ペイトン・プリチャード

ブログトン加入を受け、今シーズンはキャリア最低の出場時間に

昨シーズン、ファイナル出場を果たしたセルティックスは今シーズンも開幕から順調に白星を積み重ね、ここまで東カンファレンス首位に立っている。2008年以来のNBAチャンピオンも視野に入る中、ここで注目を集めるのは現地2月9日の期限までにトレードでの戦力補強を行うかどうかだ。

ここまで良い流れで来ているだけにジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンの2大エースを軸にローテーションメンバーを絡めたトレードは非現実的だ。そこで放出要員として囁かれているのが、若手ガードのペイトン・プリチャードだ。2020年ドラフト全体26位指名で入団したプリチャードは3ポイントシュートを武器とする非凡な得点力を備えたポイントガードだが、オフシーズンにマルコム・ブログトンを獲得したこともあり、ここまで23試合に出場し、平均9.9分のプレータイムで4.0得点、1.1アシストとチーム加入3年目で過去最低のスタッツに留まっている。そのため、彼との交換で経験豊富なベテランを補強するのは有効な強化策だ。

だが、そういった見方に対し、地元紙『ボストン・グローブ』は、プリチャードの放出に否定的だ。現在のロスターを見ると、セルティックスはマーカス・スマート、マルコム・ブログトン、デリック・ホワイトは1番、2番ポジションをこなせ、ブラウンも2番ポジションでプレーするなどバックコート陣はリーグ屈指の選手層を誇る。それでも同紙はスマート、ブログトンともに故障が多い点を指摘する。

スマートは2019-20シーズンに60試合出場、20-21シーズンに48試合出場に留まり、ブログトンは昨シーズン36試合出場に終わっている。彼らの故障歴を見れば、チーム戦術を熟知するプリチャードをバックアップ要員としてチームに残すのは妥当だ。また、彼の契約はまだルーキー契約でサラリーキャップを圧迫しないのも大きい。

現状、セルティックスがトレード期限までに動く公算は低いと予想されているが、何らかの補強を行う場合はプリチャードが絡むかどうかに注目だ。