ドノバン・ミッチェル

写真=Getty Images

コービーも、レブロンも過去に召喚された経験

コート内外でスポットライトを浴びるNBAのスター選手であっても、スタンドから観戦しているファンと同様に、国民としての義務は果たさなければならない。ただ、彼らにとって毎年10月から翌春までは特殊な『繁忙期』であり、一般的な職業とは予定が大きく異なる。そんな職業に就いたジャズのドノバン・ミッチェルに、先日陪審員召喚状が届いた。

ジャズは、ユタ州からミッチェルに陪審員召喚状が届いたことをTwitterで報告した。訴訟大国アメリカでは、陪審員制度が採用され、無作為に召喚される市民が法廷で有罪か無罪かを決定する仕組みになっている。ジャズは、オーナーグループの顧問弁護士が州裁判所の担当者宛に返信した書類もTwitterに掲載。その書面によれば、ミッチェルは2019年1月7日から2月1日まで陪審員としての義務を果たす必要があるという。だが、顧問弁護士は、NBAの日程を理由に、免除申請を提出したことを報告している。

NBAスター選手が陪審員として召喚されたのは、ミッチェルのケースが初めてではない。2009年3月にはコービー・ブライアントが召喚されたが、陪審員として出廷する可能性があった軽犯罪に関して質問を受けただけで済んだ。2013年のオフにはレブロン・ジェームズも召喚され、応じたが、陪審員として立ち会うはずだった裁判が実施されず、帰宅している。

ジャズの日程を見てみると、ミッチェルが陪審員召喚を受けた期間中に13試合が組まれている。ケガで欠場するならまだしも、1勝の違いでレギュラーシーズンの順位が変わる西カンファレンスにおいて、ミッチェル抜きで大事な時期を戦うのは厳し過ぎる。ミッチェルは、ジャズ公式HPに「最初はナーバスになったよ。裁判所から呼ばれるようなことをしてしまったのかなと思った。手紙を開けて、内容を知ってからは、まず母親に電話した。初めてのことだったから、どうすればいいか分からなかったんだ。自分だって義務を果たしたかったけれど、でもね……」とコメントした。公式HPによれば、その後、免除申請は受理されたという。

今年のオフには、ソルトレイクシティーで見られたファンへの『神対応』が称賛されたミッチェルも、流石にこのリクエストには応えられなかった。