ダニー・グリーン

好調グリズリーズを3ポイントシュートのスキルと経験で支える

現地2月1日のグリズリーズvsトレイルブレイザーズで、ダニー・グリーンが9カ月ぶりの戦線復帰を果たした。

勝負強い3ポイントシューターであるグリーンは、セブンティシクサーズに所属していた昨シーズンのプレーオフで左膝の前十字靭帯断裂の大ケガを負った。その時点で34歳、キャリアを断たれてもおかしくないケガで、昨年のNBAドラフトのタイミングでグリズリーズにトレードされることに。この時点では戦力になれるかどうか未知数だったが、彼はリハビリをあきらめずにこの日のグリズリーズでのデビューに至った。

第2クォーターの頭から投入されたグリーンは、過去の彼と変わらぬ動きを披露。5分が過ぎたところでゼイビアー・ティルマンSr.のパスを受け、彼らしいキャッチ&シュートで復帰の得点を挙げている。

復帰戦での彼は10分間プレーし、3得点4リバウンド1アシスト1スティールを記録。「すごく良い感触だった。仲間と一緒にコートに立つのは良いことだ。楽しかったし、試合に勝てたのも良かった。そして僕個人にとっても、こうして一歩を踏み出すことができた」

もちろんブランクが長かったために、本来のパフォーマンスを取り戻すにはまだ時間が必要だ。グリーンは苦笑いしながら「ちょっと試合のペースが速かったよ」と、ついていくのが大変だったと明かしている。「でも、それは練習で解決できること。何度かプレーすれば試合勘は取り戻せると思う。そこから先が上手くいくことを願うよ」

長くプレーしたスパーズに、ラプターズとレイカーズを含めて3つの異なるチームでNBA優勝を経験している彼は、35歳で長期欠場明けであっても貴重な戦力になり得る。

2月9日のトレードデッドラインまでに移籍の可能性も残されている。シューターを欠くチームにとって、コンディションを取り戻したグリーンは注目すべき補強となる。ただ、ジャ・モラントを中心に若いタレントが噛み合い、32勝19敗で西カンファレンス2位と好調のグリズリーズこそ、グリーンのスキルと経験を必要としているチームだ。トレードに出すよりも、デズモンド・ベインがベンチに下がると3ポイントシュートの得点力が落ちてしまうチームの貴重なシックスマンとしての活躍が期待できそうだ。