マレー不在の試合でルーキーのストローサーが21得点
ナゲッツのジャマール・マレーは現地11月3日のブルズ戦でケガをした。第2クォーターが始まってすぐ、ボールをプッシュしたところでハムストリングに痛みを感じ、プレーを中断。接触があったわけではないが、前日のマーベリックス戦で39分プレーした後の2戦目とあって、それ以降はプレーしなかった。
当初は軽傷かと思われたが、ハムストリングのケガは癖になりがちなこと、さらに開幕前の練習中にもマレーは同じ個所を痛めていたとあってナゲッツは大事を取った。ヘッドコーチのマイケル・マローンは「数試合の欠場では済まない」とコメント。おそらくは11月いっぱいの戦線離脱となりそうだ。
マレーは膝の大ケガを経験し、昨シーズンに復帰。昨シーズンはスロースタートで、前半戦はコンディションを取り戻すことを第一として、シーズン終盤に尻上がりに調子を上げると、プレーオフで本領発揮。ニコラ・ヨキッチとの変幻自在のコンビネーションでオフェンスを引っ張り、NBA優勝の立役者となった。
今回もナゲッツはシーズン前半に彼に無理はさせないだろう。マレーに続く2番手のポイントガードはベテランのレジー・ジャクソンで、若手のコリン・ギレスピーとジュリアン・ストローサーが控えている。マレーが欠場した現地5日のペリカンズ戦では、ルーキーのストローサーがベンチから19分の出場で、3ポイントシュート5本成功を含む21得点と爆発。最大20点ビハインドからの逆転勝利に大きく貢献した。
ストローサーは言う。「ナゲッツに指名された時点で、自分のNBA1年目がどんなものになるかは分からなかった。でも頭の中では自分のプレーで観客が熱狂するような瞬間を思い描いていた。早い時期にそれが実現できてうれしい」
優勝するようなチームでは既存の主力選手のレベルが高く、若手が出場機会を得るのはそう簡単ではない。それでもナゲッツは、このシーズン前半に若手に多くの経験を積ませてブレイクに導こうとしている。スタメンの5人は強力だが、ベンチメンバーになるとパフォーマンスが落ちるのがナゲッツの弱点。それでも昨シーズンにルーキーだったクリスチャン・ブラウンが台頭しており、ストローサーのような若手にはブラウンに続くことが期待されている。
マレーの戦線離脱は痛手だが、王者ナゲッツはそれをプラスに変えようとしている。ブラウンは優勝チームでローテーションに加わる戦力へと成長した。それに続く若手が現れれば、ナゲッツにとってはさらに大きな力となる。