八村塁

オフェンスは好調もディフェンス面の課題はぬぐえず

ウィザーズがホームにウォリアーズを迎えた一戦は、ステフィン・カリーに41得点を奪われ、終盤の大事な場面で突き放されたウィザーズが118-127で敗れた。

八村塁は非凡なオフェンス能力を証明した。第1クォーター終盤、クローズアウトのシチュエーションでトップからリングへアタックすると、ディフェンダー2人をかわしてそのままレイアップをねじ込む。第2クォーターには攻守の素早い切り替えから駆け上がり、ゴール下でクリスタプス・ポルジンギスのパスに合わせて豪快なボースハンドダンクを叩きこんだ。さらに八村はジョーダン・プールの寄せが甘いのを察知し、コーナースリーを沈めた。

後半に入っても、八村の精度は落ちなかった。第3クォーターにはプルアップ2本に、力強いドライブからのフローターを決めて得点を2桁に乗せる。同点で迎えた最終クォーター序盤には、トップから3ポイントシュートを沈めてシュートタッチの良さを見せつけた。

八村は26分のプレータイムで3本中2本の3ポイントシュート成功を含む、16得点を記録。フィールドゴールは9本中7本の成功(77.7%)と高確率だった。指揮官のウェス・アンセルドJr.も「第4クォーターには貴重な3ポイントシュートを決めたし、全体的に積極的にリズム良くプレーしていた」と語り、八村も「途中からリズムに乗れて良かった。速攻の部分も、ミッドレンジでも勢いに乗れた」と振り返っている。

オフェンス面で結果を残した八村だが、ディフェンス面は課題解消とはいかなかった。カリーとマッチアップする機会も多く、3ポイントシュートにドライブと手玉に取られた。「スリーがうまいので3を打たせないようにしても、速いのでドライブでパッと抜かれてしまった。スペースを空ければそのままスリーを打たれてしまうので、止めようがない」

カリーは徹底マークを受けながらもステップバックの3ポイントシュートやドライブからのレイアップなど軽々と沈めていき、最終クォーターの大事な場面で12得点を固めた。また、ドレイモンド・グリーンにも最終クォーターに11得点4アシストを許すなど、クラッチタイムのパフォーマンスが勝負を分けた。