Bリーグ

殿軍として立つエリック・ジェイコブセン(茨城ロボッツ)が獅子奮迅の活躍!

マーク・トラソリーニの離脱を受け、外国籍選手が2名という状態。さらに4選手がケガによる欠場という緊急事態の中、大車輪の活躍を見せるジェイコブセン。特に横浜ビー・コルセアーズとのGAME2は40分フル出場で、29得点(FG%92.3%!!)、21リバウンド(オフェンスリバウンド9本!!)、4アシスト、3ブロックというスタッツを残した。
GAME2のスタッツはこちら。

プレータイム(MP)40
得点(PTS)29
3ポイント成功数(3FGM)0
3ポイント成功率(3FG%)0%
フィールドゴール成功数(FGM)12
フィールドゴール成功率(FG%)92.3%
フリースロー成功数(FTM)5
フリースロー成功率(FT%)62.5%
オフェンスリバウンド(OR)9
リバウンド数(TR)21
アシスト(AST)4
スティール(STL)0
ブロック(BLK)3
アシストとターンオーバーの比率(A/TOV)4.0

10得点7リバウンドを固めた第3クォーターを見ていこう。これだけの記録を残せた要因は、マークマンが守備の要パトリック・アウダ(横浜ビー・コルセアーズ)であったことだろう。矛盾するように見えるが、この日のジェイコブセンを見ていればその意味が分かる。まずは、福澤晃平とのオンボールピック。ジェイコブセンは敢えてポップアウトしアウダを外に引きつけ、アウダが一瞬ボールマンに引きつけられた瞬間にゴールへ突進。インサイドでリバウンドに有利なポジションを確保すると、オフェンスリバウンドを獲得。その後のセカンドチャンスでは、チェハーレス・タプスコット(茨城ロボッツ)のドライブにアウダがヘルプに入った瞬間にハイロー(ハイポストからローポストへボールを動かすアクション)。パスを受けてスコアした。

このように外にスペーシングまたはポップアウトし、外へマークを引き出しつつゴールへ突進するアウダ攻略法によってオフェンスリバウンドと得点を量産していった。チームの危機的な状況で、さらにアウェー5連戦の最中。まさに殿軍として奮戦するジェイコブセンの姿は全国のブースターの胸を打ったことだろう。

CS出場に向け、プレーで引っ張る渋谷のキャプテン、ベンドラメ礼生

連戦が続く難しいスケジュールの中、プレータイムを制限されながらレバンガ北海道戦では、2試合合計40分の出場で計42得点9リバウンド4アシスト3スティールの活躍を見せた。GAME2のスタッツはこちら。

プレータイム(MP)23
得点(PTS)21
3ポイント成功数(3FGM)5
3ポイント成功率(3FG%)50%
フィールドゴール成功数(FGM)8
フィールドゴール成功率(FG%)57%
フリースロー成功数(FTM)0
フリースロー成功率(FT%)0.0%
オフェンスリバウンド(OR)2
リバウンド数(TR)6
アシスト(AST)3
スティール(STL)1
ブロック(BLK)0
アシストとターンオーバーの比率(A/TOV)0.5

6分19秒の出場でなんと10得点を上げた第1クォーターを分析する。1stポゼッション、自身でオフェンスリバウンドを獲得し、そのままジョシュ・ハレルソンとのピック&ロール。葛原大智をしっかりとスクリーンにかけ、ショーン・ロングがハレルソンのマークに集中している、そして山口颯斗のヘルプが遅れていることを確認すると、そのままミッドレンジジャンパーを決めた。

続くポゼッションでは、関野剛平のジッパーカットに合わせパスを出した後にモーションウィーク(逆サイドのウィングへハイポストを経由しながら展開)。関野とハレルソンのピック&ロールから、ウィングのベンドラメへ迷うことなくキックアウト。(最初のオフェンスで、北海道がコーナーのディフェンスがインサイドヘルプに入り、ウィングのディフェンスがコーナーへローテーションするアライメントを見抜いていた模様)見事な3ポイントシュートを決めた。

さらにその直後のポゼッションでは、ケビン・ジョーンズとのピック&ロールから、寺園脩斗と山口颯斗のピールスイッチングを見届けると、コーナーの石井講祐へキックアウト。自身はセオリー通り逆サイドコーナーへスペーシング。山口が石井のカウンタードライブへ反応した瞬間にベンドラメへキックアウトしコーナースリーを沈め、ここまでで8得点を挙げ、好調をアピールした。

新人王候補筆頭!? 本連載2度目の登場、駒沢颯(青森ワッツ)

国民が選ぶB1で見たい選手第1位(しんたろう調べ)に輝いた駒沢を再度紹介したい。アースフレンズ東京Z戦において、新人ながら並み居る外国籍選手を退け、両チーム合わせたゲームハイの30得点を記録。さらに12アシストも記録し総得点の60%に絡む大活躍を見せてくれた。東京Z戦のスタッツはこちら。

プレータイム(MP)35
得点(PTS)30
3ポイント成功数(3FGM)1
3ポイント成功率(3FG%)20%
フィールドゴール成功数(FGM)13
フィールドゴール成功率(FG%)65%
フリースロー成功数(FTM)3
フリースロー成功率(FT%)100%
オフェンスリバウンド(OR)0
リバウンド数(TR)3
アシスト(AST)12
スティール(STL)0
ブロック(BLK)0
アシストとターンオーバーの比率(A/TOV)12

6得点6アシストを挙げ、に青森が獲得した26点の殆どに絡んだ3Qを見ていこう。1stセット、ホーンズアライメントから、ラキーム・ジャクソンとのハイピック。ジョシュア・クロフォードが駒沢のドライブへシフトした瞬間に悠然とロブパスを出し1アシスト。

続いても同じくジャクソンとのピック&ロールを選択。ディフェンスがアンダーしたところに余裕を持ってミッドレンジジャンパーを決めると、極め付けはまたしてもジャクソンとのハンドオフピック&ロールからディフェンスをスクリーンにしっかりかけ、ヘルプに入ったクロフォードをヘジテーションで抜きさり、コーナーからヘルプしたパット・アンドレーをユーロステップで抜くと、一切無駄のない動きでフックショットを決めた。まさしく駒沢の真骨頂を見せてくれたクォーターであった。

今週で『B.LEAGUE#LIVE2021』が終了するため、本連載も今回で最終回。『B.LEAGUE#LIVE2021』に参加していないブースターにも楽しんで頂けるように、ポテンシャルを持つ選手の分析に比重を置いた記事にしたつもりであるが、如何だっただろうか? よろしければ、本連載への感想をSNSなどで頂けるとありがたい。