
『Bリーグファイナル2019』の検索結果
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ジャワッド・ウィリアムズがA東京の『ファミリーの雰囲気』を称賛「本当の家族」重傷を負いながら異例の再合流「声で貢献できる」 アルバルク東京のベテランフォワードであるジャワッド・ウィリアムズは右足アキレス腱断裂の重傷により、シーズン終盤のコートに立てなかった。しかし、彼の存在はチームにとって大きな助けとなった。 3月23日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦で負傷した後、すぐにアメリカに帰国し手術を受けたウィリアムズは、チャンピオンシップの琉球ゴールデンキングス戦でチームに合流した。右足をブーツ型の装着具で固めながらベンチサイドにいることは大きな驚きを与えた。 外国籍選手がシーズン途中に手術が必要な大ケガを負った場合、すぐに治療のために帰国。そして復帰できないのであれば、帰国したままでシーズンを終えるのが一般的だ。今回のウィリアムズのように、プレーできない上に装着具を着けて移動もままならない中、チームの一員であることを示すのは稀有なこと。しかも「ノースカロライナからミネアポリスまで3時間、そこから羽田まで12時間、羽田から沖縄まで3時間くらいかかった。ためらうことはなかったけど、移動は長かったね」と本人が語るロングフライトを経てのチーム合流である。 ただ、当の本人にとっては「手術のために帰国する前、スタッフにはプレーオフには戻ってくると伝えてあった。新潟とのクォーターファイナルが始まる前から、沖縄行きの飛行機のチケットの準備はしていたんだ」と予定通りの行動だった。 「ケガの後、すぐに地元のノースカロライナで手術の日程を決めた。だから帰国してからスムーズに物事を進められた。チームがセミファイナルに勝ち上がることも含めて、沖縄での合流は予定通り。練習をサポートして声援をおくる。コートに立てなくても声でチームを助けることはできる」 「ルカと僕は、勝利を強く渇望している点で似ている」 外国籍選手のウィリアムズがここまでA東京のために尽くすのは、チームとの間に深い絆を感じているからこそ。「僕はチームに忠誠を示す人物でありたい。アルバルクはチーム、マネージメント、ファンが僕のことをとても大事に思ってくれている。だから、戻ってサポートするのは当然のことだ」 この一体感は、アメリカカレッジ界随一の名門である母校ノースカロライナ大に在籍していた時に匹敵するものだ。「本当の家族のような雰囲気を感じられるのは、長らくなかったことだ。これは僕にとって大きな意味を持つ。自分に大きな関心を持ってくれる人々のためなら、仕事はやりやすいもの。それにアルバルクは僕だけでなく、妻や子供たちにもとても良くしてくれる。これは本当に自分にとって重要なんだ」 もう一つ強調したのは、ファンのサポートだ。「プレーしない選手のことは気にしないチームのファンだっている」と過去の経験を振り返る彼は、自身が戦線離脱した後も気にかけ続けてくれたことに大きな感銘を受けた。 「ファンの支えは本当に素晴らしい。ロードゲームにも応援にかけつけて、チームを勇気づけてくれる。そして僕が大ケガをした後、SNSで『with31』のハッシュタグをつけて励ましてくれた。これを見た妻は感動して泣いていたよ。ファンもアルバルクファミリーの一員だ。こういう繋がりは簡単に得られるものではない」 セミファイナルで再合流してからのウィリアムズは、次のようなことを意識して振る舞ったと言う。「ベンチではメンターでいることを心掛けた。ルカ(パヴィチェヴィッチ)やコーチ陣は、いろいろと考えないといけないことがある。そこで自分はコーチとは違う視点を提示することで、より良い決断ができる助けをする。選手たちを元気づけ、ポシティブな雰囲気をもたらしたいと思っていた」 コーチと異なる見方を提案する、これができるのは指揮官のパヴィチェヴィッチと深い信頼関係があるからこそ。「ルカとは言いたいことを言える素晴らしい関係にある。僕たちはテクニック、細かい部分を大切にし、勝利を強く渇望している点で似ている。彼はベテランとして僕に意見を求めてくれる」と語る。 「同じチームでリーグ連覇は初めて。今回は特別だ」 千葉ジェッツとのファイナル、第4クォーターに猛追を浴びた時間帯には、「我慢しよう。負けないためではなく、勝利をつかむためのプレーをしよう」と、受け身にならないようアドバイスし続けたそうだ。 苦しんだ末に勝ち取った連覇に「自分がプレーしていなくても優勝はうれしい。NCAA、フランス、トルコでタイトルを取ってきた。前にフランス、トルコで2年続けてカップ戦を勝ったことはあったけど、ただ、同じチームでリーグを連覇するのは初めてだ。今回は特別だ」と喜ぶ。 36歳で今回のような大ケガを負えば、キャリアの幕引きを考えてもおかしくない。ただ、ウィリアムズにその意思は全くない。A東京はリーグでも屈指のタフな練習を行なっているチームだが、年齢を理由に自分だけ練習を軽くしてほしいと思ったことはない。 「それはチームメートに対してフェアじゃないからね。僕はゲームが好きだし、ゲームに勝つための練習も好きだ。年を取って他の選手と一緒の練習量をこなせない、となったら引退すべきだろうけど、まだそのつもりはないから、チームメートと同じ練習量をこなすだけだよ」 今は来シーズンの復帰に向けて高いモチベーションを持っている。「このオフシーズンはリハビリを週5日、ワークアウトを週4日こなす。ジムに毎日6時間いて、リハビリ、プールやウェイトトレーニングを行う。6月末にはバスケットボールの練習を再開するつもり。それ以外にもオフシーズンは自分が主催するキャンプとかやることは多いけど、やっぱりバスケが好きだから」 今シーズンの挑戦を「素晴らしい旅だった」とウィリアムズは総括する。「選手、スタッフ、チームに関わる全員が、チームを第一に考えて自分を捧げた。何かトラブルが起きたら誰かがステップアップして穴を埋めてくれた。齋藤(拓実)やキャプテン・ショウ(正中岳城)と普段プレータイムが少ない選手も、出番がきた時はしっかり活躍してくれた。そういうメンバーが揃うチームは多くはない」 「僕のバスケットボールへの飢え、試合への情熱に変わりはない」とウィリアムズはプレーすることに意欲満々。勝者のキャリアはまだまだ続きそうだ。2019/05/28Bリーグ&国内
