ステフィン・カリー

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指揮官は練習の賜物と強調「彼は1日も無駄にしない」

ウォリアーズのステフィン・カリーが、通算3ポイントシュート成功数で歴代3位(2285)に浮上した。カリーは、1月11日のブルズ戦で11本中5本の3ポイントシュートを成功させ、ジェイソン・テリー(2282)を抜き、3位に躍り出た。

試合後カリーは、3ポイントシュート成功数の歴代2位レジー・ミラー(2560)、そして歴代1位レイ・アレン(2973)についての思いを語った。

「レイがレジーの記録に迫ろうとしていた時は、釘付けになって見ていたよ。レイが記録を更新した時、レジーが放送席で解説していた試合を覚えいている。レジーがレイと握手した瞬間は、シュートが大好きな人間にとって特別だった。だから自分にとっては、3ポイントシュートで彼らに近づけたことは特別なんだ。これだけの数字を残せたということは、長くやっているということでもある。これからも彼らの背中を追いたい」

現代のNBAは、3ポイントシュート全盛期。そのトレンドに影響を与えた選手の代表格こそ、3ポイントシュートの記録を次々に更新しているカリーだ。先日、チームメートであるケビン・デュラントは、3ポイントシュート全盛の時代は行き詰まるとコメントしたばかりだが、現代の傾向について聞かれたカリーもまた、デュラントのように自論を展開した。

「(3ポイントシュートを決められる)才能があるのなら、やれば良いだけのこと。みんなが取り組むことに変化が見られたことや、レベルアップの方法も変わった。3ポイントシュートに重点を追いたラインナップを組むチームが増えたけれど、大事なのは高い成功率を記録できるかどうか。成功率が20%くらいなら、見ていても楽しくはないよ。ただ、オープンな状態での3ポイントシュートを生み出す技術、それを高確率で決めて、チームの勝利に貢献することは、自分のゲームにとっても大きな部分を占めている。チームとしての観点から考えても、それは今後も自分のゲームにとって重要になる。これからも今の傾向は続くと思うね。どれくらい続くかは分からない。誰にも予測なんてできない。ただ、どの時代も異なるものだから」

「シュートが上手い選手は、これからも打ち続けるさ。傾向はあるだろうし、シュートが上手い選手、チームは称えられる。最終的にはプレーオフで証明されるものだよ。プレーオフの試合で60本の3ポイントシュートを放って、10本しか決められなくて負けてしまったら、考え方を変えるチームも出てくるかもしれない。ただ、オープンな3ポイントシュートを創り出して、それらを高確率で決めるやり方で、僕たちは成功を収めてきた。それは実証済みだからね」

現役時代に歴代最高の3ポイントシュート成功率(45.4%)を残した指揮官のスティーブ・カーは、カリーを称え、優れたシューターに見られる共通点を、次のように述べた。

「偉大なシューター全員に言えることは、素晴らしい姿勢を持って取り組んでいる、ということ。彼らには天性の才能も備わっている。おそらく、彼ら全員が、6歳頃からシューターとして優れていただろう。タッチ、そして手と目の筋肉を自在にコントロールできる神経の協調性も備えていただろう。しかし、練習に対する姿勢だったり、ルーティンワークが重要なんだ。レジーもレイも、独特な癖や姿勢で知られた選手だった。日々のステフからは、彼らとの共通点が見られる。彼は1日も無駄にしない。簡単にボールが決まるわけではないんだ。その背景には、とてつもない量の練習がある。全員が同じ道を歩いてきている」