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成熟した常勝軍団スパーズを、最強コンビが勢いに乗せたサンダーがなぎ倒す。

第1戦でスパーズの安定感の前に大敗を喫したサンダー。そのままスパーズが危なげなく西カンファレンス決勝進出を決めるだろうというのが大方の予想だった。しかし、試合を重ねるごとに破壊力を増していくケビン・デュラントとラッセル・ウエストブルックのコンビや周りのメンバーの底上げによって勢いに乗ったサンダーは、もはやスパーズには止められなかった。

立ち上がりからサンダーはディフェンスが冴え、スパーズにリズムを作らせない。対照的に今やMVP候補に挙がるまでに成長したウエストブルックとリーグ随一の得点力を誇るデュラントが次々と得点を重ねる。第2クォーター残り時間2秒、デュラントが3ポイントシュートを沈め55-31とし、実に24点という大差をつけて前半を終了した。

第1戦以降、1点差のゲームやオーバータイムに突入するなど大接戦を演じてきた実力伯仲の両チームであったが、この日のサンダーはこのままの勢いを持続させ、スパーズに立ち直る機会をほとんど与えなかった。

後半に入ってディフェンスの精度はやや落ちたものの、自慢のオフェンスはスパーズの堅守を易々と打ち破り、サンダーは自信を持って試合を進める。後がないスパーズに、第4クォーターに入って6-19のランを決められるも、それ以上の反撃は許さず。113-99というスコアで試合を終えた。

この日もデュラントが37得点9アシスト9リバウンドのトリプル・ダブル級の成績、ウエストブルックも28得点12アシストとダブル・ダブルという数字で、破壊力を存分に見せつけた。また、スティーブン・アダムズも前回に続きダブル・ダブルの活躍を見せ、ディフェンスに定評のあるアンドレ・ロバーソンも14得点を挙げるなど、チームとしての充実感がうかがえる。

サンダーはこれで2年振り4度目の西カンファレンス決勝進出。2強の一角を崩し、次は絶対王者ウォリアーズに挑戦する。ここにきてチームとしてのレベルが1段階上がってきたサンダー。決勝では連続でのジャイアントキリングを巻き起こせるであろうか。