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楽しんだもの勝ち!萌音ちゃんと行くBリーグファイナル@横浜アリーナ満員御礼!5月11日、2018-19シーズンの最後を飾る頂上決戦!「B.LEAGUE FINAL 2018-19」が行われます。横浜アリーナはコンサートのイメージが強いんですが、Bリーグファイナルの会場となるのはこれで2年連続の2度目。こうやって伝統が作られていくんでしょうか、とにかく良い天気だし、会場の外からこうやってBリーグのカッコいい感じに仕上がっていて、到着するなりテンションが上がります! 東地区で優勝し、チャンピオンシップを無敗で勝ち上がってきた千葉ジェッツ。昨シーズンの覇者だけど東地区では3位、そこからアウェーでのチャンピオンシップを勝ち上がってきたアルバルク東京。まさに「頂」を決める勝負です。どちらのチームもホームアリーナで観戦しましたが、強さは引けを取らないけどプレースタイルは違い、面白くなること間違いなし! チケットはなんと20分で完売したそうです。まだ開場前なのに横浜アリーナは両チームのファンで大にぎわいです。 千葉ジェッツのイートンさんと!「頂まであと、一つ」 アルバルク東京チアリーダーのKANAさんと! 千葉ジェッツのジャンボくん。 アルバルク東京のルーク。もう総力戦です! B.LEAGUEスタンプのカードってこんなにあるんだ!すごい! 今日、ここでしか買えない缶バッジのガチャガチャをやってみました。なにがでるかな?お、千葉ジェッツの8番大宮選手でしたー!優勝は前評判通り、千葉ジェッツなのか? チャンピオンシップシリーズのグッズも多数売ってました。 ちょっと気になったのが、この「Score Marking Tee」。試合終了後にスコアとかを自分で印刷できるんだって! そして今回も、両チームのファンと皆さんと一緒に写真を撮らせてもらいました。どちらのファンの皆さんも気合い入りまくりです。お孫さんと一緒に手作りの応援グッズを作ってきたおばあちゃん。アルバルクとジェッツが合わさったグループの皆さん。本当は敗退しちゃったチームのファンだけど、自分のチームに勝ったチームを応援しにきてるお兄さん。みんな元気一杯です。 さすが横浜アリーナ、中に入ってみると他の会場に比べて桁外れに大きいです。早い時間に会場入りして、3階席まで埋まっていく様子を眺めるのはなかなかの経験でした! 今まで見たバスケの試合で一番テンション上がってるかも! 今日のチケットはアルバルク側の席なので、アルバルクファンの皆さんに、フェイスペイントシールを貼ってもらいました! こんな感じ! フェイスペイントシールを貼ったアルバルクファンの皆さんと。うーん、ジェッツもアルバルクもどっちも応援したいけど、一応、東京在住だし。今日はこっちに乗っかります。 オープニングセレモニーは、観客の皆さんもスマホライトを灯して演出に参加し、会場全体で一体感を高めます。「映画みたい!」と思ったのですが、スケールが断然大きい。トロフィーが出てきて、オープニングのムービーも凝っててカッコいいです! いよいよ試合開始です! どちらも応援に熱が入ります。来場者数は12972人! 試合はアルバルクが持ち味を出して、第3クォーターまで優位な展開。 それでも第4クォーター、富樫勇樹選手が立て続けに3ポイントシュートを決めて、ジェッツも追いすがります。富樫選手、神すぎる。アルバルク側でみているのに、目を奪われます。アルバルクは、馬場選手が攻守にわたって調子が良さそうです。バスケに詳しくなくても、あの躍動感は明らか! 終盤に千葉が猛反撃で2点差まで迫る、最後の最後まで目が離せない攻防。どちらのブースターも叫ぶような応援で、アリーナの中は熱狂が渦を巻くすごい空間に。それでも千葉の追い上げはわずかに及ばず、71-67でアルバルク東京が勝利を飾りました。すごい試合でした! 令和最初のBリーグチャンピオンはアルバルク東京に。連覇おめでとうございます! 私も今シーズンの開幕からBリーグを見始めましたが、見るたびに新しい面白さに気づいていきます。他のスポーツより圧倒的にコートが近く、臨場感があります。ルールはまだ分からないところもあるけれど、どんどんハマってきています。来シーズンもまた全国各地のアリーナ巡りますので、アリーナで見かけたら是非声をかけてください! 🏀最終戦@横浜アリーナ!!🏀会場の様子チラ見せです!応援の練習に参加しつつも、まわりの会場者のパワーに圧倒されてました😻なんせ12,970人の声援…!🔥試合開始するとこれがもっとすごいんです!🔥🔥それにしても、会場パンパンだー! pic.twitter.com/RIBaQ0OiJF— 城品 萌音 (@mone109) 2019年5月14日2019/05/14Bリーグ&国内
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ファイナルで天国と地獄を味わった千葉ジェッツの原修太「まだまだ足りない証拠」逆転に望みを繋げるパフォーマンス あと一歩のところまでアルバルク東京を追い詰めた千葉ジェッツだったが、またしても頂点からの景色を見ることはできなかった。 落とし穴が待っていたのは第3クォーターだ。ディフェンスが機能せず5本の3ポイントシュートを浴び、悪い流れはオフェンスにも伝染した。千葉のシュートはことごとくリングに弾かれ、点差が広がっていく。この劣勢でチームを何とか踏み止まらせたのが原修太だった。レギュラーシーズンでの原はあくまで『使われるタイプ』の選手だったが、ここで自分がボールハンドラーとなり、ピック&ロールから連続でフィニッシュまで持っていった。 12-29とビッグクォーターを作られた中で6得点を挙げた原が、逆転に望みを繋いだ。ただ、敗れたのでは意味がない。彼にとっては小さくない収穫だが、優勝を逃した悔しさが上回った。 「これがシーズン中で次に試合があるんだったら、『こういうことができた』ってポジティブに考えることができるんですけど……。正直、今シーズン最後の試合だったので、結果だけを見て悔しい気持ちのほうが強いです」 富樫勇樹は「原以外の攻め手がなかった」と、第3クォーターを振り返ったが、それほど原のプレーは光っていた。だが、原にとっては「最後にミスしたところは今でも頭に残っているので、そっちのほうがデカいです」と、追い上げムードを断ち切った最後のパスミスを悔やんだ。 痛恨のパスミス「今は何も考えられない」 原の脳裏に焼き付いて離れない場面は、残り27秒に富樫の3ポイントシュートが決まり2点差と肉薄した直後に訪れた。前線からプレッシャーをかけ、ミルコ・ビエリツァのターンオーバーを誘うも、そのこぼれ球を拾った原が富樫へと送ったパスはオーバーした。 「何を考えていたかって言われたら、富樫に繋ごうとしてミスが起こってしまった。『こうだったから、こうした』というのは言えず、ただのミスです」と、原はその瞬間を振り返る。 ポゼッションを渡してしまい、時間がない千葉はファウルゲームを仕掛けるが、A東京はここでミスを犯さず、アレックス・カークがフリースローを2本を決めた。「大事な場面でこういうミスが出てしまったのは、自分がまだまだ足りない証拠」と、原は自分を責め続けた。 