勝負どころの差を受け入れつつ収穫も得た篠山竜青「もっと自分が責任感を持って」

勝負どころの差を受け入れつつ収穫も得た篠山竜青「もっと自分が責任感を持って」

2019/01/27 12:00

篠山竜青

文・写真=鈴木栄一

「共通認識を持てば、それぞれの強みを出せる」

1月25日、26日と川崎ブレイブサンダースは敵地で栃木ブレックスと対戦。11月23日、24日の直接対決で連敗を喫した雪辱を果たすべく臨んだが、25日は試合終了直前に勝ち越しを許し78-79で敗れ、昨日も終盤までもつれる接戦に持ち込みながら、ここ一番における攻守の遂行力で下回って57−68と競り負け、返り討ちに遭ってしまった。

昨日の試合では、バーノン・マクリンがフィールドゴール18本中15本成功の31得点と大暴れ。しかし、エースのニック・ファジーカスが14本中6本成功の16得点に留まると、それ以外の選手は計10得点しか挙げられず、守備の踏ん張りを白星へ繋げることができなかった。

自身もフィールドゴール9本中0本成功と厳しい結果に終わった篠山竜青は、次のように敗因を語る。「勝敗を分けるような局面で栃木さんはやりたいことがはっきりしていました。逆に僕らは、勝負どころになった時に『さて、どうしますか』という感じになってしまいました。昨日もそうでしたし、チームとして勝負どころでこれをやろうと明確にするところでの差がありました」

「一人ひとりがアタックできる能力を川崎は持っているので、しっかりと共通認識を持てば、もっとそれぞれの強みを出せて戦えます。ただ、今は『この場面ではこれで行こう』というはっきりとしたものが見えていない感じがしています」

篠山竜青

「クラッチタイムは自分でという責任感を持たなければ」

今シーズン、川崎は大黒柱のファジーカスが、栃木戦において4試合すべてで20得点以下に終わったことも対栃木4連敗となった少なくない要因だろう。シュートレンジの広さと巧さで相手を攻略するファジーカスの緩急をつけた動きにも、バスケIQが高くフットワークに長けたライアン・ロシターは対応できる。それでタフショットを強いられる相性の悪さが目立つ。

それでも、ファジーカスが抑えられたら負けるチームではいられないわけで、篠山はこう言う。「ニックがどことやってもマークされるのは分かっています。ニック以外でも勝負を決められるところを体現していきたい。ニックの調子が良かったら勝つ、悪かったら負けるというのはなくしていきたいという思いはあります」

だからこそ「ニックがマークされていて、ロシターとの相性も良くない。辻(直人)とのピック&ロールでも激しく寄られてうまくいかない中で、『どうやって攻めるんですか』というところが明確になっていない。そういう感覚が僕の中にあって、迷いに繋がっています。もっと自分が責任感を持って、クラッチタイムは自分でという責任感を持たなければ」と反省を口にする。

ただ、厳しい結果になる中でも収穫はある。ファジーカスは自身がリズムに乗れない難しい状況においても、利己的にならずチーム第一の姿勢を通し、マクリンとのツインタワーの連携は着実に良くなっている。

「ニックはシュートが外れてもムキにならず、自分がローポストから攻めるとボールを要求するのではなくバーノンに任せてしっかり外に開いてスペーシングを作っていました。細かいところですけど、そういう彼らのコンビネーションの改善は僕らからしたら、何か光を感じるところはあります」

篠山竜青

「確実に少しずつ前に進んでいると思ってやっています」

11月の対戦時、川崎は79-86、75—79で敗れており、これで栃木とは4試合続けて接戦を落としたことになる。しかし、篠山は「前回、等々力とやった時より戦える手応えはありました」とスコアには出ない収穫があったと見ている。

「前回は点差以上にやられた感じがありました。今回に関してはテーマにしていたディフェンスの激しさ、オフェンスリバウンドを取らせないことに、まだまだ改善の余地はありますけどフォーカスできていました。例えばハセ(長谷川技)は5ファウルで退場してしまいましたけど、ボックスアウトのところで身体を張ってくれました。みんなの意識は変わっています。前回の試合後は本当に『どうしましょうか、ここから』という感じでしたが、今回はこういう戦いで積み上げていって、あとは勝負どころだよね、という感じになってきているとは思っています」

その上で、勝負どころでの遂行力を高めることに加え「栃木さんみたいな激しいディフェンスに対し、いかに早く慣れて良い判断をしていけるかが今後の課題だと思います」と、ガード陣が的確なプレー選択でターンオーバーを減らしていくことを重視する。

これで川崎は21勝14敗となかなか貯金が増えない。NBL時代の2013-14シーズンから悪くても7割近い勝率を残していた常勝軍団としては苦戦している。しかし、その中でもチームは徐々にではあるが良くなっている。篠山も「見ているファンの方にもどかしい思いをさせていると思いますが、確実に少しずつ前に進んでいると思って僕らはやっています」と力強く語る。

今節を終え、川崎は中地区首位の新潟アルビレックスBBとのゲーム差が広がってしまった。30日の首位攻防戦において、より勝たないといけない状況になったことは間違いない。上位戦線に踏みとどまるためには、まさに正念場の一戦となってくる。

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