千葉歩

タフに戦うベースはできても、勝ちきる強さを発揮できず

シンガポールで開催された『3×3アジアカップ2024』では男子と女子の日本代表が予選ラウンド通過に成功して、大会最終日の決勝トーナメントに駒を進めたが、いずれも準々決勝で逆転負けという悔しい結果となった。

男子日本代表はイランと対戦。強靭なフィジカルで押してくるパワフルなイランに対し、日本も激しさを出して対抗し、なおかつ冷静に対処することで相手のファウルを先行させる。残り5分半と早い段階でイランのチームファウルが7に到達。ロースコアの展開でフリースローの1点には重みがあるが、ここで日本は確率良く決められず相手を突き放せない。

両チームとも激しさを前面に押し出すことで消耗戦になり、日本は強度の高いディフェンスを遂行する中でオフェンスまで力が残らず、2点シュートがことごとくショートとなり決まらない。そんな展開の中で、斉藤諒馬がタイミングの良いカットでトーマス・ケネディのアシストを引き出してのイージーレイアップを決めて10-9と得点を動かすと、保岡龍斗が2点シュートを叩き込んで12-10と勝ち越す。

しかし、残り5秒で追い詰められたイランが放った2点シュートが決まってオーバータイムに。そのファーストプレーでイランは再びタフな2点シュートを放ち、これがリングに吸い込まれる。スタミナが尽きた終盤に『苦し紛れ』の2点シュートを連続で決めたイランの劇的な勝利となった。これまでだったら押し負けていたであろうイランに一歩も引かない戦いを演じた日本としては不運な敗退となったが、相手のファウルトラブルに付け込むことができず、終盤も2点だけは与えてはいけないところで決められてしまう、詰めの甘さが敗退に繋がってしまった。

女子日本代表はニュージーランドと対戦。サイズのある相手だが、球際の強さでは日本が上で、機動力で圧倒した。出足の鋭さを生かして開始1分で3本連続でシュートを決め、古木梨子とのピック&ロールから栗林未和がバスケット・カウントをもぎとり6-0とリードを奪う。

ただ、ここからニュージーランドが手堅く引いて守ることで日本のスピードの優位を消すと、得点がなかなか動かなくなる。そして試合開始から飛ばしに飛ばした日本のスタミナが切れて出足の鋭さがなくなると、ニュージーランドの高さがモノを言い始める。日本はスピードで奪っていたリバウンドが取れなくなり、セカンドチャンスでイージーな得点を相手に与えるように。また攻めでは相手を振り切って放ったはずのレイアップを、相手の高さを意識してしまい決められない。

残り5分で古木の2点シュートで10-6としていたが、そこからの3分間で0-7のランで逆転される。残り2分、金田愛奈がドライブからレイアップに持ち込んで久々の得点を奪い、栗林がオフェンスリバウンドを奪って押し込んで流れを作るも、相手のトランジションについていけずに痛恨の2点シュートを浴びる。1点差まで詰め寄るも届かず、14-15で敗れた。

オリンピック予選に向けてアジアカップで勢いを付けたいところだったが、男子も女子も結果は残せなかった。オリンピック出場権を巡っては、5月に2つの大会が行われる。5月3日からは宇都宮でUOQT2が行われ、8チームが参加する大会で優勝すればパリオリンピックの出場権が得られる。これを逃すと5月16日からハンガリーで行われるOQTへと回り、16チームで3つの出場権を争うことになる。