チーム内競争の激しい千葉において、プレータイム確保に苦しんだ原だが、ファイナル終盤の勝負どころを託されたことは大きな意味がある。それでも、自らが犯したミスの大きさを受け止めきれず、試合の映像を見る気にはなれないと言う。「最後の試合だというのが大きいです。シーズン中であれば次の試合が来ますし、反省するところは反省して、自分の良かったところも評価するためにビデオは見るんですけど。今は何も考えられないですね……」 決勝の大舞台で天国と地獄を味わった原は、「何カ月かしたら、決勝を見返します」と、自分と向き合うことを誓った。この経験を生かすも殺すも自分次第。来シーズンは、もう一回り成長した原の姿に期待したい。 【PlayBack】ここからまた新しい戦いが始まります。 #chibajets #Bリーグ #千葉ジェッツ #basketball #バスケ #声炎 #念 #共に戦ってくださったすべての皆様へ #切磋琢磨してくださった全てのライバルチームへ #感謝 #Bリーグファイナル #ToBeContinued pic.twitter.com/667MBmxLF9— 千葉ジェッツふなばし (@CHIBAJETS) 2019年5月11日2019/05/13Bリーグ&国内
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見せ場を作るも優勝を逃した、千葉ジェッツの田口成浩「言葉が出ないほど悔しい」「決勝も『やってやる』という気持ちがありました」 5月11日、千葉ジェッツは今年こそアルバルク東京を倒すべく、Bリーグファイナルの舞台である横浜アリーナに乗り込んだ。 レギュラーシーズン52勝8敗という圧倒的な勝率で東地区優勝を飾り、チャンピオンシップでもホームコートアドバンテージを生かして無敗でファイナルまで登りつめた千葉は、王者となる資格を十分に満たしていた。しかし、勝負はやってみなければ分からない。一発勝負に無類の強さを見せるアルバルク東京にあと一歩及ばず、今シーズンも準優勝に終わった。 両者一歩も譲らない展開となった前半、中でも第2クォーターに大仕事をしたのが田口成浩だ。このクォーターで4本の3ポイントシュートを決め、警戒を強められてタフショットを強いられても見事にねじ込み、12972人と大入りの横浜アリーナを沸かせた。 昨夏に千葉に移籍してきた田口にとっては、これが初めてのチャンピオンシップであり、ファイナルとなる。「チャンピオンシップが始まってから、ちょっとずつ自分の良いところは出つつありました。そういったところでファイナルも『やってやる』という気持ちがありました」と、ここまでのクォーターファイナル、セミファイナルで得た経験と自信をファイナルの場でも見せつける自信があったと言う。 「1本目が入って『よし来た』という気持ちがあった」と3ポイントシュート連発を振り返るが、やはり敗れた悔しさのほうがずっと大きく、景気の良い言葉は続かない。「悔しいの一言。言葉に出ないぐらい悔しいです。その時間帯は良かったと思いますけど、終わってしまえば負けとなると、むしろそれはゼロに等しい。自分にとってはあんまり、個人的には良いかもしれないですけど、どうでもいいかなって」 「緊張はほぼなく、良い緊張感の中でやれました。ずっとチャンピオンシップは最高のお祭りだと言っていましたので、そのお祭りを最高の形で終われなかったことが悔しいです」 「自分は何度転んでも立ち上がるだけです」 チームとしては満足のいかない結果に終わったが、個人としては収穫の多いシーズンとなった。移籍1年目で様々な試練と向かい合ったが、シーズン終盤に調子を上げて自身初となる優勝争いで『田口成浩らしいプレー』を見せることができた。 「決勝でシュートを決められましたし、コートに立てたことには、すごく満足しています。ただ、簡単にこのような結果になったわけではなく、最初の試合に出れない時の悔しさも経験して、それに対してめげずに腐らずにやってきたことが、今日の結果になったと思います」 田口はこれまでのインタビューでも何度も「腐ったら終わり」という言葉を口にしていたが、このファイナルの後にも、「自分は何度転んでも立ち上がるだけです。また、立ち上がって自分のやるべきことをやっていきたいと思います」と力強く口にした。 闘志を前面に押し出して戦う田口の姿には、チームメートも観客も巻き込む力がある。シーズン前半戦は千葉のシステムに慣れるだけでも大変で、プレータイムを得られず苦労したが、まさに「何度転んでも立ち上がる」の精神で一つずつ試練を乗り越え、大一番で見事な働きを見せた。勝敗は別として、ファイナルで爪痕を残したことは成功体験として自信になるはず。来シーズンのさらなる飛躍に期待したい。 【PlayBack】ここからまた新しい戦いが始まります。 #chibajets #Bリーグ #千葉ジェッツ #basketball #バスケ #声炎 #念 #共に戦ってくださったすべての皆様へ #切磋琢磨してくださった全てのライバルチームへ #感謝 #Bリーグファイナル #ToBeContinued pic.twitter.com/667MBmxLF9— 千葉ジェッツふなばし (@CHIBAJETS) 2019年5月11日2019/05/13Bリーグ&国内
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司令塔の重責を果たすことでアルバルク東京を連覇に導いた安藤誓哉「泣きました」「技術じゃないところで僕らはカバーできた」 終盤まで1ポゼッション差、千葉ジェッツの猛追を何とかかわしたアルバルク東京が優勝を決めた瞬間のことを、安藤誓哉は「泣きました」と明かす。「でも、なんかやりきったとは、心の底から思います。本当に今年の千葉ジェッツは強かったですし、僕らは天皇杯合わせても1勝しかしていませんでした。本当に今はうれしいです」 マッチアップしたのは千葉のエースにして日本代表の絶対的なポイントガード、富樫勇樹。シュートタッチ好調の富樫に19得点を奪われたが、うち10得点は安藤がベンチに下がっていた時間帯に固め取りしている。「序盤はピック&ロールのところでやられましたが、それでも中盤から終盤にかけてはアジャストでき、うまく流れを止められたと思います」と安藤は言う。 第4クォーター途中に安藤が一度ベンチに下がったが、千葉の3度のポゼッションで富樫が3ポイントシュート2本と1アシストを記録。ルカ・パヴィチェヴィッチは慌てて安藤をコートに戻す。そこからのラスト4分半、馬場雄大が富樫をマークして得点を3ポイントシュート1本に抑え、安藤は次に当たっていた田口成浩をマークし、シュートを打たせなかった。 第4クォーター途中から猛烈な追い上げを浴び、勢いは完全に千葉という状況、安藤は「ああいう時はオフェンスは何かやろうとしてもうまく行かない。