ビッグマンながら12.8アシスト、パスが冴える
ナゲッツは、現地3日に敵地でティンバーウルブズと対戦し、124-109で勝利して連敗を止めた。
この日はジャマール・マレーがシーズンハイの36得点を記録した他、センターのニコラ・ヨキッチが19得点12リバウンド12アシストで今シーズン4回目のトリプル・ダブルを達成し、チームを勝利に導いた。
6試合を終えて平均23.0得点、11.0リバウンド、13.0アシストのアベレージ・トリプル・ダブルを記録しているヨキッチは、試合後の会見でオフェンスのペースアップについて聞かれた際、「僕が考える最高のオフェンスは、ペースの速い攻撃。相手が対応しきれない間に決められるからね」と答えた。
「ペースが速ければ、相手を混乱させられる。相手のディフェンスが散らばることで、ウチの誰かがオープンになる」
「今日はターンオーバーが7回あった。これからもミスはあるだろうけれど、速いペースがチーム内の当たり前になれば、ワイドオープンな状態でシュートを打つ機会を作れるようになる。このペースを維持していくつもりだ」とヨキッチは言う。
一般的には長身とフィジカルの強さで勝負するセンターは、パスを出すのではなくもらう側。213cmのヨキッチもスピードがあるわけではないが、ステップワークは軽やかで、大きな身体を上手く使ってドライブで突破することもできるし、ポストアップから反転してのジャンプシュートも得意。さらに相手がダブルチームに来れば、フリーになる選手を冷静に見極めてパスをさばくこともできる。この唯一無二の個性が、在籍6年目のナゲッツでチームに溶け込んでおり、オフェンスの大きな武器になっている。
もちろん、常にスペースのないところでボールを受け、厳しいプレッシャーを浴びるために、ターンオーバーをゼロにするのは難しい。それよりもペースを上げて自分とチームのストロングポイントを最大限に生かすのがヨキッチの考え方だ。
ようやくシーズン2勝目(4敗)をマークしたナゲッツは、今シーズンも西カンファレンス上位候補の一つ。ポイントセンターのヨキッチがオフェンスのペースを上げ、平均トリプル・ダブルに近い数字を残し続けることができれば、結果は必ずついてくるはずだ。