
『ジョーンズカップ2018』の検索結果
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サイズアップの取り組みと国際経験、充実のジョーンズカップが日本代表の底上げに多くの選手が新境地を見せる実りある大会に 7月14日に開幕し、若手中心のBチームが9日間で8試合を戦ったジョーンズカップ。フリオ・ラマスのアシスタントであるエルマン・マンドーレが指揮を執ったこの大会で頭角を現した6人の選手が、さっそくA代表のオセアニア遠征メンバーに組み込まれた。 シェーファー・アヴィ幸樹は貴重なビッグマンとして代表合宿の常連となっており、ベンドラメ礼生も常に代表選考のテーブルには乗っていた。しかし、橋本拓哉、佐藤卓磨、今村佳太、テーブス海の4人は、ジョーンズカップで評価を一気に上げてここまでたどり着いたと言える。 ここでジョーンズカップでの取り組みを振り返ってみたい。日本代表の常連と呼ぶべき選手は誰も参加していないBチームだが、並里成や中西良太、ベンドラメといった、A代表では機会に恵まれないがBリーグで実力は証明済みの選手を軸とし、そこに国際大会の経験が飛躍の糧になるであろう若手を集めて作った、ポテンシャル十分のチームだった。 明らかな格下もいる中での3勝5敗という成績は少々物足りないが、大会を終えて指揮官マンドーレが「このチームにとって大事なのは結果だけではなく、サイズアップによってコンバートした選手たちが不慣れなポジションでもしっかり戦えたこと」とコメントしたように、収穫もまた多かった。 ジョーンズカップでの戦いぶりには、挑戦的な試みが随所に見られた。激しいディフェンスから走るスタイルはAチームと同じで、強度の強いディフェンス、トランジション、積極的に放つ3ポイントシュートというチームの狙いは明確だった。急造チームということもあってイージーミスが目立ち、ターンオーバーから試合を落とすことも多かったが、大会が進むにつれてチームの狙いが選手間で共有され、その中でそれぞれの持ち味が発揮されるようになった。 大胆なサイズアップの取り組みに成果アリ フリオ・ラマスは日本代表ヘッドコーチに就任した時点で「サイズアップに取り組む」と明言していた。既存の主力選手の身長を伸ばすことはできなくても、これから代表に加わる選手はサイズを重視し、なおかつポジションアップさせることで全体的なサイズアップを実現させるということだ。ジョーンズカップではこれが主眼に置かれた大会だった。 195cmの佐藤卓磨が2番と3番ポジションで起用され、強気な姿勢で3ポイントシュートを放ち、かと思えば果敢なドライブを仕掛けるなどチャレンジ精神で一際目立つ存在となった。また大学ではセンターのイメージが強い195cmの玉木祥護は、シューター兼スクリーナーとして3番ポジションでプレー。これにより西川貴之、今村佳太、高橋耕陽もポジションアップし、世界基準のサイズのラインナップで戦った。 それと同時にインサイド陣にはトランジションバスケットへの適応が求められた。シェーファー・アヴィ幸樹は最後のチャイニーズ・タイペイBとカナダを相手にチームトップとなる得点を挙げる活躍。205cm107kgの体格を生かしてゴール下で存在感を見せ、また献身的にコートを上下動して『走るバスケット』にもしっかり対応した。まだ20歳で実戦経験は少ないが、Aチームに常に帯同しているのも納得のプレーをコートで表現している。 ポイントガードのポジションでは、並里、ベンドラメ、テーブス海のそれぞれが持ち味を発揮。特にテーブスは188cmと長身ながら、リズムに乗ったドライブで数々のチャンスを演出し、今大会で最も安定していたシューターである橋本拓哉へ多くのアシストを供給した。 明確な目標を持って大会に臨み、成果を形に ポジションアップでいつもと勝手が違うことに加えて、ハードな守備を求めたことで、外で抜かれてファウルトラブルに陥ったり、ゲームメークが不完全でターンオーバーが多くなった試合があった。