ディフェンスで辛抱するしかないんですけど、なかなか止められない時間帯もある」と考え、司令塔として「リバウンドとかを意識しようと話し合いました。その中でもオフェンスリバウンドが取れたり、そこは技術じゃないところで僕らはカバーできたと思います」 「責任を持ってプレーしようとしてきた1年間」 オフィシャルタイムアウト以後の4分半、勝負どころでのリバウンドは9-5と上回った。安藤も残り1分半、ロングリバウンドをティップで繋ぎ、貴重な1ポゼッションを稼ぎ出している。そして1ポゼッションの貴重さを考えた場合、ゲームを組み立てる安藤が25分間のプレータイムをターンオーバーなしで乗り切ったことは非常に大きい。「少なくしようと思って少なくできるものではありませんが、それだけメンタル的に落ち着いてできたのがターンオーバーが少なくなった意味だと思うので、そこには本当に充実感があります。 A東京の代名詞とも呼ぶべきピック&ロールの使い手は田中大貴であり馬場雄大だが、これはあくまで崩しの一手。ゲームの流れを読んでチームのリズムを作り出し、ミスなくボールを運んでスムーズにピック&ロールに入らせるのは安藤のゲームコントロールの手腕が問われるところ。ここをノーミスで乗り切ることが、A東京が常にリードを保つ要因となった。 「聞いたわけじゃないけど、去年よりも任されている感じ、信頼されている感じがありました」と安藤は言う。「責任を持ってプレーしようとしてきた1年間だったので、本当に充実していたし、精神的にも成長できたかと思っています」 涙が出るほどうれしかったのは、それだけの責任を背負ってきたからこそ。チームで唯一、レギュラーシーズンとチャンピオンシップの全6試合で先発を務めた安藤誓哉は、今回も『優勝チームのポイントガード』としてシーズンを締めくくった。2019/05/12Bリーグ&国内
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大活躍でファイナルMVPに輝いた馬場雄大「満足せず戦いたいのが正直な気持ち」天皇杯での敗戦を忘れず「今回は出だしを意識」 今回のファイナルで千葉ジェッツと対戦するにあたり、馬場雄大の頭にあったのは年明けの天皇杯、準決勝での敗戦だった。立ち上がりで6-17と2桁離されたのが響いて1点差での敗戦。「最初にガツンと千葉さんにやられて、差を詰めるのに精一杯なところがあった。今回は出だしを意識してやりました」と馬場が語ったように、序盤からリードを作った。 簡単な展開にはならなかったが、第1クォーターを終えて16-15と1点リード。爆発力のある千葉を乗せないことがまずは大事。第2クォーターも田口成浩の3ポイントシュートが大当たりしたにもかかわらず、19-18でA東京が上回った。相手を走らせず、接戦の展開に持ち込めば勝てるという自信が、馬場のみならずA東京のメンバーにはあった。 また試合序盤を振り返れば、12-6と突き放して千葉に最初のタイムアウトを取らせたのは馬場のダンクだった。ギャビン・エドワーズからアキ・チェンバースの、オフェンスの組み立てに入る前の段階のパスを狙ってそのまま走る、A東京にとっては是非とも欲しいビッグプレーだった。「ギャビン選手が安易なパスをすることはスカウティングの時から少し感じていて。去年のファイナルでもギャビン選手のパスをカットしてダンクに行けたので、イメージはありました」 「そこでチャンスだと思ったのがあのシチュエーションで、ダンクについてはゲームの始まりでもあったので、もちろんチームに影響を与えるプレーではあったと思うんですけど、そこに対して意識はあんまりなくて、次のプレーに向かう気持ちで次に切り替えることができました」 この試合、菊地祥平ではなく馬場が先発に名を連ねた。ヘッドコーチのルカ・パヴィチェヴィッチは、普段は田中大貴と馬場、ピック&ロールの使い手を同時起用するのではなくローテーションで使うが、ファイナルという大事な試合の立ち上がりに勝負に出たことを明かす。千葉のディフェンスもファイナル用に調整されており、馬場の言葉を借りれば「オーバーだったりアンダーだったりという匠なディフェンスをしてきた」が、「そこで慌てずにピック&ロールを使えた。ディフェンスが寄ってきたところをパスしたり、そういった周りにパスを配給する部分が何よりも今日は、チームの勝利を考えたら一番だったかなと思います」と振り返る。 「このターニングポイントがさらに自分たちを強くする」 Bリーグで初の連覇であり、令和での初優勝となったが、馬場が感じるのは東地区3位から勝ち上がったチャンピオンシップの道のりだった。「ワイルドカードからということで、もちろんアウェーで戦うのはハードなことですけど、やっぱりディビジョン的に新潟さんは中地区優勝、琉球さんは西地区優勝、戦歴的にも僕たちは勝ち越しているチームがなくて、そういった意味ですごくタフなプレーオフだったのは間違いありません」 「その中での応援を感じつつ戦えたのは、今後続くバスケット生活でこのターニングポイントがさらに自分たちを強くすると思いますし、ここで満足せず戦いたいっていうのが今考えられる正直な気持ちです」 「2018-19シーズンがここで終わって、少し余韻に浸って次は代表だったり、日本バスケがここで変わったって言われるような瞬間、頑張ればその瞬間を迎えられる時が来ると思うので、その場に立てることに感謝してプレーしたいですし、他のメンバーとも切磋してやっていきたい」 昨シーズンの新人王に続き、今シーズンはファイナルMVPに輝いた。大学時代から毎年優勝し続けているが、まだここで止まるつもりはない。『その瞬間』に向けて成長は続く。2019/05/11Bリーグ&国内
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千葉ジェッツvsアルバルク東京、昨年と同カードとなったファイナルを制するのは!?両チームともに『リベンジ』の気持ちでファイナルへ アルバルク東京は昨シーズンの王者で、勝てばBリーグ初の連覇。千葉ジェッツは今年に入ってすぐに行われた天皇杯で3連覇しており、今日勝てば2冠。それでも、どちらも『リベンジ』の気持ちで今日のBリーグファイナルを迎える。 昨年のファイナルも同じカード。千葉は予想外の大敗を喫した。富樫勇樹は「同じ相手、同じ会場でこうやってまたファイナルで戦えることがすごくうれしい。去年の悔しさは全員が覚えているので、今年こそ」と意気込む。石井講祐もまた「去年ファイナルで負けてから、このファイナルでもう一回勝つために、それからスタートしてきた。いよいよだという気持ち」と語る。 一方のアルバルク東京はレギュラーシーズンは中地区3位で、ワイルドカードでのチャンピオンシップ進出。前年王者としてではなく、伸び悩んだレギュラーシーズンをここで取り戻すというリベンジの気持ちをもっている。