「真剣勝負で」を強調した高橋憲一の引退試合、秋田ノーザンハピネッツと仙台89ERSのファンに最後のプレーを披露

2017/10/29
Bリーグ&国内
443

文=鈴木健一郎 写真=古後登志夫

「確率が悪い」と苦笑いするも「楽しかったです」

10月29日、秋田ノーザンハピネッツと仙台89ERSの前に高橋憲一引退記念試合が行われた。11時という早い試合開始にもかかわらず、秋田県立体育館はほぼ満員の大盛況に。高橋憲一を擁する『Ken's team』には秋田工業、東北学院大、日立電線ブルドックス、そして仙台と秋田でともにプレーした仲間が集結。高橋が「やるからには真剣勝負で」と強調したとおり、全員がこの試合のためにコンディションを作って臨んだ。対戦相手は高橋の母校、東北学院大。こちらも高橋から「真剣勝負で」と依頼され、引退試合らしからぬ『ガチ』の試合が展開された。

試合は運動量で勝る東北学院大が先行するも、この試合のためにフロリダから来秋したボビー・セントプルーがインサイドを支配して反撃に転じる。高橋が得意の3ポイントシュートを2本連続で決めて逆転した後は『Ken's team』がリードする展開に。

試合終盤、左サイドでフリーになった高橋にボールが渡る。指先まで集中したフォームから放たれたポイントシュートが高いアーチを描く数秒間は沈黙したアリーナが、ボールがネットを揺らすと同時に歓声で爆発した。試合は68-46で『Ken's team』が勝利している。

一度もベンチに下がることなくフル出場、27得点を挙げた高橋は「序盤で息が上がってしまって、しばらくすれば収まるかと思ったんですが、ずっと苦しかったです。結果的に点数は取ったのですが確率が悪いので、もうちょっと決めたかったですね」と苦笑い。それでも「国内外から仲間が集まってくれて、最高の環境で引退試合をやらせてもらって感謝です。本当に楽しかったです」と満面に笑みを浮かべた。

その後に行われたセレモニーでは「引退を4カ月前に決めました。本当はもう1年プレーして、みんなでB1に戻ってやめたかったのですが、その機会は得られませんでした。復帰したいな、もう一度この舞台で戦いたいと思うのかと思いましたが、今はアンバサダーの仕事を楽しくさせていただいています」と挨拶。

キャリアを通じて所属した4クラブのチームカラーをあしらった花束を贈られ、ファンや関係者への感謝を語った高橋は、万雷の拍手で送られた。