ジャスティン・ホリデー、ジェレミー・ラムとともに「3人で良かった」
現地2月9日、キングスはティンバーウルブズに132-119と快勝した。ラスト4分半で115-115の同点だったが、ここから17-4のランで圧倒。勝負どころで個々のタレントが持ち味を発揮してウルブズを破った。この試合は、トレードで加入したばかりのドマンタス・サボニス、ジャスティン・ホリデー、ジェレミー・ラムのキングスでのデビュー戦でもあった。3人とも準備期間が十分でないにもかかわらず、サボニスとホリデーは先発で、ラムもベンチスタートながら30分以上プレーして勝利に貢献している。
サボニスは試合途中に顔面を強打して一時はベンチに下がる時間帯もあったものの、33分のプレーでフィールドゴール19本中10本を成功させ、22得点14リバウンド5アシストと攻守に多彩な活躍を見せた。「試合直前までプレーできるか分からなかったけど、出ると決まったからにはコートに出て楽しむだけだった。僕にとっては新たなスタートとなった」とサボニスは語る。
トレードについて「僕はドラフト当日の夜にトレードされて、その1年後にもトレードされた。だからNBAの仕組みであることは理解していたよ」と理解を示す。僕はプレーすることを楽しみながら、『自分の家』を見つけたいと思っている」
サボニスのポストアップがプレーの軸だったペイサーズから、アップテンポに走るキングスへと移ったことで、サボニスにも新たなスタイルへの順応が求められる。それでも「ボールが動き続ければディフェンスは止めづらいもの。みんなでパスを回してゲームを作る、僕はずっとそんなバスケがしたかった」と彼は言う。
その象徴であるディアロン・フォックスとの連携も、最初の試合からまずまず機能した。「ディアロンは最初から僕らを大いに歓迎してくれた。試合中も僕らとの相性を考えてプレーしてくれたと思う。これまでも彼のプレーには注目していたんだ。試合ごとに連携は良くなってくるはずだから楽しみだよ。彼のスピード、決定力、プレーメークは僕のプレーを楽にしてくれる。願わくば僕も、彼をサポートしてもっと楽にプレーさせてあげたい」
キングスの一員となって最初の会見は、ホリデーとラムと並んでのものとなった。一緒にプレーするようになって3年目の2人の肩を抱き、サボニスは「2人とも僕の友達だ。ここに来る途中も『1人じゃなく3人で良かった』と話していたんだ」と笑顔を見せた。「ジャスティンはすごく面白いヤツだ。ジェレミーはたまにやらかすけど、本当の努力家だ。一緒にいてくれてうれしいよ」
キングスは勝てていないチームで、新加入の彼らはその状況を変える必要がある。ラムは「82試合ある長いシーズンで一定の調子を保つのは大変で、自分がダメだと思ったり、落ち込むことと無縁ではいられない。でも、たとえ苦しい状況にあったとしても、成績が実力を表していないことはよくある。このチームにはタレントが多いし、新しいエネルギーもある」と楽観的だ。
ホリデーはこう語る。「このリーグではどの試合もチャレンジだ。僕らはそれを楽しまなきゃいけない。高いレベルで競争することを楽しみ、勝ちたいんだ。僕はプレーオフに行きたいし、そのために努力する。時間を無駄にするためにここに来たんじゃない。目の前の試合を無駄にすることなく、プレーオフのレベルへと成長して、プレーオフでも勝てるようになること。それが目標であり、そのチャレンジを楽しみたい」
サボニス、ホリデー、ラムのトリオが『勝てないキングス』をどう変えていくのか。彼らの今後の活躍に注目したい。