B1に所属する18チームすべてにB1ライセンス交付
Bリーグは今日、2018-19シーズンのクラブライセンス判定結果を発表した。現在B1に所属する18クラブはすべてB1ライセンスが交付されたが、一方でB2では中地区首位のFE名古屋がB2ライセンス交付に留まり、来シーズンのB1を戦う可能性がなくなった。
B2クラブでB1ライセンスの交付を受けたのは、仙台、秋田、山形、茨城、広島、熊本、福岡の7クラブ。現在B2に所属する残り11クラブはB2クラブライセンスを交付されている。また準加盟クラブの埼玉ブロンコスと東京八王子トレインズがB2クラブライセンスの交付を受けた。
B1で第1回判定で継続審議となった3クラブのうち、A東京と三遠はホームアリーナが問題とされていたが、両クラブとも第2回判定で無事にOKが出ている。A東京は新アリーナの事業運営主体がはっきりして、場所やスケジュールも明確になった。本格アリーナができるまでをどうしのぐかも文書で提出され、交付が認められた。A東京と、さらに三河については関係各所との調整が残されているものの、新設されるホームアリーナの場所や規模、スケジュールといった概要が年内には発表される見込み。
三遠については3月末に豊橋市が新設のアリーナの公募を開始し、入札する2グループについては大河チェアマンが面談も行っているとして、B1ライセンスが交付された。西宮は財務の問題とアリーナの問題があったが、財務は債務超過の解消の目処が立ち、アリーナも同じく市内に新設する計画がはっきりしたということでライセンス交付に至っている。
B2西地区首位の福岡は『ギリギリ』B1ライセンス交付
昨秋にB3からB2に編入され、現在は西地区首位で昇格を目指す福岡は、晴れてB1ライセンスを得て、あとはコート上で昇格を勝ち取るだけとなった。ただし大河正明チェアマンいわく「財務基盤が問題だったが、ギリギリで整った」と、いまいち歯切れは良くない。
大河チェアマンは現状を厳しく指摘するとともに、こうエールを送った。「債務超過解消や財務基盤の要件が整った。しかし内容はメインスポンサー頼みがぬぐいきれず、地元に密着しているとは言いがたい。チームが強い中で支援者が現れて、ギリギリ何とかなったが、これでB1に上がって本当に良いのかと正直思っている。新しい社長、新しい体制には大いに期待したいが、バスケットどころ福岡は1社2社に頼るのではなく、正真正銘のB1クラブを目指してほしい」
また、FE名古屋は5000人主要のホームアリーナがネックとなり、B1ライセンス交付に至らなかった。大河チェアマンはFE名古屋の状況をこう説明する。「FE名古屋は豊田通商が親会社で財務基盤に問題はないし、入場者数も増やしている。それでも、残念ながら5000人以上のホームアリーナを確保できずにB1ライセンスを得られなかった。これを親会社が真摯に受け止めないと選手が逃げて行ってしまう。アリーナ問題をどうするのかは、豊田通商を含め『このクラブをどうしたいのか』という根本の問題。私は選手がかわいそうかなと思っている」
FE名古屋がB1ライセンス取得ならず、昇降格に影響も
B2中地区では首位のFE名古屋を2ゲーム差で群馬と茨城が追う状態。このうちB1ライセンスを交付された茨城が1位でプレーオフに進出すればいいが、そうでない場合は昇降格の仕組みに変動が起きる。
B1ライセンスを持たないクラブがB2自動昇格となる上位2位(プレーオフ決勝進出)となれば、上図の『CASE.3』として自動昇格枠が1つ消え、B1・B2入れ替え戦の相手が変更となる。B1ライセンスを持たないクラブが3位になれば、入れ替え戦は実施されない。B2のシーズンが終わるまで状況は確定しないが、昇降格に直接関係してくる事例だけに注意が必要だ。