さらに勝ち切るという意味では、序盤リードを奪われながらも接戦に持ち込み敗れたフィリピン戦や、最後に突き放されたカナダ戦など、勝負どころでのパフォーマンスには課題が残った。また格上が相手になるとインテンシティの部分で引いてしまう場面も目立った。 ただ、そんな課題を差し引いても、Aチーム入りを狙える選手たちに国際経験を積ませ、同時にサイズアップの取り組みにも一定の成果が出て、大会の目的は十分に果たした。ポジションアップの取り組みは、A代表でも同じポジションで起用されることを想定してのもの。ここでのプレーがそのままAチームのレベルやサイズでも見せられるようにアレンジされており、今後に生きるに違いない。 ジョーンズカップは結果よりも成長を求める大会。それでも、「その時点で有望な若手で急造チームを作り、国際試合をやって帰ってくるだけ」とは全く違い、明確な目標を持って大会に臨んだことは試合を見れば明らかだし、その成果はすでに形に現れつつある。いや、本当の成果はこれからの彼らのパフォーマンス次第。今回のオセアニア遠征に帯同することになった選手も、それ以外のメンバーも、日本代表と来たるべき新シーズンのBリーグでどんな成長を見せてくれるかが楽しみだ。 「ジョーンズカップ」男子日本代表チーム 1 中西 良太 (C / 熊本ヴォルターズ) 5 テーブス 海 (PG / ノースカロライナ大学ウィルミントン校) 9 ベンドラメ 礼生 (PG / サンロッカーズ渋谷) 13 橋本 拓哉(SG / 大阪エヴェッサ) 14 杉浦 佑成 (SF / サンロッカーズ渋谷) 16 並里 成 (PG / 琉球ゴールデンキングス) 17 鎌田 裕也 (PF / 川崎ブレイブサンダース) 20 西川 貴之 (SG / シーホース三河) 25 平岩 玄 (C / 東海大学) 30 今村 佳太 (SF / 新潟アルビレックスBB) 32 シェーファー アヴィ 幸樹 (C / ジョージア工科大学) 35 高橋 耕陽 (SG /滋賀レイクスターズ) 41 佐藤 卓磨 (SF /滋賀レイクスターズ) 65 玉木 祥護 (PF / 筑波大学) 75 井上 宗一郎 (C / 筑波大学)2018/08/05Bリーグ&国内
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ジョーンズカップでも躍進する女子日本代表、韓国を撃破して4戦全勝で優勝に王手インサイドを割らせず、走る展開に持ち込み快勝 ジョーンズカップは先週まで男子の大会が行われたが、現在は女子が戦っている。日本代表はAチームが9月のワールドカップを控えている関係で、Bチームが8月の第18回アジア競技大会に向けて編成され、その準備の一環としてこのジョーンズカップに参戦している。 薮内夏美ヘッドコーチ率いる日本代表はここまでインド、チャイニーズ・タイペイA、チャイニーズ・タイペイBに快勝し、若手を中心に普段はA代表で見られない選手が結果を残している。 28日はライバルの韓国と対戦。立ち上がり、鈴木知佳の3ポイントシュートから試合が動く。リバウンドを取るとすぐさま宮崎早織がロングパスを通し、速攻から連続得点。これで勢いに乗った日本は、ディフェンスでは梅沢カディシャ樹奈を中心にインサイドを締め、良い形で取るディフェンスリバウンドから宮崎を中心とした速攻を連発する。ハーフコートオフェンスでも韓国のゾーンディフェンスの穴を宮崎が的確に突き、アシストを量産。宮崎は第1クォーターだけで7アシストと完璧なゲームメークを披露した。 日本は韓国にインサイドを割らせず、アウトサイドシュートを打たせてリバウンドから速攻につなげる展開を続ける。韓国のアウトサイドシュートが当たり始めたことで一時は点差を詰められるも、林咲希の3ポイントシュートで突き放す。要所を耐えた日本は速攻からリードを広げ、前半を45-29と大量リードで折り返した。 後半、韓国が激しいディフェンスプレッシャーを仕掛けるも冷静に対応。