マイク・コンリー

「ずっと積極的にプレーしていれば勝っていた試合だ」

プレーイン・トーナメントを前に、ティンバーウルブズは激震に見舞われた。レギュラーシーズン最後の試合でルディ・ゴベアがチームメートに殴り掛かり出場停止を科され、ジェイデン・マクダニエルズはフラストレーションから壁を殴って右手を骨折し、プレーできなくなった。

現地4月11日のレイカーズ戦は、このトラブルのせいで試合前から負けが決まっているかのような雰囲気で迎えることになったのだが、主力2人を欠いた試合でウルブズは素晴らしい戦いを見せた。カール・アンソニー・タウンズが攻守にフル回転してアンソニー・デイビスとレブロン・ジェームズ以上のインパクトでウルブズを優位に立たせ、第3クォーター途中で最大15点のリードを奪う。

アンソニー・エドワーズはリズムに乗れずにエースの仕事を果たせなかったが、代わりに得点で貢献したのはマイク・コンリーだ。2月のトレードでウルブズからレイカーズに移籍したディアンジェロ・ラッセルと入れ替わる形で加入したコンリーは、この2カ月でチームを掌握して見事なプレーメークを見せ、自らも勝負強さを発揮して得点を重ねていった。

しかし、第4クォーターに入って流れが変わる。きっかけはタウンズのファウルトラブルで、オフェンスを牽引していた彼が退場を恐れて思い切ったプレーができなくなると、チームオフェンスそのものが停滞。残り1秒でデニス・シュルーダーの3ポイントシュートで逆転を許し、それでもコンリーのフリースロー3本で延長に持ち込んだのだが、オフェンスの勢いは最後まで戻らず。第4クォーターは12得点、オーバータイムの5分で4点しか奪えず、レイカーズに102-108で敗れた。

タウンズは24得点11リバウンド5アシスト3ブロック、コンリーは23得点4アシスト3スティールを記録。それでも、勝たなければ意味のない試合を落としてしまった。試合後のコンリーは「ずっと積極的にプレーしていれば勝っていた試合だ」と語る。

第4クォーターの失速については「レイカーズのディフェンスの対応が良かった。オールスイッチでカットした選手へのパスが難しくなり、タフショットを強いられた。それまでのようにボールがスムーズに動かなくなった」と振り返る。

「疲れもあったかもしれないけど、両チームともに40分以上プレーしている選手がいる状況では言い訳にはならない。身体が疲れを感じてきた時こそ、細かいところまで気を配ってプレーしなければいけない。大事な場面で僕らには少し迷いが出たけど、レイカーズは大事なプレーを決めてきた」

それでも、まだ可能性は残されている。現地4月14日、ペリカンズとサンダーの勝者とプレーイン・トーナメントの2試合目を戦い、これに勝てば第8シードでのプレーイン・トーナメントが決まる。この試合ではゴベアが復帰する。汚名返上のプレーをコンリーも期待しており、「ルディは常に複数の相手を引き付ける。彼がロールすれば2人がかりでなければ止められないし、リバウンド争いでボックスアウトするにも2人が必要だ。彼がいれば他の選手にもっとチャンスが生まれる。KAT(タウンズ)がファウルトラブルになった時も、ルディがいれば試合の流れを変えてくれるはずだ」

「勝てる試合だったし、勝たなきゃいけない試合だった」とコンリーは言う。「だけど、最後まで逆境に立ち向かう姿勢は良かったと思っている。良いプレーをした選手はたくさんいた。あとは最後の6分から7分でのプレーを向上させることだけど、この数日のうちに改善してみせるよ」