ジェイソン・キッド

「私の仕事は、彼が感じる重荷を軽くするためのアンサーを与えること」

現地7月15日、マーベリックスは新ヘッドコーチとして招聘したジェイソン・キッドの就任会見を行った。

1994年のNBAドラフト全体2位でマブスから指名されたキッドは、その後サンズ、ネッツを経て2008年にトレードでマブスに復帰。2010-11シーズンの球団初優勝に貢献したメンバーの一人で、3度目はコーチとしてマブスに加入することになった。「ダラスには3回目の『ハロー』だね」と笑顔を見せたキッドには、エースであるルカ・ドンチッチに関する質問が多く寄せられた。

ドンチッチに対する印象についてキッドは「そのすべてを高く評価している。22歳という年齢もネガティブなことではない。私の仕事はこれまでの経験を生かして、選手として、人としてのルカの成長を手助けすること。彼は若いが、何でもこなせるだけの高いレベルの選手だ」と答えた。

ドンチッチの相棒であるクリスタプス・ポルジンギスに関してはトレードの噂もある。キッドはポルジンギスがケガ明けで健康な状態で今夏を迎えられたことを喜ぶとともに「ルカとの相性がパーフェクトな選手」と、戦力と見ていることを強調した。

現役時代は多くの試合でトリプル・ダブルを達成するなど、NBAを代表するポイントガードとして長年活躍したキッドは、ドンチッチがコート上で発揮している創造性を「非常に高いレベル」と称賛している。そして「私は現役時代に多くを試して、それがコーチの怒りを買ったこともある。彼にも新しいことを試したい欲があるだろうし、私自身もたどってきた道だから、怒るようなことはない。私の仕事は、彼が感じる重荷を軽くするためのアンサーを与えることだ」と続けた。

マブスは、13年ヘッドコーチを続けたリック・カーライル体制を刷新する大きな方針転換を決めた。球団レジェンドのダーク・ノビツキーがスペシャルアドバイザーという肩書きでチームに復帰し、キッドを支えるアシスタントコーチの候補には、ノビツキーやキッドと同じく優勝に貢献したJJ・バレアの名前も挙がっている。

ドンチッチを軸に、キッドがどういうチームを作るのか、来シーズンのマブスは楽しみな存在となりそうだ。