特にレギュラーシーズンでの千葉との対戦成績は1勝5敗。田中大貴はファイナルに臨む心境をこう語る。「今までの対戦成績を言われますが、このファイナルは全く新しい試合だと思っています。チーム全員がハングリー精神を持ってクォーターファイナル、セミファイナルと戦ってきたので、新たな気持ちで明日の試合に臨めればいい」 富樫勇樹が「一つのルーズボールだったり、そういうところが今回のチャンピオンシップでも勝敗を分けています。最後の1試合、もう一回こういうところを徹底して、1プレー1プレーを戦いたい」と気持ちの重要性を語れば、A東京の馬場雄大は「僕の役割はチームに勢いを与える泥臭いプレー。そこを全うできればチームに良い流れが作れるので、自分の役割を意識して戦いたい」と、自分らしいプレーを貫くことを誓う。 決戦の日を迎えました。令和最初の王者は、連覇がかかるアルバルク東京か、それとも初優勝の千葉ジェッツか。#Bリーグファイナル は本日15時10分TIP OFF!NHK総合(地上波)とバスケットLIVEで生中継!#新時代の頂へ#Bリーグ pic.twitter.com/QZ0j8OgTio— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) 2019年5月11日 どちらもディフェンスの重要性は理解している。この部分で気が緩めば試合は一方的な展開になるだろうが、去年のファイナルのことがあるので、その可能性は低い。となれば、それぞれの持ち味をどう出し、どう消すかの勝負。確固たるスタイルを持つのは千葉で、ディフェンスリバウンドから走る展開に持ち込めば優位に立てる。 ただ昨年のファイナルでは、リバウンドの数では上回ったにもかかわらず、トランジションを徹底的に封じ込まれて、ファストブレイクでの得点はわずか4。これが勝負の分かれ目となった。ディフェンスからオフェンスに切り替わる瞬間、千葉がやろうとしているバスケをA東京が阻めるかどうかは大きなポイントとなる。 一方でA東京にとってはピック&ロールからの展開がカギ。ポイントガードだけでなく田中も馬場もピックからチャンスメークでき、抑えるポイントを絞らせないのが強み。アタックしてフリースローを得る機会も多ければ、どの選手もポップして3ポイントシュートを打てる。 この多彩な攻めを封じるには、最初のピック&ロールの時点でいかにディフェンスにズレを作らせないかがカギ。チャンピオンシップに入って安藤誓哉のシュートタッチが良く、ピック&ロールからそのままジャンプシュートを決められると、ここでの優位をその後の展開で利用される。まずは安藤の最初のシュートをストップすることが大事。もう一つ、馬場に縦への突破力を発揮されるとダンク一発でチームが勢いづくので要注意だ。 注目のファイナルは15時10分ティップオフとなる。2019/05/11Bリーグ&国内
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連覇ではなく下克上を狙うアルバルク東京、菊地祥平「挑戦者の気持ちしかない」「チームのために少しでもやれることをやるだけです」 今日15時10分から横浜アリーナで行われるBリーグファイナルで、千葉ジェッツとアルバルク東京が激突する。アルバルク東京の菊地祥平は、昨日夕方に横浜アリーナでの前日練習を終えて、「ただただ楽しみです」と笑顔で答えた。 「もうここまで来たら、チームのために少しでもやれることをやるだけです。自分たちが今シーズンやってきたことが新潟や琉球にできている。やってきたことを信じてプレーして、あとは結果がどうなるか」と、無用の気負いはなくファイナルの開始を待つ。 「それこそ新潟さんと琉球さんとではタイプが全く違うので、そういった意味では僕たちにとってはプラスの対戦相手だったと思います。また千葉さんもレベルは高いですし、やってくることも正確なので、この5試合でやってきたことを少しでも出して。そうすれば少しでも勝てる確率は上がってくると思うので、そこは徹底してやりたいです」 A東京は前年王者であり、千葉は昨シーズンのファイナルで大勝した相手。それでも、チャレンジャーの気持ちで今回のチャンピオンシップに臨んでいるA東京には慢心も油断もない。菊地は言う。「今シーズンの千葉さんは絶対的な数字を出しているので、もちろん昨シーズンよりも完成されているし、徹底している部分があると思います。昨シーズンより安易ではないと思っています」 「それこそ千葉さんは、ウチには絶対に負けたくないと思っている。そういった意味で受け身に回ったり、少しでも去年のことが頭をよぎると一瞬で持っていかれます。そういった意味で気の引き締めは去年よりも強いです。去年よりもチャレンジャーです」 勝てばBリーグで初の連覇となるが、「僕たちはアウェーの会場で新潟さん、琉球さんとやっているんで。挑戦者の気持ちしかないんで」と菊地は言う。前年王者としてではなく、ワイルドカードからの優勝を目指すのが、今の彼らの心境だ。激戦必至のファイナル、勝者は果たしてどちらになるだろうか。2019/05/11Bリーグ&国内
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ファイナル直前!アルバルク東京選手紹介 手堅くタフな『戦う男たち』のチームチャンピオンシップに入り持ち前の勝負強さ全開に トヨタ自動車のバスケットボール部を前身とする名門クラブは、Bリーグ2年目の昨シーズンに攻守のバランスの良さと圧倒的な勝負強さを生かしてリーグ優勝を果たした。今シーズンは開幕への準備が整わずに苦戦したが、チャンピオンシップに入ると本領発揮。中地区王者の新潟、西地区王者の琉球を撃破し、ファイナルで同じ東地区を制した千葉と対戦する。 昨シーズンのファイナルでは完膚なきまでに相手を叩き潰す快勝を収めており、レギュラーシーズンで1勝5敗と分が悪くても、千葉に対する苦手意識はないはずだ。それでも選手たちは「挑戦者の気持ちで」と口を揃える。速い展開を押し出す千葉の派手なバスケットとは対照的に、A東京は手堅くタフ、どんな試合展開にも対応できる引き出しの多さが強み。Bリーグの頂上決戦に相応しい、異なるスタイルの激突が楽しみだ。 PG 3 安藤誓哉 シュート力、ドリブル突破力、パスをさばく広い視野など、ポイントガードが必要とされる要素を高いレベルで有す、安定感抜群のポイントガード。チャンピオンシップに入って絶好調が続いており、琉球との3試合では息詰まるディフェンス合戦の展開で9得点、15得点、17得点を挙げるとともに3試合通してターンオーバーなしと、最高のプレーを見せている。 PG 1 小島元基 先発出場の機会はなかったが、2番手のポイントガードとして安藤以上にアグレッシブな姿勢を出し、チームに勢いを与えることで勝利に貢献してきた。