「82試合は大人の男と少年を分けるものだと思う」
ここ数年、NBAは選手の負担軽減などを目的にレギュラーシーズンの短縮を検討中だと言われている。それに伴い、試合数削減で減った収入を補うためにも、シーズン中にカップ戦の実施を目指すといった報道が出たこともあった。ただ、ウォリアーズで通算4度のNBA制覇を経験している大ベテランのアンドレ・イグダーラは、レギュラーシーズン82試合を維持すべきと考えている。
イグダーラは自身のポッドキャスト番組で持論を展開した。「俺たちは3005年まで82試合を続ける。82試合を変えることはできないよ。それは精神的な面によるものだ。記録は破られるために存在し、時が経つに連れてよりゲームの質が上がっていけば記録はどんどん更新されていく」
このようにイグダーラは、NBAがこれまで築き上げていたものを尊重し、より良く発展させていくためにも、リーグシステムの根幹であるレギュラーシーズンの試合数を変えることに反対している。「すべてのスポーツには基礎となるものがあり、その伝統を受け継いでいかなければいけない。82試合は大人の男と少年を分けるものだと思う」
ただ、すべてを維持するだけでなく、変えなければいけない部分もあるとイグラーダは考えている。「最低限のNBA選手の実力が下がっていることは、リーグの下のレベルに現れている。メンタルの問題ではあるが、変えていかないといけない。NBAでプレーする選手はどんどん若くなっているけど、NBAは大人の男が戦うリーグだ」
現在のNBAでは10代でプレーする選手も少なくない。また、アダム・シルバーコミッショナーは先日、NBA入りが可能な時期について現行の19歳から18歳に引き下げたい意向を示した。もしそうなれば、高卒で即プロ入りとメンタル面で未成熟なままNBAの世界に飛び込む選手が増えることに繋がり、イグダーラの懸念とぶつかる。すべての話は計画段階であり、実現の目途は立っていないため、それまでに最適解が見つかることに期待したい。