ジェイソン・テイタム

「それが彼にさらなるエネルギーを与えることになった」

ジェイソン・テイタムは5年目のシーズンで初めてNBAファイナルへと駒を進めた。26.9得点、8.0リバウンド、4.4アシストはすべてキャリアハイの数字。古豪セルティックスのエースとして大きく成長した。

それでもテイタムは再びNBAファイナルに挑むため、自身のさらなるグレードアップを目指している。彼の個人トレーナーを長く務めるドリュー・ハンレンが、テイタムがオフに取り組んでいる練習について『Boston Herald』に語った。

彼は3年前にも同様の取材に応じ、シュートに行く判断力を向上させてミドルジャンパーを減らして3ポイントシュート試投数を増やすこと、相手との接触を避けてシュートに行くのではなくアタックすることでフリースローを増やすという目標を語っている。そして実際、テイタムは3年目のシーズンに3ポイントシュートの試投数を3.9から7.1へと、フリースロー試投数を2.9から4.7へと激増させ、今に至る自分のプレースタイルを作り上げた。

オフのトレーニングがシーズンを左右すると分かっているからこそ、テイタムも本気になれる。テイタムは24歳にしてNBAを代表するスター選手の一人となり、自分自身のプレースタイルも確立しているが、その完成度をさらに高めるべくハンレンとともに練習を重ねている。

ハンレンによれば、リムアタックのプレーをさらに改善するのが今シーズンの目標だ。ドライブの角度、ボールを失わないスキル、フィニッシュ精度の向上。これはハンレンに言わせれば、「2点シュートの成功率が上がり、ターンオーバーが減り、フリースローの数が増える」ことに繋がる。それと同時に身体改造にも努めており、運動量を増やす、低い姿勢を保つことで柔軟性を高める、ケガを防ぐための筋力アップ、心肺機能の強化を目的としてハードワークを続けているそうだ。

昨年オフには体重を増やしすぎて、フィジカルは強化されたがキレが落ちたとのこと。それでもシーズン中に身体を絞った結果、強さはそのままでキレは取り戻せたそうだ。「スピードとパワーの最適なバランスは、キャリアを通じて考えなければいけない」とハンレンは言うが、昨年の経験がプラスになっていると語る。

ハンレンはテイタムの練習に取り組む熱意を常に評価しているが、今年は大きな変化を感じている。「NBA優勝まであと少しのところまで行った。優勝が現実的な目標であること、想像していたよりも近くにあることを知ったんだ。それが彼にさらなるエネルギーを与えることになった」