停滞した時間帯を打開できる思い切りの良さと爆発力があり、ファイナルでも勝敗を左右する『ラッキーボーイ』の存在になるかもしれない。 PG 2 齋藤拓実 23歳と若いポイントガードの3番手。安藤と小島には安定感で劣るが、シュート力やゲームコントロールは高く、フィジカルが向上すればさらにプレーの幅は広がるはず。他チームに行けばプレータイムが確約されるであろう状況でA東京で研鑽を積んでいる。ファイナルで出番が巡ってくれば、その成果を横浜アリーナのコートで見せてもらいたい。 SG 24 田中大貴 フィジカルとスキルはもちろん、チームのシステムを深いレベルで理解するバスケットIQを備えたBリーグ最高の2ウェイプレーヤー。古傷のハムストリング痛を抱えてチャンピオンシップでは先発から外れているが、昨シーズンもその状態で見事にチームを優勝に導いた。過密日程の中でチームの象徴である田中がどこまでコンディションを戻せるかがA東京にとっては重要なカギとなる。 PG 7 正中岳城 戦力が充実するチームにあって34歳のベテランのプレータイムは減り続けているが、もともと「プレーの時間に比例するような仕事はしたくない」という信念の持ち主。トヨタ自動車時代から脈々と続く名門の伝統を、プロフェッショナルとしての姿勢を見せることで体現する。トラブルが起きても揺らがないA東京の芯の強さを支えているのが正中という男だ。 SF 6 馬場雄大 リムに向かって加速したら止められない、日本人離れしたアスリート能力から叩き込むダンクは、試合の流れを一気にA東京に呼び込む起爆剤となる。ディフェンスでもボールへの反応速度が高く、スティールからそのまま縦への推進力へと繋げる速攻も強力。軽率なターンオーバーも時にはあるが、強気一辺倒を貫くプレースタイルは他の選手にはない、馬場オリジナルの魅力だ。 SF 13 菊地祥平 チャンピオンシップを含めて出場した64試合すべてで先発を任されている。成長著しい馬場がベンチスタートに回るのは、試合序盤に大崩れするリスクを避ける意味で菊地が持つ安定感が信頼されていることの証。身体を張ったディフェンス、ファウルで止めるべき場面を理解し、相手の嫌がるプレーを遂行することで試合の流れをこちらに持ってくるバスケットIQを持つ。 PF 10 ザック・バランスキー フィジカルが強く、オフェンスではパワーのミスマッチを誘発することができ、ディフェンスでもビッグマンに押し負けない貴重な存在。どんなタイミングでも打ち切る3ポイントシュートは相手にとって脅威となる。試合展開に応じて様々な役割をこなす彼のユーティリティ性が、A東京の安定感、土壇場での勝負強さの一因となっている。 PF 15 竹内譲次 外国籍選手を相手に回しても、攻守ともにディスアドバンテージにならない日本人ビッグマン。速攻にも参加できる機動力、3ポイントシュートも打てる広いシュートレンジを併せ持つ。日本代表で八村塁に刺激を受け、33歳の実年齢から少なくとも5歳は若返ったプレーを披露。代表での好調ぶりをA東京にも持ち込んだ好例となっている。 PF 31 ジャワッド・ウィリアムズ 高いバスケットIQに加えて勝負どころを見極めて大仕事ができるベテラン。シーズン終盤に右足アキレス腱断裂の重傷を負い、以後の試合出場は絶望となったが、琉球ゴールデンキングスとのセミファイナルに帯同するなどチームへの忠誠心と愛情を示し、チームやファンの絆をより強固なものに昇華させている。 PF 51 ミルコ・ビエリツァ 指揮官パヴィチェヴィッチが信頼を寄せる同じセルビア出身の万能型ビッグマン。レギュラーシーズンでの3ポイントシュート成功率が40%を超えながら、個で打開できゴール下での得点力も高い。ジャワッドとローテーション起用されてきたが、ジャワッドが離脱した後はより研ぎ澄まされたプレーを続け、チャンピオンシップでも調子を高めている。 C 53 アレックス・カーク チームオフェンスを徹底するA東京にいながら、チームハイとなる平均17.2得点を記録する大黒柱。3ポイントシュートも打つことができ、主戦場となるゴール下では高さとパワーで圧倒する。安藤、小島、田中、馬場とどこからでもピック&ロールで崩しの起点を作れるのがA東京の強みだが、スクリーナーとして、そこからの展開でのカークの働きも見逃せない。 C 32 シェーファー・アヴィ幸樹 まだ粗削りな部分が多いが、日本人離れした体格を武器に、身体を張ったディフェンスやスクリーナーなど、必要とされたタスクを遂行する若手ビッグマン。プレータイムに恵まれているとは言えないが、日本代表候補の一員でもあり、このチャンピオンシップでの経験も近い将来に羽ばたくための糧となる。2019/05/10Bリーグ&国内
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ファイナル直前!千葉ジェッツ選手紹介 大一番で高速トランジションの集大成を細部まで徹底し尽くしたジェッツのバスケット NBLでは中堅クラブに過ぎなかった千葉ジェッツは、Bリーグの時代の訪れとともに大きく羽ばたいた。大野篤史ヘッドコーチの下、外国籍のビッグマンまで走る高速トランジションを軸としたスタイルを採用。その中心に据えられた富樫勇樹は『Bリーグの顔』ともいうべき活躍を見せ、脇を固める選手たちもそれぞれレベルアップを怠ることなく新時代に相応しいバスケットを展開してきた。 もっとも、天皇杯3連覇と結果を出す一方で、Bリーグではチャンピオンシップを勝ちきれず。昨シーズンはファイナルに進むも、アルバルク東京に60-85と完敗を喫している。それでもバスケットボールのスタイルを変えることなく、むしろ細部まで徹底し尽くすことで完成度を高めてきた。リベンジの機会とともに、初優勝を決めるチャンスが訪れた。 PG 2 富樫勇樹 167cmと低い身長を補って余りあるスピードとシュート力で相手ディフェンスを切り裂き、得点を量産するスコアリングガード。『分かっていても止められない』と他チームが恐れる千葉のトランジションオフェンスの中心として強気のプレーを連発するが、それと同時に勝負どころでのミスが少ない安定感も持ち味。周囲から絶大な信頼を寄せられる千葉のシンボル。 PG 11 西村文男 スペースが空けば自らシュートを狙う積極性がありながら、味方にパスを散らしてゲームコントロールもできる、安定感が光るポイントガード。富樫とは違った色を出して、チームにアクセントを加える西村だが、富樫と同時起用するツーガードは、富樫の負担を軽減させつつオフェンスの厚みをもたらすオプションとなっている。 PG 15 藤永佳昭 序列的には富樫、西村に次ぐ3番手のポイントガードであり、プレータイムはそこまで多くない。それでも、出場機会が与えられれば、タイトなディフェンスを軸にしっかりと役割をこなす。ディフェンスでスタンディングオベーションを巻き起こす稀有な存在。 