ジャ・モラント

モラントを欠くも特定の選手に依存しないチーム力でプレーオフ進出は濃厚

コート外の問題行動を理由に欠場を続けているグリズリーズのジャ・モラントが、フロリダでカウンセリングプログラムを受講していると『ESPN』が報じた。モラントは現地3月3日の夜、コロラド州デンバーのナイトクラブで銃を所持していると思われる動画をSNS上でライブ配信。この行為によってチームから即座に2試合の出場停止を課せられたが、その後も現在まで欠場を続けている。また、グリズリーズは具体的な復帰時期について明らかにしていない。

コロラド州は銃の所持自体は違法ではないが、飲酒の状態で手にすることは禁止されている。そのため地元警察の捜査対象となったが、最終的には証拠不十分で起訴されることはなかった。ただ、こうした疑いを持たれる行動を取ること自体が不適切なものだ。また、モラントがナイトクラブに行ったのは、ベテランのリーダー格であるスティーブン・アダムスが遠征先でも規律のある行動を取ろうと選手間ミーティングで主張した直後の行動だった。他にもモラントは、オフコートで何度かトラブルを起こすなど精神面であまりにも未成熟な部分を露呈していた。

『ESPN』の取材に答えた関係者によると、今回のモラントはカウンセリングで周囲の助けを得て、ストレスへの対処と人生の全体的な幸せのために良い方法を学ぶことに取り組んでいるという。

このデンバーでの問題行動でモラントを欠いて以降、グリズリーズは連敗を喫したが、その後は現地9日のウォリアーズ戦に131-110と快勝し、続くマーベリックスとの連戦にも勝利するなど、3連勝と持ち直している。グリズリーズの強みは特定の選手に依存しないチーム力で、昨シーズンもモラントが故障で長期離脱した際、20勝5敗と好成績を残した。そのため、今シーズンもこのままリーグ上位の成績をキープし、プレーオフ進出を果たす可能性は高い。

だが、レギュラーシーズンと違い強豪との連戦となるプレーオフを勝ち進むには、相手の対策を凌駕する圧倒的な打開力を持ったモラントの助けが不可欠だ。現在のグリズリーズのチーム状況からいって、モラントの早期復帰は必要ないとはいえ、プレーオフまでにある程度の試合をこなしゲーム勘を取り戻す必要もある。彼がなんとかメンタル面の問題を乗り越え、コートに戻ってくることを期待したい。