ジョエル・エンビード

バトラーについて「彼は兄弟みたいなもの。彼をとても誇りに思っている」

セブンティシクサーズの大黒柱、ジョエル・エンビードは今シーズンの得点王に輝いたが、MVPはファイナリストには選ばれたものの獲得できず。そしてプレーオフでもラプターズとのファーストラウンド第3戦で右手親指を痛め、第6戦では眼窩骨折と軽い脳震盪を負い、100%の状態でプレーできないままカンファレンスセミファイナルでヒートに敗れ、シーズン終了となった。

カンファレンスセミファイナル敗退が決まったヒートとの第6戦後、エンビードはケガの影響でヒートとのシリーズ第1戦と第2戦を欠場し、復帰後も万全の状態でプレーできなかったことに「これが人生だから後悔はしていない」と語りつつ、素直な思いを明かした。「こういうことは起こるものだし、対処しなければいけない。言い訳はしないけど、最悪だったな。ステージに立っても自分らしくできないし、やりたいことができないんだ。身体が自分らしくいることを許してくれないのは、しんどかった。でも、最悪だったけど、後悔はしていない」

また、エンビードはチームについて「みんなが良くならなきゃいけない」と続けた。「僕や(ジェームズ・)ハーデンだけの問題じゃない。ヒートに負けた理由は、1から15まである。つまり、全員が十分な力を発揮できなかったということ」

そして、メディアから「具体的に何を良くしなければいけないのか?」と問われると、エンビードは「もっとタフになる必要がある」と言い、「PJ・タッカーは素晴らしい選手だ」と、ヒートのタッカーを見習うべきと答えた。

「彼にとってシュートを決めることは重要じゃない。彼が何をするかが重要なんだ。ディフェンスやリバウンドだったりね。彼のディフェンスを見ても、とてもエネルギッシュだし、『誰も自分を倒すことはできない』と信じている。彼はとにかくフィジカルでタフ。それにヒートには彼以外にもバム(アデバヨ)とか、そういう選手が何人もいる」

「僕がシクサーズに来てから、そういうタイプの選手がいたと言えば、それは嘘になる。もちろん、チームのことを悪く言うつもりはない。ただ、それが事実なんだ。僕たちにはタッカーのような選手がいない。プレーオフで勝ち進むほど、フィジカル色が増してくるし、タフさが必要になってくる」

そして、エンビードは元チームメートのジミー・バトラーについても「彼は兄弟みたいなもんだ。僕は彼をとても誇りに思っているよ」とコメントすると、バトラーだけでなく、ヒート全体を称えた。「彼は今、非現実的なレベルでプレーしている。彼がそのレベルにいること、仲間を支えていること、そして彼がやってきたことを誇りに思う。ヒートも浮き沈みがあるレギュラーシーズンを送っていたけど、東カンファレンス1位になる方法を見つけて、それをやり遂げた。彼らは素晴らしいメンバーが揃っているし、チームとしても素晴らしい。選手だけでなく、コーチングとフロントオフィスも素晴らしい。だから彼らを称賛したい」

そして、エンビードは「僕はジミーことで喜べる。だから、どうしてウチが彼を手放してしまったのか、いまだに分からない」とも続けた。「僕は彼と一緒に戦いたかったけど、これが現実なんだ。だから僕は僕で、目標を達成するために努力を続けなければいけない」