ケビン・ポーターJr.

またもトラブル、恋人を殴った容疑で逮捕

ロケッツのケビン・ポーターJr.は9月、恋人に暴行を振るってケガを負わせたことで逮捕された。すぐに保釈されたものの、暴行罪の容疑者として告訴されている状況でチームのトレーニングキャンプには合流できず、フロントは当初こそ「現状はバスケ以前の問題。司法の場で彼の状況がクリアになった時にあらためて処遇を決める」と語っていたが、後に彼をチーム構想から外し、エージェントを通じて本人にもそれを通達していた。

NBAキャリア4年目の昨シーズンに19.2得点を記録したポーターJr.だが、ロケッツがフリーエージェントで戦力を整えて飛躍しようとするタイミングで不祥事を起こした。彼はルーキーだったキャバリアーズ時代から素行の悪さがたびたび問題になってきた。今回、恋人への暴行容疑の一つは取り下げられたが、まだ暴行罪で起訴されており、ポーターJr.は無罪を訴えて争う構えだ。

ロケッツは昨年10月に4年最大8250万ドル(約120億円)の新契約を彼と結んでいるが、その素行の悪さを懸念して最初の1年しか保証しない内容となっていた。その1年が今シーズンの1586万ドル(約22億円)の契約。ロケッツはこの負担から解放されるために、ポーターJr.をサンダーにトレードした。サラリーキャップに余裕のあるサンダーは、ポーターJr.の年俸を引き受ける代わりに2027年と2028年の2巡目指名権を得る。

ロケッツはこのトレードでビクター・オラディポとジェレマイア・ロビンソン・アールを獲得した。オラディポは左膝のケガで長期離脱中で、さらなるトレードもあり得る。3年目を迎えるロビンソン・アールは若手の多いサンダーでケガもありブレイクには至らなかったが、ロケッツのロスターに収まりそうだ。

サンダーは先発のシェイ・ギルジャス・アレクサンダーとジョシュ・ギディーを筆頭にバックコートが充実しており、ポーターJr.の居場所はない。指名権が目的でポーターJr.の契約を引き受けただけで、すぐに解雇する見込み。

司法の判断待ちとなっているが、ポーターJr.には今後リーグからも出場停止などの処分が科されるはず。23歳とまだ若く、バスケの才能は間違いないポーターJr.だが、そのトラブルメーカーぶりにより、キャリアは暗礁に乗り上げてしまった。