「代表のブルーのユニフォームを着ることは大きなモチベーションになる」
11月11日のワールドカップ予選、フランスは敵地でリトアニアと対戦する。ここでビクター・ウェンバニャマがA代表デビューを果たす予定だ。『NBA組』が参加しない今回のチームでは、18歳のウェンバニャマに大きな注目が集まる。
来年のNBAドラフトで全体1位指名が濃厚とも言われる『超逸材』は、来年のワールドカップ、2024年のパリオリンピックを控えたフランス代表でのプレーにも高い意欲を持っている。リトアニア戦でデビューを果たすと、その3日後にはボスニア・ヘルツェゴビナとのホームゲームがある。来年2月にはチェコ、リトアニアと対戦。ここで実力を示し、代表での地位を固めるのが今の彼の目標だ。
代表合宿中に取材に応じたウェンバニャマは「アンダー代表で着ていた時と同じように、代表のブルーのユニフォームを着ることは大きなモチベーションになる。国を代表してプレーすることは、内なるエネルギーになる」と語る。
「オリンピックはロンドン大会もリオ大会もフランス代表を応援していた。テレビで見ていた選手たちと一緒にプレーできることに興奮しているよ」
220cmの身長にウイングスパンは234cmを誇るウェンバニャマは、U19ワールドカップでの大活躍でフランスの将来を担う逸材であることを示した。それでもNBAドラフトへのエントリーを控えたこの秋、チームがラスベガスに招待されてのエキシビジョンゲームで突出したパフォーマンスを見せたことで、その人気は世界規模へと過熱。代表合宿にもメディアが押し寄せた。
「でも、僕の人生は変わらないよ。いろんなところで注目されているけど、僕はずっとこの時のために準備してきたから落ち着いていられる。目標に少しずつ近付いていると感じているから、このまま集中してバスケに取り組んでいくよ」と彼は言う。
「大事なのは『試合を支配するぞ』なんて思わないこと。まずは代表のプロジェクトを知り、環境に馴染んで、ここでプレーすることがどういうことかを学ぶ。目標はチームが試合に勝つこと。これまでも個人的な出来よりも勝敗を重視してきたから、代表でも同じようにやるよ」