ラメロ・ボール

MVPチャントを聞いて「この街が活気づく様子が僕は大好きなんだ」

昨シーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いたラメロ・ボールは、NBA2年目でさらなる進化を遂げるようだ。ペイサーズとの開幕戦、前半のホーネッツはディフェンスが機能せずに大量失点を喫した。59-75で迎えた後半も、気合が空回りして開始2分で0-6と走られ、59-82と突き放された。崖っぷちから突き落とされたような展開だったが、ここからホーネッツは驚異的な追い上げに転じる。

7分間で23点差をひっくり返す28-2のラン。この猛攻を12得点2アシストで引っ張ったのはラメロ・ボールだった。7連続得点に続いてメイソン・プラムリーのアリウープをアシスト。この途中、ラメロがフリースローを打つ準備をしている時には、ホームのスペクトラム・センターの観客からはMVPチャントが沸き起こった。

「ああ、聞こえていたよ。この街が活気づく様子が僕は大好きなんだ。だからこれからも勝ち続けたい」とラメロは言う。

ラメロは31得点9リバウンド7アシストと大暴れ。それでも第4クォーターに入ってホーネッツがリードを10点に広げたところで、ペイサーズもマルコム・ブログドンとドマンタス・サボニスを軸に反撃。最後の最後までもつれる展開になったが、ラメロの作り出したオフェンスのリズムをゴードン・ヘイワードが引き継ぎ、残り4秒でのフリースローで逆転して123-122で接戦を制した。

「全員が力を合わせて試合の流れを変えた。勝ちたいという気持ちを結果に繋げることができたと思う。1回のオフェンス、1回のディフェンスがとても重要な試合を勝つことができたのは素晴らしいことだ」とラメロは言う。

フィールドゴール23本中11本成功、中でも3ポイントシュートは9本中7本成功と高確率で決めた。「ずっと体育館にこもって練習してきたからね。どのシュートも自信を持って打つことができた」

テリー・ロジアーがコンディション不良で欠場する中、あきらめてもおかしくない点差から巻き返し、我慢比べを制する勝ち方はチームの士気を高めるもの。ケリー・ウーブレイJr.にプラムリー、イシュ・スミスと新戦力が早々にチームに馴染んでいるのも収穫だ。それでも一番の収穫はラメロがさらなる成長を予感させるパフォーマンスを見せたこと。彼はホーネッツをどこまで引っ張ることができるか、注目のシーズンとなる。