パスとドライブでプレッシャーを引き剥がしてシュートチャンスを作り、韓国のゾーンディフェンスを攻略した。最終クォーターに反撃を浴びるも、前半のリードを生かして逃げ切り78-70で勝利している。 試合を通じて韓国の2ポイントシュートの確率は42.5%、ペイントエリア内での得点はわずか12と、日本はヘルプを有効に使ったインサイドのディフェンスが機能し、そこから速攻につなげることでゲームの主導権を握った。アジアを席巻するA代表のメンバーが不在でも、日本らしい走るバスケットを展開し、攻守ともに要所を締める強者のバスケットで勝利を手にしている。 明日が大会最終日。日本時間16時から始まる最終戦の相手は、日本と同じく4戦全勝のニュージーランド。ジョーンズカップ優勝を懸けた一戦となる。 ジョーンズカップ 女子日本代表選手メンバー 2 竹原レイラ (PF / 三菱電機 コアラーズ) 3 馬瓜ステファニー (SF / トヨタ自動車アンテロープス) 9 鈴木知佳 (C / 日立ハイテク クーガーズ) 11 篠崎澪 (SG / 富士通レッドウェーブ) 14 安間志織 (PG / トヨタ自動車 アンテロープス) 22 河村美幸 (PF / シャンソン化粧品 シャンソンVマジック) 23 永田萌絵 (PG / 東京医療保健大学) 27 林咲希 (SG / JX-ENEOSサンフラワーズ) 32 宮崎早織 (PG / JX-ENEOSサンフラワーズ) 33 中田珠未 (PF / 早稲田大学) 45 渡邉亜弥 (SG / 三菱電機 コアラーズ) 66 梅沢カディシャ樹奈 (C / JX-ENEOSサンフラワーズ) [ヘッドコーチ]薮内夏美2018/07/29日本代表
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ジョーンズカップ最終戦、日本代表は強豪カナダ代表に猛追するも終盤に力尽きる強豪相手に詰め寄るも、チャンスを決めきれず ジョーンズカップ最終戦、日本代表は強豪カナダ代表と対戦した。序盤は完全にカナダペース。地力に勝るカナダがインサイドを攻め、オープンとなった3ポイントシュートが次々と決まり16-0のスコアリングランを作られてしまう。 それでも日本代表はここからシェーファー・アヴィ幸樹がインサイドを攻めたて、ベンドラメ礼生の3ポイントシュートで落ち着きを取り戻した日本。今村佳太と佐藤卓磨の懸命なディフェンスと得点で巻き返し始め、第1クォーター終了時には22-32と持ち直す。その後は個人技で打開を図るカナダに対し、日本はテーブス海のペネトレイトとパスから応戦。それでも個人技に勝る相手のドライブを止められず、点差を広げられていく。 37-52で迎えた後半、インサイドに着実にボールを配球するカナダのオフェンスに苦しむも、日本はキャプテン並里成のパスとドライブで盛り返していく。第3クォーターすべてのシュートを成功させた並里のフリースローで13点差に縮め、良い流れで最終クォーターへ。 第4クォーター開始早々、並里のドライブから始まるパス回しでシェーファーが得点。しばらく膠着状態が続いたが、今村の3ポイントシュートが決まり、並里のボールプッシュからシェーファーへの合わせ、橋本拓哉のフリースローなど立て続けにオフェンスを決め、残り5分30秒で75-83と詰め寄る。 この後もしっかりとディフェンスで粘り、オフェンスへ持ち込む日本。橋本がタフな3ポイントシュートを決め、今村がオフェンスリバウンドをもぎ取りフリースローを獲得するとこれを決めて、残り4分を切って80-85の5点差とカナダを射程圏内にとらえた。 逆転へ勢いを得たい日本は今村がカナダのパスをスティール、速攻に持ち込むがこれを決めきれず、逆にカナダの速攻を浴びる。ここからインサイドを攻められなくなり、リバウンドからカナダの速攻を立て続けに作られ0-10のスコアリングランを食らい万事休す。緊張の糸が切れた日本は終盤に突き放され、84-99で敗れた。 