髙田「守るのが大変なチームだという印象」
4月8日から、Wリーグプレーオフ2022-2023のセミファイナルが武蔵野の森総合スポーツプラザで行われる。セミファイナルはトヨタ自動車アンテロープスvsシャンソン化粧品シャンソンVマジック、デンソーアイリスvsENEOSサンフラワーズの2カード。
デンソーはレギュラーシーズンを1位で終えたが、キャプテンの赤穂ひまわりに慢心はない。「初めてレギュラーシーズンを1位通過できたことはうれしかったですが、全勝で通過したわけではないですし、内容の悪い試合もあったので慢心せず修正すべきところは修正しなければいけないと思っています」
というのも、デンソーはレギュラーシーズンでの対戦でENEOSに一度も勝てておらず、この苦手意識を払しょくする必要があり、赤穂は「簡単に勝てる試合ではない」と言い、この戦いの難しさを理解している。「ENEOSさんを相手にレギュラーシーズンは勝てていません。プレーオフを見た感想はすごくチームが出来上がっていて、しっかり仕上げてきているなという印象がありました。出だしから最後まで出し惜しみをせずに戦って、勝ってファイナルに進めるように頑張りたいと思います」
大黒柱の髙田真希もレギュラーシーズン1位の実績を強調するのではなく、むしろ警戒を強めている。「見た感想もそうですし、やった感想もそうですけど、すごくバランスが良くて、インサイドもガード陣もすごくアグレッシブですし、シューターもいるので守るのが大変なチームだという印象があります」
それでも、優勝への思いは誰よりも強く「そこに到達できていないので、優勝したい気持ちはもちろん高い気持ちで持ち続けています」と言う。そして、優勝するためには避けて通れない、ENEOSの渡嘉敷来夢に対しては次のように語った。「一人で守るのは難しいので、チームのみんなと助け合いながらコミニケーションを取っていきます。もちろん自分が頑張る部分もありますが、連携を取りながらチームとしてしっかり戦っていきたいと思っています。それぐらい本当に良い選手だと思っているので」
渡嘉敷「ベンチメンバーに期待したいです」
一方、レギュラーシーズンを4位で通過し、クォーターファイナルで富士通レッドウェーブを76-69で下しセミファイナルへと駒を進めたENEOS。宮崎早織は「出だしはすごく良かったと思ったんですが、途中に我慢の時間帯が続いてしまいました。どうなるかなと思ったんですけど、そこでチーム全体で我慢の時間帯をみんなで我慢できました」と、富士通との激闘を振り返った。
また、ここまでデンソーには全勝だが「レギュラーシーズンも皇后杯も本当に競った、タフな試合が続いたので」と、楽な相手ではないことを理解している。そして、「ルーズボールやリバンドなど細かなところをチーム全体で、試合に出たメンバー全員ができるように頑張っていけたら」と意気込んだ。
19得点13リバウンド5ブロック4アシストと圧倒的なパフォーマンスを披露し、チームを勝利に導いた渡嘉敷は「本当に全員で勝ち切ることができて良かった」と富士通戦を振り返りつつ、「本当に簡単に勝てる相手ではない。ここを勝たないと何の意味もないので、一戦一戦全力で自分たちのやるべきことをやって戦いたい」と強い思いをぶつけた。
また、富士通戦では星杏璃をキープレーヤーに挙げていたが、セミファイナルではセカンドユニットに期待しているという。「今週は試合を通してすごくベンチメンバーの活躍が大きかったと思うので、後から出てくる難しさがある中でもそういうところで活躍してくれるベンチメンバーに期待したいです」
そして、やはり注目は渡嘉敷と髙田のマッチアップだが、渡嘉敷が「リツさん(髙田)のことは守ります」と言えば、髙田も「言わされている感じですけど、抑えます(笑)」と返し、互いに意識し合っているようだ。2人の大黒柱のパフォーマンスがファイナル進出の行方を左右するはず。