1995年以降では史上6人目となるプレーオフ10試合連続25得点を達成

ヒートは現地8日に行われたニックスとのカンファレンスセミファイナル第4戦を109-101で競り勝った。第8シードのヒートは、これで3勝1敗と、第1シードのバックスを撃破したファーストラウンドに続いてのアップセットに王手をかけている。

この試合、ヒートは第2クォーターに先行すると、第3クォーター終了時点で90-81と順調に得点を重ねて優位に立つ。第4クォーターに入ると、開始3分でわずか3得点とオフェンスが失速してしまったが、ニックスのオフェンスも封じ込めることで、得意とする我慢比べの展開に持ち込んだ。 このクォーターに限れば19-20と一転してロースコアの展開になるが、要所でディフェンスを踏ん張る、ヒートらしい戦いで勝ち切った。

ヒートの大黒柱であるジミー・バトラーは27得点10アシスト6リバウンド2スティール2ブロックと攻守に渡って大活躍だった。これでバトラーはプレーオフで10試合連続25得点以上をマーク。この記録は1995年以降においてだと、マイケル・ジョーダン、シャキール・オニール、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームズ、ケビン・デュラントに次ぐ史上6人目の快挙だ。

プレーオフで絶好調のバトラーに対し、相手ディフェンスは徹底マークをしてくる。だが、この試合の10アシストが示すように、バトラーは的確な状況判断で対処し、自分に相手の意識が集中することをむしろ歓迎している。

「実際、ダブルチームを受けるのは好きだよ。何故なら、チームメートの誰か1人がオープンになることを意味するからね。もし、僕が見つけることができなくても、誰かがオープンな選手を見つけてくれる。また、ダブルチームでも得点できると思う時もあるんだ」

このようにチームメートを信頼するバトラーは、ベンチスタートながら勝負の第4クォーターでフル出場するなど、26分出場で15得点5リバウンド4アシストを記録したカイル・ラウリーを絶賛している。

「みんな、僕が彼のことをどれだけ好きなのかを分かったと思う。彼は勝者で、彼はベンチスタートなどチームが求めたことをなんでも効果的に遂行してくれる。彼は本当に献身的だ。彼は(ラプターズで)チャンピオンになったことがあり、勝つために何をすれば良いのか分かっている」

プレーオフで絶好調のヒートだが、バトラーはあくまで冷静で「僕たちにはやるべき仕事があるし、それを成し遂げられると思っている」と言う。『プレーオフジミー』が今の勢いをキープしている限り、ヒートの快進撃はまだまだ続きそうだ。