激しいディフェンスから得点へ、A東京のスタイルを徹底
アルバルク東京が横浜ビー・コルセアーズのホームに乗り込んだ第1戦。A東京らしい積極的なディフェンスから相手のミスを誘発し、一度もリードを許すことなく78-58で勝利した。
試合の立ち上がりは、お互いのハードな守備が攻撃力を上回り、重い展開で試合が進む。しかし、菊地祥平がジェームズ・サザランドからボールを奪い、自らシュートまで持って行くプレーをきっかけに、A東京の得点ラッシュが始まる。
A東京の指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチは「スタートの5人がしっかりと流れをつかめたことが良かった。特にディフェンス面では、交代で出た選手も勢いを消さずにプレーをできた」と、インテンシティが高いディフェンスを遂行できたことが、大量得点に繋がったと振り返った。
指揮官が言うように、ディフェンスでは横浜にスペーシングを取らせずにタフショットを打たせる。そしてディフェンスリバウンドから速い展開でアウトナンバーを作り、得点へ繋げた。ハーフコートオフェンスでもコーナーにディフェンスを引き寄せ、逆サイドでフリーになった正中岳城が3ポイントシュートを決めるなど、理想的な形で得点を重ねて、第1クォーターで23-8の大量リードを奪った。
A東京が42-21でリードを維持したまま迎えた後半。お互いにファウルがかさみ、オフェンスでも開始6分間は両チームとも3点しか取れず重い展開が続く。それでも残り4分でザック・バランスキーが沈めた3ポイントシュートを機に、流れはA東京へ。安藤誓哉もフェイントからケビン・ジョーンズへパスを入れるなど冷静なゲームメークで流れを引き寄せる。こうしてA東京が完全に主導権を握り、59-32で最終クォーターへ。
最終クォーターになると横浜がアキ・チェンバースの奮闘で流れを呼び込むが、時すでに遅し。田中大貴や安藤をベンチに下げても激しいディフェンスを遂行し続けたA東京が78-58で勝利した。
「恥なのは、自分たちを信じることができないこと」
勝利したA東京の指揮官パヴィチェヴィッチは、「大事なアウェーの試合で選手たちがよく戦ってくれた」と称えたが、今後の戦いに向けてディフェンスがより重要になると強調した。
「ディフェンスでハードワークして、相手にタフショットを打たせる。そこでいかにディフェンスリバウンドを取るかが一つの課題になる。東地区では宇都宮、千葉、秋田がオフェンスリバウンドが強いチーム。我々がハードなディフェンスで相手に厳しいシュートを打たせても、その後にオフェンスリバウンドを取られたら意味がない。そこで相手に取らせないためにも、これからはディフェンスの締めが課題になる」
敗れた横浜の指揮官トーマス・ウィスマンは「アルバルクに負けることは恥ではない。チームとして恥なのは、自分たちやコーチのことを信じることができないこと。そこが今のチームのカギだが、まだ答えが見つかっていない」と、試合後に語った。
そして、シュートアテンプト数でA東京が55本だったのに対し、横浜は61本。それでも得点に繋がらなかった理由を「シュートタッチが悪い日はもちろんある。今日はガード陣が相手のプレッシャーに負けてしまい、オフェンスのセットが遅くなったことが、得点が伸び悩んだ原因の一つでもある」と語った。
この試合ではA東京らしいバスケットを40分間遂行して勝利を挙げた。それでも両チームに課題はあり、明日の試合でどのように修正できるかが注目だ。
12月14日のB1 9試合の結果
秋田67-77名古屋D
北海道69-82琉球
横浜58-78A東京
大阪84-69千葉
SR渋谷84-76滋賀
京都 – 宇都宮
島根 – 富山