宇都宮ブレックス

大阪から18本のターンオーバーを奪い、そこから21得点を記録

おおきにアリーナ舞洲で行われた大阪エヴェッサvs宇都宮ブレックスによる水曜ナイトゲームは、92-69で宇都宮が勝利した。

攻めの大阪と守備の宇都宮の対戦となったが、序盤から宇都宮の堅守が上回った。大阪のエース、ディージェイ・ニュービルに対し、ベストディフェンダー賞を2度受賞している遠藤祐亮がフェイスガードでマークして自由を与えない。

試合開始3分間は4-4と拮抗したが、テーブス海が緩急つけたペイントアタックから連続得点を決めた宇都宮が一歩抜け出す。遠藤がニュービルにべったりと付くことで外に連れ出され、大阪にスペースを上手く使われたため、なかなか突き放すことができなかったが、セカンドユニットがチームに勢いを与えた。遠藤と交代で入った荒谷裕秀がニュービルのフェイスガードを引き継ぎ、喜多川修平もアイラ・ブラウンの速攻をスティールで防ぐなどディフェンスで貢献する。同じくセカンドユニットのチェイス・フィーラーもゴール下での得点やスティールで奮闘した。

セカンドユニットがチームに勢いを与えれば、先発メンバーも負けていられない。比江島慎とジョシュ・スコットがハイローを決めるなど、全員がそれぞれの役割をこなしていき、残り2分には荒谷が3ポイントシュートを沈めて22-10と2桁リードを奪った。第1クォーターだけで大阪から6本のターンオーバーを奪い、攻守が噛み合った宇都宮が28-12で第1クォーターを終えた。

第2クォーターに入っても宇都宮の勢いは止まらない。アイザック・フォトゥがインサイドでダブルチームで対応されれば、外にいるフィーラーが3ポイントシュートを決める。さらに、フォトゥがスティールからのワンマン速攻を決めると、渡邉裕規も連続3ポイントシュートで続き、第2クォーター開始2分半を13-4と圧倒してリードを広げた。

大阪もベンチから出場した中村浩陸がディフェンスで高い位置からプレッシャーを与え、オフェンスでも3ポイントシュートを決めたりとチームに勢いを与えた。ディフェンスの強度が上がり、少しずつ得点が伸び始めた大阪だったが、宇都宮がリズムに乗らせない。ニュービルがペイントアタックしようとすれば、遠藤が身体を張ってコースを塞いで中に入れさせず、宇都宮の51-30で前半を終えた。

後半に入ると大阪はエリエット・ドンリーを中心に得点を重ねて、点の取り合いに。それでも宇都宮は比江島が独特のステップから連続得点を挙げると、フィーラーも3ポイントシュートなどで順調に得点を重ねて、第3クォーター残り1分15秒には渡邉がセンターからのドライブを決めてリードを30点に広げ、最終スコア92-69で勝利した。

宇都宮はフォトゥが22得点8リバウンド、スコットが14得点11リバウンド、フィーラーが3ポイントシュート4本中3本成功を含む17得点5アシスト、渡邉が3ポイントシュート6本中4本成功を含16得点で勝利に貢献した。また、チーム全体でも大阪から18本のターンオーバーを奪い、そこから21得点を挙げた。

宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは「ディフェンスで準備してきたことを遂行してくれたので、前半からウチのゲームになったと思います」と振り返った。そして、ニュービルには22得点を取られたものの「ボールを持たせない、ボールを放させるディフェンスをしっかりやってくれました。それでも点数を取られましたが、大阪さんの流れに持って行くまでにはいかなかったと思うので、遠藤をはじめ、ディフェンスが素晴らしかったです」と選手を称えた。