琉球ゴールデンキングス

残り35秒、決勝点となる岸本の逆転3ポイントシュート

琉球ゴールデンキングスvs大阪エヴェッサの第2戦。ディージェイ・ニュービルや木下誠の反撃を浴び最大19点のリードを覆されたものの、岸本隆一がクラッチシュートを次々と沈めた琉球が90-85の接戦を制した。

主導権を握ったのはホームの琉球だった。ジャック・クーリーがインサイドを支配し、セカンドチャンスポイントを次々と挙げていく。ピック&ロールからの合わせも効果的でイージーシュートの機会を何度も作り出すと、第1クォーターに決まらなかった3ポイントシュートが第2クォーターでは6本中3本と高確率で決まり、47-33と2桁をリードして前半を終えた。

後半最初のポゼッションでクーリーがセカンドチャンスポイントを挙げ、開始3分後にはニュービルからアンスポーツマンライクファウルを誘発し、フリースローとこれで得たポゼッションで4点プレーを成功させた琉球がこの試合最大となる19点のリードを奪った。このまま、琉球のワンサイドゲームになるかと思われたが、琉球の桶谷大ヘッドコーチが「後半、木下選手を止められず、一気にいろいろなやられ方をしてしまいました。オフェンスをクリエイトする個々の選手をいかに乗せないようにするかが、今日見えた課題です」とコメントしたように、ここから大阪の反撃を受けた。

名前の挙がった木下はボールプッシュからのアタックや高確率な3ポイントシュートで反撃の立役者となり、デイビッド・ドブラスはここまでいいようにやられていたインサイドでの攻防で互角以上に渡り合った。そして、ニュービルはパスを散らしつつ、ここぞの場面で3ポイントシュートを沈めるなど、エースの働きを見せて猛追した。

最終クォーターに入っても大阪の勢いは止まらず、ニュービルの3点プレーとなるバスケット・カウントが決まり、残り3分25秒についに同点に追いついた。ここからは互いの意地がぶつかり合う点の取り合いとなり最後までリードチェンジを繰り返す展開となった。

そして、この終盤で違いを見せたのが琉球の岸本だった。同点に追いつかれた直後に3ポイントシュートを沈めた岸本は逆転された直後にも難しいフローターシュートを沈めた。そして、1点ビハインドで迎えた残り35秒には、サイドステップで流れながらのタフな3ポイントシュートを沈めてチームを勝利に導いた。

Bリーグ通算600本の3ポイントシュート成功をリーグ3番目の速さで達成した岸本はあらためて、ファンの後押しの力を実感した。「どんな時でもファンの方々の後押しは自分たちに不思議な力をくれるのですが、改めて今日のゲームでそれを感じました。3ポイントシュート通算600本達成は、今のチームメイト、これまでのチームメイトの犠牲の上で成り立っているものなので、感謝したいですし、次の記念になるようなところまで自分を高めていきたいと思っています」

連勝を4に伸ばした琉球。2位の島根スサノオマジックも富山グラウジーズに連勝したため、ゲーム差は5のままだが、地区優勝マジックを16に減らしている。