🏀第40回ウィリアム・ジョーンズカップ#AkatsukiFive 日本(3勝5敗)84-99 カナダ(7勝1敗)「大事なのは結果だけではなく、サイズアップによってコンバートした選手たちが不慣れなポジションでもしっかり戦えたことが収穫です」エルマン・マンドーレHC試合経過・結果→https://t.co/GrP0plWJar pic.twitter.com/w9LnF6hwtn— 日本バスケットボール協会(JBA) (@JAPANBASKETBALL) 2018年7月22日 今大会での経験をBリーグのコートで結果に変えろ 勝負どころでの精度を欠いたのは課題だが、粘り強いディフェンスからの速攻と積極的なアウトサイドシュートと、今大会を通じて見せてきた持ち味でカナダを追い詰めたのは収穫だ。 大会を通じて3勝5敗、9チーム中6位と結果だけ見ればパッとしなかったが、これからのBリーグを担う世代を中心に、所属チームではすでに主軸だが代表でのチャンスに恵まれなかった何人かの選手が絡み、大会を通じてどの選手もそれぞれ持ち味を見せた。 ヘッドコーチを務めたエルマン・マンドーレもこうコメントしている「このチームにとって大事なのは結果だけではなく、サイズアップによってコンバートした選手たちが不慣れなポジションでもしっかり戦えたことが収穫です」 9日間で8試合のこの大会は、どの選手にも貴重な経験となったはず。結果は大会成績ではなく、参加選手がそれぞれのチームに戻ってBリーグでのパフォーマンスをどれだけ向上させられるかで判断すべきだ。それはきっと「パッとしなかった」とは真逆の結果になるはずだ。新シーズンのBリーグで結果を出した彼らが、A代表の確かな戦力へと成長するのを楽しみに待ちたい。2018/07/22日本代表
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ジョーンズカップ、日本代表はチャイニーズ・タイペイBに圧勝して大会3勝目シェーファーが14得点16リバウンドとインサイドを支配 7月21日、日本代表はジョーンズカップでチャイニーズ・タイペイBと対戦。試合序盤、日本は先発したインサイドのシェーファー・アヴィ幸樹と井上宗一郎のサイズを攻守で生かし、インサイドを制する。高さだけでなく献身的に走る日本のビッグマンの強みが出て、第1クォーターのリバウンド数は16-2と圧倒。第1クォーターから26-13とリードを広げる。 第2クォーターも勢いそのままに相手を圧倒。シェーファーはこのクォーターだけで8リバウンドとゴール下で存在感を示し、素早いヘルプディフェンスを使ったマンツーマンディフェンスでチャイニーズ・タイペイBに勢いを与えず、前半を50-26で終えた。 後半に入りホームの声援に後押しされるチャイニーズ・タイペイBの反撃を浴びる。フルコートプレスや足を使ったダブルチームを仕掛けられ、素早い展開に持ち込まれると日本代表はミスを連発。5-17のランで追い上げられるが、それでも2桁点差はキープ。最終クォーター序盤にテーブス海が巧みなドライブインから連続得点を挙げて再び突き放すと、冷静さを取り戻した日本代表はそのままリードを守り切った。 最終スコアは88-67。リバウンド数で53-22と圧倒したことが決め手となった。インサイド陣がコートの端から端まで走り切る献身的なプレーが光ったが、ターンオーバーは21と相手のプレスディフェンスへの対処は課題が残った。 今日は大会最終戦、ここまで6勝1敗と首位を走る強豪カナダと対戦する。9日間で8試合を戦う過密日程ながら、多くの若手の台頭が見られた今大会の集大成として勝利に期待したい。2018/07/22日本代表
