陸川コーチ「誰が出てもファイトし続けた結果」
昨日、秋の関東大学リーグ戦が閉幕を迎えた。総当たり戦を2回繰り返すこのリーグ戦は、1部のチーム数が12に増えたことで、約2カ月半の間に22試合をこなす過密スケジュールとなった。このタフな戦いを制したのが東海大だった。大会最終日、1勝差で迫る大東文化大の前で日本大を82-57を退け、18勝4敗で3年ぶり5回目の優勝を決めた。
陸川章ヘッドコーチは「一生懸命ひたむきにやること。それがチームだということで、最初から最後まで、誰が出てもファイトし続けた結果で勝てたと思います。ありがとうございました」と笑顔を見せた。
1年生をスタートで使うなど下級生を多く起用したが、「下級生を支えたり、自分のプレータイムがなくなっても応援がすごかったり。今日は良いところでつないでくれたし、4年生の力は大きいと思います」とチーム一丸の勝利を強調した。
また「今の時代、我々と違うのは上下関係がないんです。すごい仲が良い。下級生が平気で上級生を呼び捨てにするような時代なので『いいのかな?』って思いますけど、ちゃんとわきまえていたり、それがうまく回るった気がします」とチーム力を支える選手間の関係性を明かした。
東海大から3選手が優秀選手に選出
200cm105kgの恵まれた体格と、速攻を走る脚力を兼ね備える東海大3年生の平岩玄は最優秀選手賞を受賞した。大黒柱としてチームを牽引した平岩も、チーム力の勝利だと主張する。「みんなお互いを信頼していますし、ベンチメンバーも力があります。でも22試合全部順調に行ったわけじゃなく、自分たちの悪いところが全部出て負ける試合もありましたし、連敗もしました。でもそういう負けから学んで成長しましたし、修正力が自分たちの強みだと思いました」
また、大倉颯太と八村阿蓮の1年生コンビは優秀選手賞を受賞した。陸川コーチは「大倉君はもっと点を取らせようかと思ったら、いつの間にかポイントガードをやっている。バスケがをよく分かっている。阿蓮は身長がそんなにないですが、お兄さんと一緒でブロックの反応が素晴らしい。良さをどんどん出してほしい」と話し、「高校時代に活躍した選手で大学にどうフィットするかだったが、アジャスト能力が高く、賢いです」と続け、2人のフレッシュマンを称えた。
大倉は「リーグ優勝は目標でしたし、取らなければいけないタイトルだったと思います。スタートが変わったりしましたし、22試合の中で一番成長した自信があります。インカレに繋がったリーグ戦になってうれしいです」と喜びを表した。
長かったリーグ戦を終えたばかりだが、1カ月後には大学No.1を決めるインカレが待ち受ける。昨年は筑波大学の4連覇を阻み大東大が制したが、今年のインカレはどんなドラマが待っているか。大学バスケの熱い季節が再びやってくる。