セクストンとマルカネン、ルーキーのアグバジがジャズへ
ジャズがルディ・ゴベアを放出して再建へと方針転換した時点で、ドノバン・ミッチェルが今オフにトレードされるのは確実だった。有力視されていたニックスが交渉をまとめられない中、キャバリアーズが『スパイダー』ことミッチェルの獲得を決めた。2025年、2027年、2029年の1巡目指名権、2026年と2028年の指名権交換権、コリン・セクストンにラウリ・マルカネン、今年の1巡目14位で指名したオチャイ・アグバジがトレードされる。
ゼロからの再スタートを切るジャズは、ここから開幕までの間にマイク・コンリーやボーヤン・ボグダノビッチなど残る主力もトレードする可能性が高い。
キャバリアーズは昨シーズン、ダリアス・ガーランドを中心に44勝38敗と『レブロン時代』以来となる躍進を果たしたが、プレーイン・トーナメントで敗れてプレーオフ進出は逃している。若いチームだけに補強なしでも伸びる見込みはあったが、プレーオフで勝つために必要なクラッチプレーヤーであるドノバン・ミッチェル獲得のチャンスを逃さなかった。
オールスターに選出されたガーランドとジャレット・アレン、ルーキーイヤーに大活躍したエバン・モーブリーとチームのコアとなる部分は損なわずにミッチェルを獲得した今、キャバリアーズは東カンファレンスのトップグループへと躍り出たと言える。
ガーランドとミッチェルはいずれもオールスターの実力を持ち、プレーメーカーのガーランドとスコアラーのミッチェルと役割分担も自然とやれるはず。この2人は『スプラッシュブラザーズ』のウォリアーズ、クリス・ポールとデビン・ブッカーのサンズと並ぶリーグ最強のバックコート・コンビとなりそうだ。
多くの指名権を放出したことで、『すぐに勝たなければならないチーム』というプレッシャーも背負うことになる。プレーオフ進出は最低限、カンファレンスファイナルまで勝ち進むのが目標となるだろう。だが、ミッチェルはその重圧に慣れているし、ガーランドも準備はできているはずだ。