SG 27 石井講祐 千葉が誇る『3&D』(3ポイントシュートとディフェンスを得意とするプレーヤー)。今シーズンは45.2%と3ポイントシュート成功率でリーグトップに輝いた。それ以上に光るのが運動量とバスケットIQを兼ね備えたハードワークの部分。鋭い読みからスティールやパスカットを連発。石井のこうしたディフェンス力が千葉の安定感をより盤石なものとする。 SG 5 田口成浩 キャッチ&シュートを得意とし、キャリア8シーズンでの3ポイントシュート成功率が40%を超えるシューター。加入当初は石井のバックアップに回っていたが、シーズン終盤に調子を上げてその地位を脅かしつつある。チャンピオンシップでは田口が『ラッキーボーイ』の役割を果たしており、職人気質の選手が多い千葉を「おいさー!」の声とともに活気づけている。 SF 10 アキ・チェンバース 当たり負けしないフィジカルと軽快なフットワークを兼ね備えたハードワーカー。スイッチしてもミスマッチが生まれにくい特徴を生かし、千葉の堅守を支えている。エースキラーとしての働きも見逃せない。キャッチ&シュートに加え、ランニングプレーにも定評があり、千葉の不動の先発へと成長した。 SG/SF 31 原修太 シーズンを通してプレータイムは安定しなかったが、セミファイナルの栃木戦では2試合で33分出場と、特にディフェンス面で信頼を獲得している。大学時代はキレで勝負するスコアラーだったが、千葉ではハードなトレーニングを続けて毎シーズンのように体つきが激変。押し負けないパワーを備えたハードワーカーへと成長する一方で、地元出身の末っ子キャラとして愛されている。 SF/PF 34 小野龍猛 ケガで長期離脱があってコンディションが戻らず、現在はベンチを温める時間が続いている。それでも、198cmの3番プレーヤーとしてミスマッチを生み出しやすい特長を最大限に生かした老獪なポストムーブは千葉の秘密兵器となる。ファイナルで調子を戻し、試合を決める3ポイントシュートを連発する可能性も決してないわけではない。 SF/PF 7 トレイ・ジョーンズ シーズン序盤に左肩関節脱臼のケガを負ったことで出遅れ、あまりプレータイムはもらえていない。それでも非凡なシュート力があり、力強いユーロステップからのランニングプレーなど、高いオフェンス力を誇る。出場機会があれば3番タイプの外国籍選手として、違いを生み出せる存在となる。 PF 3 マイケル・パーカー チームで作り上げた堅守速攻を完成させるフィニッシャーは、分かっていても抑えられない神出鬼没の合わせや速攻で得点を量産し、チームハイの平均15.8得点を記録。リーグ3位となる平均2.1スティールに加え、平均1.4ブロックとディフェンス面でも大きな存在感を示す。富樫をして、「乗っている時は1人で5人分の役割をする選手」と言わしめる万能プレーヤーぶり。 PF 8 大宮宏正 引退した伊藤俊亮の穴を埋める形で今シーズンからチームに加わった日本人ビッグマン。平均3.8分の出場とプレー面での貢献度は高いとは言えないが、それでも明るく愛されるキャラクターぶりを発揮し、ムードメーカーとして千葉を支えている。それでいてコートに送り出されればその場面で求められるタスクをきっちりこなす、縁の下の力持ち。 PF 21 ギャビン・エドワーズ 多くのチームで得点力とリバウンドに優れた外国人センターがエースを張っているが、速攻で先頭を切って走り、自らもボールプッシュができるのはエドワーズしかいない。ゴール下の密集地帯でも当たり負けしないフィジカルと柔らかいシュートタッチ、リムプロテクターとしての激しいプレーもインパクト大。加入2シーズンで千葉に欠かせない戦力となった。 PF/C 1 ジョシュ・ダンカン 足腰も上半身も強いファイターの印象が強いかもしれないが、実際は柔らかいポストプレーとミドルレンジの正確なシュートで得点を積み重ねる『柔』のプレーヤー。シーズン終盤に調子を上げており、栃木とのセミファイナルでは、2試合合計50分の出場で32得点を挙げる効率的なプレーで勝利に貢献。大野ヘッドコーチをして「一番安定感がある」と言わしめた。2019/05/10Bリーグ&国内
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Bリーグ史上最多席数「13083席」 ファイナルのチケットが販売開始20分で完売!アルバルク東京の連覇か、千葉ジェッツの2冠となるか Bリーグチャンピオンシップ2018-19ファイナルが5月11日(土)、横浜アリーナで開催される。 Bリーグが誕生して3年目となる今シーズンファイナルでは史上最多席数の13083席となり、3年連続で即日完売となった。 昨シーズン王者のアルバルク東京は、勝てばBリーグ初の連覇チームとなる。チャンピオンシップに入って新潟アルビレックスBB、琉球ゴールデンキングスと中地区、西地区の王者をそれぞれ敵地で倒しファイナルまで上り詰めた。 また千葉ジェッツが勝てば、天皇杯優勝と初の2冠達成となる。ここまで、チャンピオンシップ無敗でファイナルまで駒を進めた千葉ジェッツ。Bリーグ初優勝に向けて、良い勢いを持ったままファイナルを迎える。 Bリーグ史上最多席数となった今シーズンのファイナル。どちらも激しいディフェンスを強みとしており厳しい戦いが予想され、一瞬も目が離せない決勝戦が繰り広げられるに違いない。2019/05/09Bリーグ&国内
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徹底力で上回ったアルバルク東京、大勝負のGAME3を制して2年連続ファイナル進出手堅い試合運びと要所でのビッグショットで決着 アルバルク東京が琉球ゴールデンキングスと激突するチャンピオンシップのセミファイナルはGAME3へともつれた。運命の一戦、琉球の激しいプレッシャーにもミスを最小限に留め、要所でビッグショットを沈めたA東京が72-60で勝利し、2年連続となるファイナル進出を決めた。 第1クォーターは琉球の18-17と、先の2試合と同じ拮抗した展開になるが、第2クォーター中盤に大きく試合が動く。A東京の5点リードで迎えた残り4分、ザック・バランスキーのトラベリングかと思われるプレーで審判が笛を吹かず会場が騒然となる中、田中大貴がバスケット・カウントを沈める。これで抜け出したA東京は、残り1分半から小島元基の値千金となる3ポイントシュート連続成功で、14点リードと突き放して前半を終える。 第3クォーターに入って一度は琉球に流れが傾き、田代直希に3ポイントシュートを決められ7点差にまで迫られる。それでもA東京はこの試合17得点と大活躍の安藤誓哉がレイアップを決めて琉球の流れを断ち切り、終了間際には田中がショットクロックぎりぎりで3ポイントシュートを沈め15点リードと再び突き放す。第4クォーターも崩れることなく手堅い試合運びを見せたA東京がそのまま逃げ切った。 