ジャ・モラント

ラスト2分間でチームの全得点を叩き出したモラント

NBAプレーオフファーストラウンド、グリズリーズvsティンバーウルブズの第5戦は、ジャ・モラントが残り1秒で決めた決勝レイアップを含む、18得点を最終クォーターに固めたグリズリーズが111-109で勝利した。これで対戦成績を3勝2敗とし、シリーズ突破に王手をかけた。

2点ビハインドで後半を迎えたグリズリーズだったが、8本の3ポイントシュートをすべて外し、カール・アンソニー・タウンズに12得点を奪われたことで追いかける展開が続いた。それでも、第3クォーター終了間際にモラントがポスタライズダンクを成功させたことで、流れをグリズリーズに引き寄せた。

開始5分でジャレン・ジャクソンJr.がファウルアウトしてしまったが、モラントはここからギアを上げ、次々とリングにアタックしこのクォーターだけで10本のフリースローを獲得。残り1分3秒には3ポイントシュートを沈めて、107-106と逆転した。その後、アンソニー・エドワーズに3ポイントシュートを決められ、残り3.7秒に同点に追いつかれたが、タイムアウト明けのプレーでモラントがトップからの1on1をねじ込み、土壇場での逆転勝利を収めた。

モラントはラスト2分間のチームの全得点(11得点)を叩き出し、30得点13リバウンド9アシストを記録して、文字通りチームを勝利に導いた。

同点に追いつくビッグショットを決めたエドワーズだったが、最後のディフェンスでスティールを狙い、モラントのマークを外してしまった。結果的にモラントの決勝点を生み出すことになり「ひどいミスだった」と後悔した。

ベンチから21得点15リバウンドを記録したブランドン・クラークはモラントとハグをした際にこのように神に感謝したと言う。「本当にタフな3ポイントシュートを決めてくれた。僕らにはビッグショットを決められる選手が12人いるんだから、大丈夫。『ああ、君がいてくれてよかった』、神様ありがとうと思ったんだ」

クラークは15リバウンド中9本がオフェンスリバウンドで、23のセカンドチャンス獲得に大きく貢献した。タウンズも「彼は常に適切なタイミングで適切な場所にいた。僕がブロックに跳ぶと、彼は魔法のようにボールがオフになっている正確なスポットの周りにいたんだ」と語り、敵ながら称賛した。