三屋会長「残念な、個人的には情けない出来事」
ジャカルタ(インドネシア)で行われているアジア競技大会に参加していたバスケットボール日本代表の4選手が、日本選手団認定を取り消された。その永吉佑也、橋本拓哉、佐藤卓磨、今村佳太は今日帰国し、日本バスケットボール協会(JBA)が開いた緊急記者会見に姿を見せた。
JBAの三屋裕子会長は「バスケットを応援し、支えてくださっている皆さまに多大なご迷惑をおかけしたこと、心からお詫び申し上げます」と深々と一礼。
三屋会長は「日の丸を胸に戦いに臨んだ選手のする行動ではないと思っている」、「残念な、個人的には情けない出来事だと思います」と4選手の行動を批判するとともに「JBAとして選手を教育しきれなかった」と管理の不行き届きを悔い、今後はこれまでやってこなかったJBAとしての倫理研修を行うと語った。
事件が起きたのは8月16日。大会2試合目となるカタール戦を終え、チームが選手村に戻って夕食を取った後、4人は日本食を食べようとタクシーで30分ほど離れた繁華街の日本食レストランに移動した。食事を終えて歩いていたところを女性に声をかけられ、お金を払ってホテルに行くことに。この際、繁華街にいたところを写真に撮られており、報道問い合わせにより確認が行われて事態が発覚することになった。これを受けて日本選手団は4選手を除名処分に。一方で日本代表は残る8選手で大会を戦い続けることを決めた。
三屋会長は「まずは事実を正確に、包み隠さずお伝えする」と表明。「言い訳のできない出来事。だからこそ選手を登壇させ、選手の口から皆さまに事実をお伝えする。社会的制裁を受けることになるだろうと思いますが、JBAとしてもサポートしていくつもりです。一緒になってより良いバスケット、もっともっと応援してもらえるバスケットボール界を作るためにも、選手の口から何があったのか、これからどうしていくかを伝えさせないといけないと思いました」と、選手たちを登壇させた。
4選手のうち最年長の永吉が最初に「このたびは本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。そしてジャカルタに残った日本代表のチームメートに対して「大変申し訳ないという気持ちでいっぱいです。彼らに対して自分たちに何ができるか、今は何も思いつかないのですが、これから彼らに対して自分たちができることを一つひとつ精一杯やることが大事だと思っています」と言葉を絞り出した。
日本選手団の山下泰裕団長からJBAに対しては、管理監督の不備ついては厳しく叱責する一方で、選手を守る方法で動いてくれと要請があったとのこと。また、4選手への処分についてはJBAではなく第三者の弁護士による裁定委員会が設置され、選手への事情聴取を経て決められる。