男子日本代表

第1クォーターを18-10と圧倒

バスケットボール男子日本代表は、8月13日と14日にゼビオアリーナ仙台にイラン代表を迎えて国際強化試合『SoftBankカップ2022』に挑む。

イラン代表は先月行われたアジアカップで敗れたばかりで、今月末に開催されるワールドカップ予選Window4でもアウェーで対戦する相手だ。本日行われた第1戦、日本の先発は富樫勇樹、比江島慎、馬場雄大、井上宗一郎、ニカ・ウィリアムスの5人。ホーバス体制初招集の馬場がファーストプレーで持ち味のドライブを見せる。比江島も積極的にペイントアタックで続き攻めの姿勢を体現するが、イランのスイッチディフェンスを崩し切ることができない。それでも、富樫が3ポイントシュートを沈めてチーム初得点を記録。その後も井上やニカがゴール下で身体を張り、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントやファウルを獲得すると、6-2で迎えた開始4分でイランのチームファウルは4つに。ディフェンスでも日本は全員が足を動かし、シュートチェックや抜かれても他の選手がカバーに入ることで、イランに気持ちよくシュートを打たせない。

試合開始から5分経過すると、井上以外の4人が交代。途中から入った河村勇輝や西田優大が積極的なペイントアタックやスピードを生かしたプレーでチームに勢いを与える。さらに河村はアジアカップでも見せた攻めのディフェンスでスティールを奪うなど、存在感を見せる。バックコート陣だけでなく、高さがあるイランに対して吉井裕鷹もフィジカルとスキルを駆使してゴール下から得点を奪うなど、出てくる選手が持ち味を発揮。高さを生かそうとするイランオフェンスに対して、日本は粘り強いディフェンスでリズムをつかみ、18-10で第1クォーターを終えた。

第2クォーターも日本は攻守ともにチーム全員でリバウンドを取りにいき、相手にセカンドチャンスを与えない。両チームともにディフェンスの強度が上回り得点が停滞したが、馬場のスティールからの速攻で比江島が得点してリードを保つ。また、アジアカップでは21得点を奪われたベナム・ヤクチャリには、吉井や井上などインサイド陣が身体を張って対応し、チームでもスイッチしてズレを作らせずに自由を与えないことで、前半を2得点に抑えた。さらにベンチから出場したコー・フリッピンや馬場が身体能力を生かした守備などでチームに貢献し、前半を33-24で終えた。

男子日本代表

終盤は拮抗するも須田や井上の3ポイントシュートでリードを保つ

後半の立ち上がりも馬場がスティールしたり、チームでも24秒バイオレーションを誘発したりと、粘り強いディフェンスで対応する。しかし、イランも日本の守備に順応し速いペースに持ち込むと、ハーフコートでもボールをよく動かしてズレを作って連続得点を決める。日本は馬場の3ポイントシュートやドライブなどでリードを保っていたが、それ以上にイランのシュートが確率良く決まり、残り3分を切って44-44と同点に。日本はタイムアウトを要求するも、タイムアウト明けにターンオーバーから相手にシュートを決められ逆転を許す。それでも、馬場がこの試合2本目となる3ポイントシュートを決めて、一進一退の攻防になると、第3クォーター終盤に須田侑太郎がコーナースリーを沈めて、53-50で最終クォーターへ。

河村を中心に強度の高いディフェンスを見せるが、開始1分半で55-58と逆転される。それでも、須田が迷いのないプレーで3ポイントシュートを沈めてイランに食らいつく。その後、インサイドから攻めるイランに対して、日本は井上と須田の3ポイントシュートで64-60と残り6分半でリードを奪い返す。さらに、馬場のペイントアタックからのキックアウトで須田がこの試合4本目となる3ポイントシュートを沈めて、67-63としてオフィシャルタイムアウトへ。その後も須田のディープスリーに、富樫もスピードのミスマッチを突いてレイアップに3ポイントシュートを決め切りリードを保った。残り1分を切って3点リードと拮抗した試合展開の中、最後まで3ポイントシュートにペイントアタックなど、トム・ホーバスが目指すスタイルを体現し、最終スコア82-77で勝利した。

日本は須田が3ポイントシュート7本中6本成功を含む20得点を記録し、馬場が3ポイントシュート5本中2本成功を含む19得点4リバウンド4アシスト3スティール、吉井が3ポイントシュート1本成功を含む7得点4リバウンド(うち3オフェンスリバウンド)2スティール、井上も3ポイントシュート1本成功を含む4得点5リバウンド2アシストを記録した。