八村塁

終盤もコートに立ち続けたことに価値

2連敗中のウィザーズがアウェーでホーネッツと対戦した。ブラッドリー・ビールが健康安全プロトコル入りのため2試合連続で欠場となったものの、ジョーダン・グッドウィンが7本すべてのフィールドゴールを成功させてキャリアハイの17得点を記録し、八村塁も後半に11得点を固めて、108-100で勝利し連敗を止めた。

試合はウィザーズの2点ビハインド(56-58)で折り返し、後半に入ってもリードチェンジを繰り返す拮抗した展開が続いた。それでも、この膠着状態を八村が打開する。第3クォーター残り4分半にコートに立った八村はフリースローを獲得し、後半最初の得点を挙げると、残り30秒には1on1からステップバックのミドルシュートを沈めた。さらに続くポゼッションでは、素早いトランジションから速攻の先頭を走り、相手のファウルを受けながらレイアップを決め、3点プレーを完成させた。

ここまで14度のリードチェンジがあったが、結果的に八村のこの5得点でリードを4点に広げて以降、ウィザーズが同点に追いつかれることはなかった。最終クォーターもそのままプレーした八村はダニエル・ギャフォードとの合わせからダンクをかまし、次のポゼッションでも1on1からタフなフェイダウェイシュートを沈める。残り2分半には、裏を取られるもすぐに反応し、ケリー・ウーブレイJr.のゴール下を豪快に叩き落して3ポゼッションのリードを維持した。そして、最終クォーターに9得点を固めたカイル・クーズマの活躍もあり、そのままウィザーズが逃げ切った。

八村は26分のプレータイムでシーズンハイ(タイ)の16得点3リバウンド1ブロックを記録。ミスマッチが起こる際にはオフェンスの起点を任されるなど存在感を示し、得失点差を表す数値はクーズマ、グッドウィンと並んでチーム最多となる+10を記録した。

これまでの八村は最終クォーターの大事な時間帯をベンチで過ごすことが多く、敗れた前日のグリズリーズ戦でもチームで2番目に多い15得点を挙げながら終盤に出番はなく、得点力不足に陥り逆転負けを喫した。ビール不在の影響もあるかもしれないが、最終クォーターをフル出場し、ゲームクロージングメンバーに選ばれたことは一つの収穫となった。