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3ポイントシュート16本でインドネシア撃破の日本代表、ジョーンズカップ初勝利格下相手ではあれ、個々のタレントが力を発揮して大勝 ジョーンズカップ第3戦、日本代表はインドネシアと対戦した。ここまで2連敗の日本は立ち上がりが固くなり、相手の3ポイントシュートが当たって2-11とビハインドを背負う。それでも前日のイラン戦でチームハイの14得点を挙げていた橋本拓哉が途中出場から3ポイントシュートを決め返して流れを変えるとディフェンスも立ち直り、橋本の速攻で13-14と追い上げる。 ここで投入されたテーブス海が、前日同様に素早いボールプッシュとピック&ロールからのドライブで何度もチャンスを演出。速攻から橋本の3ポイントシュートをアシストしたかと思えば、ハーフコートオフェンスでも巧みなボールハンドリングで今村佳太の3ポイントシュートをアシスト。日本は25-16と逆転して第1クォーターを終えた。 第2クォーターには連続でオフェンスファウルを犯すなど積極性が裏目に出てインドネシアの逆襲を許すが、ベンドラメ礼生がチームを落ち着かせ、足を使った激しいディフェンスで相手の勢いを断ち切る。するとビッグマン玉木祥護の3ポイントシュートが飛び出し、42-27と突き放して前半を終えた。 第3クォーターはシェーファー・アヴィ幸樹が7リバウンドとゴール下を支える奮闘を見せる。またオフェンスでは平岩玄がこのクォーターすべてのシュートを決めて7得点、ベンドラメは4アシストと東海大ホットラインが機能した。 61-44と大きくリードして迎えた最終クォーターは主力が温存されたが、テーブス海を中心に鮮やかなオフェンスを披露。ボールマンがピックを使いながらドライブとパスを組み合わせ、オフボールではシューターがハーフコートを走り回りマークを引きはがす。これにインドネシアは付いていけず、オープンで放つ3ポイントシュートが次々に決まる。ディフェンスでも激しいプレッシャーと素早いディフェンスローテーションが最後まで続き、インドネシアをこのクォーター11得点に封じ込めた。 最終スコア88-55で日本代表の大勝。相手が格下だったのを差し引いても、前の2試合合計で34本中9本(26%)と低調だった3ポイントシュートが33本中16本(48%)と高確率で決まり、多くのオープンシュートの機会を作ったオフェンスの精度が目立った。 これで日本代表は通算成績を1勝2敗とし、大会中盤に向け良い流れを引き継ぎたい。明日の休養日を挟み、次は18日の日本時間18時からフィリピンと対戦する。2018/07/16日本代表
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ジョーンズカップに臨む若き日本代表、終盤に失速してイラン相手に17点差の完敗橋本拓哉、並里成、テーブス海の奮闘も報われず ジョーンズカップ第2戦、日本代表はワールドカップのアジア2次予選で同グループとなったイランと対戦した。前日の敗戦を払拭したい日本だが、気合が空回りしたシェーファー・アヴィ幸樹が開始3分で個人ファウル3つのファウルトラブルで退くと、体格に勝るイランにゴール下を攻められ、主導権を握られてしまう。それでも並里成のパスから橋本拓哉が4点プレーとなる3ポイントシュートを決めるなど途中出場の2人が日本に流れを引き寄せたことで、16-20と詰め寄って第1クォーターを終えた。 第2クォーターに入ると並里を中心に日本らしいスピードのあるバスケットでゲームの主導権を握る。並里からベンドラメ礼生にポイントガードが交代しても勢いは変わらず、イランを24秒バイオレーションに追い込むなどボールマンへ激しいプレッシャーをかけるゾーンディフェンスが機能。オフェンスではこの試合で14得点6リバウンドとともにチームハイの数字を挙げた中西良太を中心に押し返した。 30-35で迎えた後半にはテーブス海が流れを変える。粗削りではあるが力強いボールプッシュでチームを押し上げ、橋本と杉浦佑成の連続3ポイントシュートを演出するなど限られた出場時間で4アシストを記録してチームに勢いを与えた。 ただ、試合が山場に差し掛かるタイミングで相手のプレッシャーが強まると、これに対応できず簡単なパスミスを多発。ターンオーバーからの速攻を許して相手に主導権を与えてしまう。