湧川の負傷退場から流れが第一傾く

バスケットボール『U18日清食品トップリーグ2022』、ここまで6戦全勝同士の福岡大学附属大濠と福岡第一が最終日に対戦した。

序盤は拮抗した展開となったが、3ポイントシュートを連続で成功させ、ラストポゼッションに湧川颯斗が速攻を決めた大濠が19-18とリードして第1クォーターを終えた。しかし、第2クォーター開始1分で湧川が右足を痛め、その後プレー続行不可能となったことでここから第一が主導権を握ることに。

轟琉維が持ち味のドライブで大濠ディフェンスを切り崩し、高いスキルを持つ崎濱秀斗も個で打開し得点を重ねていく。そして、インテンシティの高いディフェンスでインサイドへの侵入を防ぎタフショットを打たせると、すぐさま速攻に転じた。伝家の宝刀である『堅守速攻』を体現した第一が5分半で18-5と一気に走った。

さらに第一は、下級生を中心としたメンバー構成に変えた大濠に容赦なく襲い掛かり、前線から激しいプレッシャーをかけ、スティールからワンマン速攻を連発する。こうして、ボールを簡単に運ばせない攻めるようなディフェンスを貫いた第一が48-29と大量リードを奪って前半を終えた。

第3クォーターを同点で終え、そのまま第一が逃げ切るかと思われたが、最終クォーターに主力を戻した大濠が意地を見せる。強度を上げたインサイドを締めるディフェンスが機能し失点を防ぐと、広瀬洸生がボールをプッシュし速攻から連続得点を奪う。リズムが良くなったことで3ポイントシュートも決まり、ビハインドを1桁まで戻した。

思わぬ反撃を受けた第一だったが、焦ることなく時間を上手く使いながら崎濱が個で打開。そして、逆転を許すことなくリードを保ち続けた第一が最終スコア76-70で勝利し、初代王者に輝いた。