ジミー・バトラー

「僕が得点のために必死になることはなくて、勝つために必死になるだけ 」

ジミー・バトラーが万全のコンディションではない中でプレーオフを戦っているのは間違いない。ニックスとの第1戦で足首を捻挫し、次の試合を欠場してから復帰。同じ個所をセルティックスとのシリーズでも痛めた。ニックスとセルティックスとのシリーズでの平均t句点は24.7得点で、バックスとのファーストラウンドで記録した37.6得点という数字を維持できていない。シュートアテンプトは減り、アシストが増えた。足首に痛みを抱えながら過密日程が続く中で、スコアラーからプレーメーカーへと役割を変えている。

しかし、現地6月6日の会見でのバトラーは「スタッツは全然気にしていない。得点を狙うとかアシストを狙うとかの意識もない」と語った。

「たくさんの得点を奪った試合があったとしても、それで自分をスコアラーだとは思わない。ボリュームシューターとも違う。僕が得点のために必死になることはなくて、勝つために必死になるだけ。もしすべてのポゼッションでパスをしてチームが勝つならそれでいい。同じようにすべてのポゼッションで僕がシュートをしてチームが勝てば、それでもいい。僕はただ仲間と一緒に戦って勝ちたい。そのことだけを気にしているんだ」

「それと同時に、僕が引っ張ることでみんながついてきてくれるとも思っている。だから、まずは自分が勝つために十分な働きをしなきゃいけない。相手のディフェンスはシリーズごとに、試合ごとに変化していくけど、僕はチームメートの誰かが空いていればパスをするし、そうしたいと思っている。僕は仲間を信頼しているし、彼らの活躍なしじゃ勝てないんだからね」

「以前にいたチームでも同じことを考えたけど、こうはならなかった。でも今は僕がみんなを必要としていると全員が理解してくれているし、みんなも僕のことが必要だと多少は思ってくれていると思う。僕らはお互いのためにプレーすること、一緒にプレーすることが大好きなんだ」

セブンティシクサーズやティンバーウルブズでは、勝利にこだわる彼の姿勢が他のチームメートから「息苦しい」と思われ、チームの空中分解を招いた過去があるが、バトラーは「誰かを悪く言うつもりじゃないんだ」と言う。「ただヒートの選手たちは、行動のすべてが勝利のためなんだ。過去や未来のことじゃなく、今この瞬間に全力を尽くす。それがこのカルチャーのすべてだ」

ナゲッツのホームでの最初の2試合は1勝1敗。ヒートにとっては悪くない結果で、バトラーも「よくやったと思う」と評価している。

「2勝していれば最高だったけど、そう簡単じゃない。スタッツについては、今までも言ってきたけど気にしていないよ。チームが勝っていれば全員が素晴らしいプレーをしたということだし、負けたら理由が何であれ僕を責めてもらって構わない。心配してるわけじゃないけど、勝てば誰も文句は言わない。だから勝つことだけに集中するんだ」

そしてマイアミに戻り、第3戦と第4戦を迎える。「最高のファンの前でNBAファイナルを戦えるのは素晴らしいこと。ここのファンはNBAファイナルに出て、勝ち、優勝するのに値する。レギュラーシーズンからプレーオフを通じてそうだったように、ファンのもたらすエネルギーはすさまじいものになる。ファンのみんなは全力を尽くすだろう。僕らも同じようにやるんだ」