ルーカ・ドンチッチ

勝負どころでバスケット・カウント連発で41得点

マーベリックスは敵地でロケッツと対戦。終始リードした末に終盤で突き放し、137-123と快勝して連勝を5に伸ばした。これで11勝5敗、混戦の西地区で上位争いを演じている。

マブスは第1クォーターから45-29とオフェンスが爆発して大量リードを奪うが、ロケッツも簡単には引き下がらない。ジェームズ・ハーデン、ラッセル・ウェストブルック、クリント・カペラのトリオを軸に猛追し、第4クォーター残り8分半にはセカンドチャンスからウェストブルックがドライブで切り込み、ゴール下で2人をかわすリバースレイアップを沈めて5点差に迫った。

だが、ここからが今シーズンのNBAを席巻するルーカ・ドンチッチの独壇場だった。すべての攻撃で起点となったドンチッチは、次々とチャンスを作り出しマブスのオフェンスを活性化させる。飛び込まれる前に止めようとしたハーデンの接触を受けながらも止まらず、そのままバスケット・カウントをもぎ取る。またワンステップでカペラを抜き去り、カバーに入ったウェストブルックをフローターでかわすバスケット・カウントもあった。残り3分半にはオースティン・リバースが貼り付いているにもかかわらず迷わず放った3ポイントシュートをねじ込んで132-113と突き放す。ドンチッチが勝負どころで見せた圧倒的なパフォーマンスの前に、ロケッツの勢いは断ち切られてしまった。

ドンチッチは41得点6リバウンド10アシスト。30得点超えかつ10アシスト超えを4試合連続で記録した。これはマイケル・ジョーダン、ハーデン(3回)、ウェストブルックに続きNBAで4人目の記録となる。

もっとも、ロケッツもハーデンが32得点9リバウンド11アシスト、ウェストブルックが27得点6アシストを、カペラは21得点22リバウンドとスタッツは十分に残している。ドンチッチのインパクトは強烈だったにしても、やり方次第では「ドンチッチはすごかったが、勝ったのはロケッツ」という試合に持って行くことは可能だったはずだ。だからこそハーデンは「ウチのディフェンスが問題だった」と課題を語る。「試合序盤からマブスのやりたいようにやらせてしまい、それで相手が自信を持ってしまった」

マブスではティム・ハーダウェイJr.がシーズンハイの31得点、クリスタプス・ポルジンギスは23得点と、ドンチッチ以外にも活躍すべき選手が結果を出した。『Dallas Morning News』にポルジンギスは「ドンチッチ・ショーは楽しかっただろう?」とジョークを言った後に、こう語っている。「このチームには勝利への執念が根付いてきた。追い上げられた時も、この試合を落とすなんて全く思わなかった」

この3試合でのマブスの得点は142、143、137。ドンチッチという新星が本格化した今、マーベリックスの勢いは止まりそうにない。次のクリッパーズ戦は非常に注目の集まる一戦となる。