写真=Getty Images

セルティックス黄金期を支えたエインジも余波を受ける

最近アメリカの若者の間で流行している『Drive by Dunk Challenge』。これは、ドライブしながらフープを探し、赤の他人の家の敷地内であってもダンクを決める姿を動画で撮影、SNSに投稿するというもの。

このチャレンジの生みの親とされる一般男性は、2016年に#drivebydunkingというハッシュタグをつけて動画を投稿したのだが、その名称はいつしか『Drive by Dunk Challenge』に変わったという。今ではアメリカ中のダンク自慢たちがスマホ片手にフープを探して車を走らせることに。SNSでトレンドになるにつれ、ビッグネームたちも徐々に参加するようになった。

NBA現役選手の中では、ペリカンズのアンソニー・デイビスが先日チャレンジした様子を『ballgood』がInstagramで紹介している。

#AnthonyDavis does the #DriveByDunkChallenge ?? (via @thescore) #BALLGOD

BALLGODさん(@ballgod)がシェアした投稿 –

さすがに身長208.5cmのデイビスともなれば、一般家庭用のフープでは高さが不十分。迫力満点のダンクというわけにはいかなかったようだが、普段は大観衆を沸かせているNBAスター選手が人目を気にしながらダンクを決めるシーンは『非日常的なエンタテインメント』だ。

そして、このチャレンジの余波を受けたNBAレジェンドこそ、現在セルティックスの球団社長を務めるダニー・エインジだ。1984年と86年にセルティックスの優勝に貢献したエインジは、現役時代は好戦的な選手として知られた。現役時代はフィジカル色の強い接触にもビクともしなかっただろうが、御年58歳にもなれば衰えが出るのも無理はない。しかし、息子クルー・エインジは、そんなことお構いなしに父とマッチアップ。庭先のフープで容赦なく父を吹き飛ばし、豪快なワンハンドダンクを決めてみせた。

『ESPN』によれば、クルーはユタ州立大学バスケットボール部の選手。モルモン教の布教活動のため2年間休学していたが、2017-18シーズンから復帰予定だという。エインジは自分越しにダンクを決められた映像に「帰ってきたばかりの宣教師の洗礼を受けた」というメッセージを付けて投稿している。

ちなみに、エインジの管理下にいるセルティックスのジェイレン・ブラウンも、この『Drive by Dunk Challenge』にトライしている。男性2人が路上でバスケットボールを楽しんでいるところに突如乱入してボールを奪うと、フープが壊れんばかりの強烈なワンハンドダンクをお見舞いし、その場から立ち去る動画をTwitterに投稿した。

いくら流行とはいえ、2メートルを超えるNBA選手が上半身裸で現れ、突然ダンクを決められては驚くしかない。もしこの動画をエインジが見たら、影響力のあるNBA選手としては不適切な行動としてお灸を据えられても不思議ではない。

フープが庭先、駐車場スペースに設置されている家が多いアメリカだから成立する『Drive by Dunk Challenge』。とはいえ、銃社会のアメリカでは判断を誤れば事件や事故につながる可能性もあるだけに、チャレンジする場合にはくれぐれも注意が必要だ。