ヤニス・アデトクンボ

「僕は追う側でいたい。ハンターでいたい」

昨シーズンに悲願の初優勝を成し遂げたバックスのエース、ヤニス・アデトクンボは、NBAの頂点に立った今もまだ満足していない。

シーズンMVPを2年連続で受賞し、球団に優勝をもたらしたアデトクンボは、誰もが認めるNBAのスーパースターとなり、周囲から目標にされ、追われる立場になった。しかし本人は「僕は追う側でいたい。ハンターでいたい」と、ギリシャのテレビ局『COSMOTE TV』とのインタビューで語った。

「僕は世界最高の選手ではない。本当にそう思うんだ。KD(ケビン・デュラント)、レブロン(ジェームズ)、カワイ(レナード)、ルカ(ドンチッチ)、(ステフィン)カリー、AD(アンソニー・デイビス)は最高の選手と言えるかもしれないけど、僕は違うよ」

「僕は今も歴代最高の選手を目指しているところさ。世界最高の選手は、今もレブロンだよ」

アデトクンボ本人の自己評価は控え目だが、その実績を考えれば、NBA歴代最高のヨーロッパ出身選手の一人であることは間違いない。今年の12月に27歳になるアデトクンボの全盛期はこれからで、ここ数シーズンのようなパフォーマンスを維持し、優勝回数を増やしていけば、確実にレブロンと同じカテゴリーに含まれる。

さらに上を目指す姿勢はアスリートには欠かせない。彼はたとえ追われる側になったとしても、気持ちは追う側でいたい、ということだろう。アデトクンボがどこまで進化するのか、ディフェンディング王者として臨む2021-22シーズンがますます楽しみだ。