第4クォーター早々にシェーファーがファウルアウト。こうなるとインサイドでの体格差に苦しみ、オフェンスも噛み合わない。勝負の最終クォーターで10-17と失速し、61-78と完敗を喫した。 日本はチャイニーズ・タイペイAとの初戦に続きターンオーバーが20と止まらず、ミスから流れを渡してしまうシーンが目立った。足を動かすゾーンディフェンスは2試合を通じて前半は大きな武器となったが、試合終盤になって運動量が落ちると機能せず。それを防ぐためにもミスを減らし、良い形でオフェンスを終えることが課題となる。 それでもA代表では見られなかった個々の選手の持ち味は見えてきているだけに、今後の試合での勝利に期待したい。日本の第3戦は日本16日14時、ここまで2敗のインドネシアと対戦する。2018/07/16日本代表
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日本代表がチャイニーズ・タイペイAに逆転負け、ミスで自滅しリードを守り切れず連携ミスが目立ち、ジョーンズカップ初戦を落とす ジョーンズカップ初戦、日本はホストチームのチャイニーズ・タイペイAと対戦した。立ち上がりから日本は中西良太と平岩玄を中心にリングに果敢にアタック。この試合でチームハイの19得点を挙げた西川貴之の連続3ポイントシュートも決まり、16-9とリードを奪った。 その後もA代表さながらのゾーンディフェンスでチャイニーズ・タイペイの攻撃を封じるものの、攻めではターンオーバーからチャンスを逸してリードを保つことができない。ゴール下を支配していた中西がベンチに下がる時間帯に起点が作れず、良い形で攻撃を終えられずに相手に速攻のチャンスを与えてしまうと、相手の3ポイントシュートも決まり始めて逆転を許した。 第4クォーター、並里成とベンドラメ礼生の2ガード起用が当たり、起点が増えたことでスピードのある攻撃が機能。この試合で18得点を挙げたベンドラメのドライブが連続で決まり再びリードを奪い、並里のパスから西川の3ポイントシュートが決まって残り5分で65-58と勝利を引き寄せたかに思えた。 ところが、ここで再びターンオーバーから相手に流れを明け渡し、敵地でのプレッシャーもあり逆転を許す。奮闘したインサイドも終盤には粘れなくなり、67-74の逆転負けを喫した。 日本代表のターンオーバーは20。ターンオーバーが多い選手はいたが、個人よりもチームとしての連携不足が目立ち、勝てる試合を自分たちのミスから落とした感が強い。とはいえ試合を通じてゾーンディフェンスは機能しており、リバウンドも相手とほぼ変わらない数字(34-35)と収穫もあった。 まだまだ大会は始まったばかり、明日は日本時間16時からイランと対戦する。チームとしてステップアップし、勝ち切るゲームを見せてほしい。2018/07/15日本代表
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『若手の登竜門』ジョーンズカップが今日開幕、過密日程だが国際経験を積む機会に2年前のチームからは富樫勇樹や篠山竜青が台頭 今日、チャイニーズ・タイペイでウイリアム・ジョーンズカップが開幕する。日本代表は大学生を含む若手中心のBチームで参加。指揮を執るのはフリオ・ラマスのアシスタントであるエルマン・マンドーレで、Aチームと同じスタイルのバスケットで国際大会に挑む。 今日はホスト国のチャイニーズ・タイペイAと対戦。イラン、インドネシアと3連戦の後に休養日を挟み、フィリピン、リトアニア、韓国、チャイニーズ・タイペイB、カナダと9日間で8試合を戦うハードな日程に挑む。 Bチームではあるが、2年前に行われた大会にはリオ五輪最終予選の代表チームから漏れた選手が参加。ここから富樫勇樹、篠山竜青、張本天傑、永吉佑也といった面々が日本代表への常連へとステップアップしており、どの選手にとっても国際大会ならではの貴重な経験ができる場となる。