「琉球を破る唯一の方法はゲームをコントロールすること」 A東京の指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチは、「沖縄でのアウェーゲームは本当にタフだ。激しいだけでなく、スマートにプレーしなければ勝ち上がるのは並大抵なことではない」と振り返り、次のように勝因を語った。 「琉球を破る唯一の方法はゲームをコントロールすること。彼らはとてもアグレッシブかつ激しさを持ったチームで、5分あれば相手を叩き潰すことができる。GAME2は最後にミスをしたことで我々は報いを受けた。今日はゲームコントロールを高いレベルでできた。ターンオーバー4つは、琉球の激しいディフェンスの中で素晴らしい数字と思っている」 さらに指揮官は、具体的に「オフェンスリバウンド、ファストブレイク、スクリーンを使った古川(孝敏)の外角シュートなど注意すべきポイントがある。そして沖縄を倒すにはこれを40分間、高いレベルで遂行しないといけない」と肝となる部分を挙げた。実際、GAME3で琉球のオフェンスリバウンドは9本、ファストブレイクポイントは0点、古川は4得点とプラン通りやるべきことをしっかりやりきったのが大きかった。 あと一歩でファイナルに届かなかった琉球の佐々宜央ヘッドコーチは、「お互いに激しいディフェンスで第1クォーターは拮抗できましたが、第2クォーターに僕らが安易なミスをし、オフェンスで苦しい状況になってしまった」と言う。 そして「後半、もう1回、盛り返すチャンスはありましたが、東京さんのシュートが入っていました。それも実力のうちですし、安藤選手のアグレッシブに行こうという気持ちがあったから決まった」と相手のここ一番での決定力を素直に称える。また、6-21と失速した悪夢の第2クォーターについて「今の僕らとして6点に終わったとしても、あと5点、6点と失点を抑えなければいけなかった」と要所で耐えきれなかったことを悔いた。 佐々ヘッドコーチ「詰めのところで足らなかった」 パヴィチェヴィッチと佐々は、かつて日本代表でヘッドコーチとアシスタントコーチの関係にあり、佐々はパヴィチェヴィッチを師匠と呼ぶ。試合後の2人の熱い抱擁が、繋がりの深さを示している。 パヴィチェヴィッチは「代表チームで一緒にやりましたが、彼のコーチとしての能力は素晴らしいもの。国際的にも彼のような才能をもった若いコーチを見つけるのは大変というのが私の意見だ。彼は若くしてヘッドコーチとなったが、(琉球の)木村達郎社長のこの決断を称賛する。琉球は佐々の下で、向上している」と愛弟子の手腕を称えた。 さらに「今年のチームは、アイラ(ブラウン)が怪我で3カ月欠場し、(ジョシュ)スコットが離脱した。このような苦境からファイナルにあと一歩まで立て直すのは本当に難しいこと。彼のやったこと、琉球がチームとしてやったことをリスペクトしている」と労をねぎらった。 一方、佐々は、師匠との力の差をあらためて感じたと振り返る。「東京さんと僕らの違いとして、最後まで相手は徹底していましたが、こちらはできなかった。例えばセットプレーを始める前にどれだけ激しくプレッシャーをかけ続けられたか、そういった徹底具合で負けてしまった。それが僕とルカの差です。選手たちは本当についてこようとしてくれていましたが、伝え方がコーチとしてまだまだ未熟でした」 そして、「ルカから僕が教わったことが、インテンシティ、アグレッシブとある中で、一番の鍵であるソリッドネスで差が出てしまいました。ビッグプレーを決める決めないでなく。どれだけ安易なミス、軽いプレーをしないか。そこの詰めのところで足らなかった」と、コーチとしての自らの改善点を冷静に分析した。 Bリーグ初年度の歴史的開幕戦で激突し、今回なチャンピオンシップ史上に残る激闘を繰り広げたA東京と琉球、不思議な縁を持った両チームの関係がこの名勝負によってより発展していくことを願いたい。2019/05/08Bリーグ&国内
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Bリーグのポストシーズン概要が決定、ファイナルは5月11日に横浜アリーナで開催チャンピオンシップの『GAME3』は別日開催に Bリーグは、2018-19シーズンのチャンピオンシップなどポストシーズンの概要を発表した。 8チームが優勝を争うチャンピオンシップは『B.THE CHAMPIONS~新時代の頂へ~』と題され、新元号になり最初の王者を決定するビッグトーナメントとなる。 クォーターファイナルは4月25日から29日にかけて、セミファイナルは5月3日から7日に、レギュラーシーズン上位クラブのホームで開催される。過去2シーズンとの最大の違いは、2戦先勝方式で1勝1敗となった場合の『GAME3』の扱い。これまでは第2戦の終了後にインターバルを挟んで行われていたが、別日に『GAME3』を開催することになる。1試合目と2試合目は連日開催となるが、『GAME3』はアリーナ確保の都合次第で、第2戦から中1日、中2日を置いての開催もあり得る。 過去2シーズン、チャンピオンシップのクォーターファイナルとセミファイナルの『GAME3』は前後半5分ずつの変則的な試合となっていた。実際、会場の確保とチケット販売の難しさからこの方式を取っていたが、大河正明チェアマンによれば「B1のチャンピオンシップの盛り上がりを見ていると、3戦目が平日になっていても集客ができるという判断」で、今回の変更に至った。 ファイナルは昨シーズンと同様に横浜アリーナで、5月11日の開催となる。 B2のプレーオフも同じ方式が採られる一方で、残留プレーオフについてはこれまでと同じく、2試合目の後に前後半5分の『GAME3』を行う。一発勝負となる2回戦は昨シーズンと同様に片柳アリーナが会場となる。 ポストシーズンの概要が発表され、B1もB2もポストシーズンを視野に入れた戦いが過熱する。B1は日本代表活動による中断期間に入るが、リーグ再開とともにこれまで以上に熱のこもった試合が日本全国で繰り広げられることに期待したい。 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19 概要発表のお知らせhttps://t.co/S46kiD00Wo#Bリーグ #新時代の頂へ— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) 2019年2月12日 2018-19シーズン「B1 残留プレーオフ」「B2 PLAYOFFS」「入替戦」 概要発表のお知らせhttps://t.co/tlDFSQ7FBw#Bリーグ— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) 2019年2月12日2019/02/12Bリーグ&国内