男子日本代表

悲願の1勝&決勝トーナメント進出はならず

バスケットボール男子日本代表が東京オリンピックのグループリーグ最終戦でアルゼンチンと対戦した。

日本は前回のスロベニア戦で肩を負傷したギャビン・エドワーズが出場できず、比江島慎を起用するスモールラインナップを選択。八村塁、渡邊雄太、馬場雄大、田中大貴、比江島の5人が先発スタートとなった。

ファクンド・カンパッソが連続で3ポイントシュートを沈め、アウトサイドシュート攻勢がハマったアルゼンチンが先行する。一方、日本は外角シュートが決まらないがペイントタッチを意識し、インサイドを中心に攻め立てて食らいつく。先発に抜擢された比江島はドライブにステップバックからの3ポイントシュートを成功させるなどオフェンスを牽引した。

しかし、10得点を許したマルコス・デリアのインサイドプレーを止められない。ペイントエリアでの失点が増えた日本は徹底マークに遭った八村がリズムに乗れず無得点に終わり、16-26と第1クォーターから2桁のビハインドを背負った。

八村の調子が上がらず、得点後に3ポイントシュートを許すなど点差が縮まらない。それでも、残り3分にようやく八村が得点し、さらに馬場、渡邊の速攻も決まりリズムに乗る。そして、馬場がタップシュートをねじ込み、38-46と点差を1桁に戻して前半を終えた。

後半立ち上がり、馬場のコースト・トゥ・コースト、さらに八村が速攻をフォローし4点差に詰め寄るが、速攻のチャンスで八村がオフェンスファウルをコールされたことで勢いが止まってしまった。オフェンスリバウンドから失点し、ディフェンスを崩されては3ポイントシュートを浴び、再び2桁前後を追いかける展開となった。

12点ビハインドで迎えた最終クォーター、張本天傑の3ポイントシュートや馬場のスティールからのダンクなど良いプレーが生まれるが、単発に終わってしまう。さらにカンパッソとルイス・スコラのホットラインを止められない。41歳のスコラがコートにダイブしてポゼッションを渡さず、3ポイントシュートを決めるなど、ボールへの執着心でも負けてしまう。

残り3分30秒、スコラに3ポイントシュートを決められ67-88とされたところで勝負アリ。その後も、試合巧者のアルゼンチンにコントロールされ、最終スコア77-97で敗れた。

日本は最後まで3ポイントシュートが決まらず、26本中わずか6本の成功(23%)に終わり、アルゼンチンには36本中14本の成功(39%)と大きな差がついた。また、八村は13得点を挙げたが、フィールドゴール成功率は35%と低調に終わった。

東京オリンピックでの『歴史的1勝』は叶わず、世界との差をあらためて感じる大会となった。