ルカ・ドンチッチ

ドンチッチで来ると分かっていても止められない、圧倒的な勝負強さ

マーベリックスは現地6日にホームでセルティックスと対戦し、ルカ・ドンチッチの決勝ブザースリーにより107-104で勝利した。

セルティックスはジェイレン・ブラウンがハムストリングを痛めて欠場。マブスが序盤から終始リードしていたが、後半になってジェイソン・テイタムとデニス・シュルーダーを中心とする逆襲を浴び、終盤は大混戦に。104-104の同点で最後のプレーを迎えたマブスは、ジェイレン・ブランソンからのインバウンドパスを受けたドンチッチにすべてを託す。

ドンチッチは、ショットクロックを頭に入れつつコート中央から左に展開する。ただ、ラストショットをドンチッチに託すのは相手も予想している。セルティックスはジョシュ・リチャードソンがぴったりと寄せ、さらにはマーカス・スマートが切り返すコースを、ロバート・ウィリアムズ三世も縦のコースを切るダブルチームで抑えようと試みた。

しかし、ドンチッチはリチャードソンのプレッシャーを右腕1本で押し返してわずかなスペースを作り出すと、次の瞬間には山なりの軌道の3ポイントシュートを放つ。これが試合終了のブザーと同時にフープを通過し、マブスが劇的な形で勝利を収めた。

ドンチッチは、10本中5本の3ポイントシュートを含むフィールドゴール21本12本の33得点9リバウンド5アシストを記録。試合後のインタビューでは「左45度のスポットは得意なんだ」と、最後のプレーを笑顔で振り返った。

およそ9カ月前、ドンチッチは同じくホームでのセルティックス戦で、その左45度のスポットから決勝ロング3ポイントシュートを決めてチームを勝利に導いている。「バスケットボール選手として、今日のような瞬間は最高の経験だ」と語ったドンチッチは「もちろん、重要な瞬間は他にもあるけど、決勝点を決める瞬間は何にも代え難い最高のものだよ」と喜んだ。

マブスはこれで6勝3敗、ジェイソン・キッドを新たな指揮官に迎えた新チームは上々のスタートを切った。キッドは、ドンチッチをマブスのレジェンド、ダーク・ノビツキーと比較し、絶賛した。

「私は現役時代に彼のような選手と一緒にプレーした。誰もが41番(ノビツキー)に最後のプレーを託すのが分かっている状況で、その選手は仕事をこなした。それと同様に、全員が77番(ドンチッチ)の手にボールが渡ることを分かっていた。そして彼もプレーを決めたんだ」

「チームメートも、ルカが今日のような状況を好む選手だということを理解している。対戦相手だって、ルカにボールが渡るのを理解していただろう。それでもどうすることもできなかったんだ」