マーケル・フルツ

写真=Getty Images

フルツは球団、チームメート、ファンに感謝

今年のトレードデッドラインでもっとも注目されたアンソニー・デイビスのトレードは成立しなかったが、セブンティシクサーズが2017年のドラフト全体1位選手であるマーケル・フルツを、マジックにトレードする決断を下した。

1年目から故障に悩まされているフルツは、昨年12月に胸郭出口症候群と診断され、チームを離れていた。その時点からトレードが噂されていたが、シクサーズは今シーズンの優勝を狙うため、クリッパーズからトバイアス・ハリスを獲得したのに続いて、フルツとのトレードで、マジックからウィングのジョナソン・シモンズと、2020年のドラフト1巡目指名権を獲得した。

シクサーズ指揮官のブレット・ブラウンは、フルツのトレードに関して「悲しくないと言えば、嘘になる」とコメントし、「私の中には2つの感情がある」と、続けた。

「個人的には、悲しく思っている。そして勝手ながら、彼を指導する機会に恵まれなかったとも感じている。フィラデルフィアも、彼の力を見る機会を一度も得られなかった。それは残念なことだ。ただ、彼が新たなスタートを切るチャンスを得られたこと、フレッシュな気持ちでスタートできるチャンスを得られたこと、新たな機会を得られたことは、嬉しく思っている」

フルツはトレード成立後、球団、チームメート、ファンへ感謝を伝えるメッセージをInstagramに投稿した。

「チームメート、シクサーズファン、球団に感謝している。そして、TOS(胸郭出口症候群)のリハビリをしている自分をサポートしてくれているみんなにも感謝している。優勝を狙うシクサーズ、そしてファンのみんなの成功を、心から願っている」

シクサーズでは33試合の出場に終わったが、フルツは2017-18レギュラーシーズン最終戦となったバックス戦で13得点10リバウンド10アシストを決め、史上最年少となる19歳と317日でのトリプル・ダブルを達成するなど、その能力の高さを垣間見せた。

思わぬ形で出遅れたとはいえ、まだ20歳と若く、彼のキャリアはこれからだ。万全な状態で復帰した暁には、マジックの再建に貢献してもらいたい。