過密日程だけに、15選手すべてにプレー機会が巡ってくるはず。ただ参加しただけでなく、しっかりと成果を手にして帰国してもらいたい。 また女子は男子の日程が終了した後、7月25から29日の期間で、こちらも若手中心のチームで大会に挑む。 ジョーンズ カップ2018 男子日本代表選手メンバー表 1 中西良太(C / 熊本ヴォルターズ) 5 テーブス海(PG / ノースカロライナ大学ウィルミントン校) 9 ベンドラメ礼生(PG / サンロッカーズ渋谷) 13 橋本拓哉(SG / 大阪エヴェッサ) 14 杉浦佑成(SF / サンロッカーズ渋谷) 16 並里成(PG / 琉球ゴールデンキングス) 17 鎌田裕也(PF / 川崎ブレイブサンダース) 20 西川貴之(SG / シーホース三河) 25 平岩玄(C / 東海大学) 30 今村佳太(SF / 新潟アルビレックスBB) 32 シェーファー・アヴィ幸樹(C / ジョージア工科大学) 35 高橋耕陽(SG /滋賀レイクスターズ) 41 佐藤卓磨(SF /滋賀レイクスターズ) 65 玉木祥護(PF / 筑波大学) 75 井上宗一郎(C / 筑波大学)2018/07/14日本代表
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ジョーンズカップに挑むバスケ日本代表、男子15選手、女子12選手のメンバー発表男女とも『Bチーム』での参加、貴重な国際経験の場に 男子日本代表のワールドカップアジア1次予選WINDOW3の興奮冷めやらぬ中、今月は再びチャイニーズ・タイペイを舞台に『第40回ウィリアム・ジョーンズカップ2018』が、男子は7月14日から22日、女子は7月25日から29日の日程で行われる。 男子、女子ともにジョーンズカップはいわゆる『Bチーム』での参加となるが、Aチームにアクシデントが起きた場合の選手層強化、また将来的な世代交代を見据えて若い選手に国際経験を積ませることは非常に重要。男子チームはフリオ・ラマスのアシスタントコーチであるエルマン・マンドーレが、女子は日立ハイテククーガーズを率いる薮内夏美が指揮を執る。 「ジョーンズカップ」男子日本代表チーム 1 中西 良太 (C / 熊本ヴォルターズ) 5 テーブス 海 (PG / ノースカロライナ大学ウィルミントン校) 9 ベンドラメ 礼生 (PG / サンロッカーズ渋谷) 13 橋本 拓哉(SG / 大阪エヴェッサ) 14 杉浦 佑成 (SF / サンロッカーズ渋谷) 16 並里 成 (PG / 琉球ゴールデンキングス) 17 鎌田 裕也 (PF / 川崎ブレイブサンダース) 20 西川 貴之 (SG / シーホース三河) 25 平岩 玄 (C / 東海大学) 30 今村 佳太 (SF / 新潟アルビレックスBB) 32 シェーファー アヴィ 幸樹 (C / ジョージア工科大学) 35 高橋 耕陽 (SG /滋賀レイクスターズ) 41 佐藤 卓磨 (SF /滋賀レイクスターズ) 65 玉木 祥護 (PF / 筑波大学) 75 井上 宗一郎 (C / 筑波大学) 「ジョーンズカップ」女子日本代表チーム 2 竹原 レイラ (PF / 三菱電機 コアラーズ) 3 馬瓜 ステファニー (SF / トヨタ自動車アンテロープス) 9 鈴木 知佳 (C / 日立ハイテク クーガーズ) 11 篠崎 澪 (SG / 富士通レッドウェーブ) 14 安間 志織 (PG / トヨタ自動車 アンテロープス) 20 近藤 楓 (SG / トヨタ自動車 アンテロープス) 22 河村 美幸 (PF / シャンソン化粧品 シャンソンVマジック) 23 永田 萌絵 (PG / 東京医療保健大学) 27 林 咲希 (SG / JX-ENEOSサンフラワーズ) 32 宮崎 早織 (PG / JX-ENEOSサンフラワーズ) 33 中田 珠未 (P F/ 早稲田大学) 66 梅沢 カディシャ樹奈 (C / JX-ENEOSサンフラワーズ)2018/07/05日本代表