォーターを17-22で終えた。13点を追いかけて最終クォーターに入った日本はトリプルチャンスから河村がディープスリーを射抜くビッグプレーが生まれるが、その河村が早々に個人4つ目のファウルを犯してしまい流れに乗れない。さらに積極性を失わずに3ポイントシュートを狙い続けるが決まらず、逆に長距離砲を射抜かれ、開始約3分で17点差にされた。
タイムアウトを取って立て直しを図る日本は、直後に吉井がコーナースリーを射抜くと、八村がブロックショットに成功と攻守ともに粘りを見せる。しかし、フランツとモリッツのワグナー兄弟の個人技を止められず、オフェンスはズレを作れずに3ポイントシュートを放つ単発のオフェンスが続いた。残り2分、ターンオーバーから走られてアリウープを許し、この試合最大となる20点のビハインドを背負った。こうして、反撃のきっかけを作れなかった日本は77-99で敗れた。
日本は八村がチームハイの20得点を挙げ、渡邊が16得点、ホーキンソンが13得点で続いた。3ポイントシュート成功率は35.3%(12/34)と及第点と言える数字を残したが、ターンオーバーは13(ドイツは5)を数え、そこからの失点が大きく響いた。