ヤニス・アデトクンポ

写真=Getty Images

グリフィン抜きのピストンズは手も足も出ず完敗

4月14日に行われたファーストラウンド第1戦は、東カンファレンスを首位で終えたバックスが、8位のピストンズとの実力差を見せつけた試合となった。

バックスは、エースのヤニス・アデトクンボを第4クォーターに温存しながらも121-86で圧勝。アデトクンボが試合後に「相手が自分たちとの試合に向けて準備を整えられていたのかどうか分からない」と語るほど、両者の間には力の差が見られた。

そのピストンズは、エースのブレイク・グリフィンが左ひざの負傷で欠場。だが、それを差し引いてもバックスの強さが際立っていた。アデトクンボはわずか24分のプレーで24得点17リバウンドを記録。しかも、彼はプレーオフの試合で、度胆を抜くプレーを披露した。

すでにバックスがリードを34点(86-52)に広げていた第3クォーター残り6分37秒、アデトクンボはレジー・ジャクソンからスティールでボールを奪うと、ドリブルで前進し、フリースローラインから跳躍してダンクを決める『レーンアップ』を叩き込んだのだ。

完全に面子を潰されたピストンズだったが、怒ったところでこの日の『グリーク・フリーク』を抑える手立てはなかった。苛立ったセンターのアンドレ・ドラモンドは、ゴール下でリバウンドを競り合ったアデトクンボを両手で強く押して突き飛ばし、フレイグラントファウル2で一発退場。残念ながら、今日のピストンズには為す術がなかった。

アデトクンボは、ドラモンドのファウルについてこう語る。「チームとしても話していたことだけれど、たとえ相手がハードファウルを仕掛けてこようと、ダーティーなプレーを仕掛けてこようと、冷静さだけは保とうと言っていたんだ。審判に助けてもらおうは思わない。自分がスマートにプレーしないといけないのであって、今日のような状況を回避しないといけないんだ」

第2戦からグリフィンが出場したとしても、今のバックスを倒すのは簡単ではない。この勢いのまま、スウィープも十分にあり得る。