ジョエル・エンビードコービーが81得点を挙げたのと同じ日の偉業「コービーは僕が一番好きな選手だ」

セブンティシクサーズは現地22日、ホームでスパーズと対戦。ジョエル・エンビードがチーム新記録となる70得点と歴史的な活躍を見せ、133-123で勝利している。

この日のエンビードは第1クォーターでフィールドゴール12本中8本成功の24得点と、出だしからエンジン全開。シクサーズの4点リードで迎えた第3クォーターにも、このクォーターだけで25得点と再び大爆発し、15点にまでリードを広げる立役者となる。第4クォーターに入ってもシクサーズは、ほぼすべての時間帯で2ケタのリードを維持しスパーズに付け入る隙を与えず。残り141秒、エンビードが70得点目を挙げてとどめをさした。

シクサーズのこれまでの1試合最多得点は19671216日、ウィルト・チェンバレンが残した68得点だった(チェンバレンの個人最多得点は1962年フィラデルフィア・ウォリアーズ時代にマークしたNBA記録の100得点)。この偉大な記録を更新した感想をエンビードはこう語る。「ウィルトは、多くの偉業を成し遂げている。彼と同じ話題で取り上げられるのは素晴らしいことで、素晴らしい夜となった。みんながくれたボールを決め切るだけだった」

ただ、彼が求めるのは個人の記録ではない。「すべてを勝ち取るまでは、何も意味をなさない」とNBA王者になるまで満足することはないと強調する。

この試合を受けて、エンビードは連続30得点以上の記録も21試合に伸ばしている。しかし、本人は自身の記録がチームになんらかの影響を与えることは避けたいと言う。「チームメイトに唯一、伝えているのは『頼むから記録のことは気にしないでくれ』ってことだよ。ただ、バスケットボールをプレーする。僕たちは正しい方法でプレーすることを目指している」

ちなみに122日は、コービー・ブライアンが1試合81得点を挙げた日でもある。「コービーは僕が一番好きな選手だ。彼こそ僕がバスケットボールを始めた理由だ」と語るエンビードにとって、より思い出深い1日となった。

さらにエンビードにとって大きな意味を持つのが、恩師であるブレット・ブラウンの前でこの偉業を達成できたことだろう。2013-14シーズンから7️シーズンにわたってシクサーズの指揮官を務めていたブラウンは、昨シーズンから古巣のスパーズでアシスタントを務めている。エンビードは「彼は僕だけでなく、フィラデルフィアの街に対して多くのことをやってくれた。彼の前で、このような記録を達成できて嬉しいよ」と感謝を語った。

エンビードにとってこの試合は、いろいろと思い出深い試合となった。だが、それでも彼がこの記録で大きな達成感を得ることはない。あくまで追い求めているのは、NBA王者の勲章ただ一つだ。