CJ・マッカラム

「僕が選手会にかかわりたいと思った理由は、次の世代の選手の権利のため」

新型コロナウイルスのパンデミック、アメリカを起点に世界規模で盛んになった人種差別に対する抗議運動など、ここ数年は激動の時代が続いている。

昨年はNBAでも前代未聞となる選手主導による試合のボイコットが起こるなど、社会に強い影響力を与えるプロスポーツリーグとして注目された。この荒波が続いた時期に、選手たちの意見をまとめたのは、選手会長を務めたサンズのクリス・ポールだ。そしてポールが担った会長職を、今度はトレイルブレイザーズのCJ・マッカラムが引き継ぐことが決まった。

NBA選手会は、今後も社会問題に積極的に取り組むだけでなく、最短で2022-23シーズン終了後に全30チームのオーナー、リーグ側と新たな労使協定締結に関する話し合いを進めなければならない可能性もあるため、マッカラムには強いリーダーシップが求められる。

2018年から選手会の副会長を務めてきたマッカラムは、選手会長就任の意気込みを本人のポッドキャスト番組で語っている。

「数年前から選手会に携わるようになった。これからも自分たちの現状を良くするためだけではなくて、選手全員のバスケットボールライフ改善のために力を尽くしたい」

「僕たちがプレーできる時間は限られている。NBA選手の平均キャリアは、おそらく4年か5年程度。若い選手のために、その期間を最大限に活用する方法を見いださないといけない。選手たちを教育し、特にオフコートでの活動でより良い社会を作るために、その才能を生かしてもらいたい。パートナーシップやスポンサーシップを結ぶ人たちとの関係性もより良いものにしていきたい。コートサイドから試合を見ている人たちとも話していきたい」

「僕が選手会にかかわりたいと思った理由は、次の世代の選手の権利のため。これまでよりも良い環境を作りたい。今のところ、正しい方向に進めていると思う。それは、これまでの選手たちが素晴らしい仕事をして、道を作ってくれたからだ」

2013年のNBAドラフトでブレイザーズから指名されたマッカラムは、多くの先輩たちに助けられてきた。そんな彼は、若手から頼られるメンターになりたいと言う。

「僕は2013年にリーグに加わった。僕の力になってくれたメンターのような存在に僕もなって、若い選手に良い影響を与えたい」