デマ―・デローザン

写真=Getty Images

トレードのショックを乗り越え「全てスムーズに行った」

トレーニングキャンプ前のメディアデーに姿を現したデマー・デローザンの表情は、明るかった。

7月下旬の時点では、カワイ・レナードと交換でラプターズからスパーズにトレードされたショックが大きく、9年尽くした球団の対応に憎悪を抱いたかもしれない。だがデローザンは、スパーズの一員として、名将グレッグ・ポポビッチの下でプレーできることに感謝している。

デローザンは、2ヶ月前のトレードについて「辛くなかったと言ったら、嘘になってしまう」と振り返った。「トレードが決まってからの2週間はうろたえたけれど、それから自分を取り戻して、集中できるようになった。乗り越えられてからは、全てスムーズに行った」

デローザンは、NBA選手になる機会を与えてくれた球団のために全力を尽くし、誰もが認めるフランチャイズプレーヤーに成長した。トロントに骨を埋める覚悟を持っていただけに、トレード直後は現実として受け入れられなかったという。

メディアから、今シーズンはリベンジのつもりでプレーするかと聞かれたデローザンは、「リベンジではなく、新たな挑戦と呼びたい。キャリア10年目のシーズンで、楽しみにしている挑戦の一つ」と答えた。

「映画に喩えるなら、見せ場のシーンだね」とも語ったデローザンが、スパーズにどのような化学反応をもたらすのか。新チームで今シーズンに臨む『常勝軍団』は、西カンファレンスで楽しみな存在になりそうだ。